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第73回 異国の夏休みのウラガワ【1】
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第73回 異国の夏休みのウラガワ【1】

2015-07-06 14:15

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第73回 
    異国の夏休みのウラガワ【1】

    ◆もくじ◆

    異国の夏休みのウラガワ【1】

    ・最近の志麻子さん
     『TV Bros.』で愛人・金ちゃんとのフィリピンパブ潜入レポート掲載
     8/7(金)「怪談ウォッチ志麻さんのもんげー恐い怪談ナイト2015」開催
     角川ホラー文庫『現代百物語 妄執』発売されました!
     7/26(日)「オメ★コボシ31」開催! 豪華ゲスト決定
     8/16(日)ふかわりょうさん主催ライブイベントに出演
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===
    あっという間に季節は夏に。
    今月は、「異国の夏休みのウラガワ」として、愛人Vの居るベトナム、そしてその近隣の外国の地で岩井さんが見聞きした、謎の日本人にまつわるエピソードをお届け。

    ベトナムで、シェリーと名乗る日本人女と最初に出会ったのは、十年近く前のこと。そのときも愛人Vが隣に居たのだが、彼の様子は少し変だった。シェリーと別れたあと、Vは怖ろしいことを言い始めて……。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月「「そんなプロもありか」な人達のウラガワ
    12月「「殺人者」たちから聞いたウラガワ
    2015年1月「
    「大人の冬休みの日記」なウラガワ
    2月「「大人の冬休みの日記のつづき」なウラガワ
    3月「ベトナム愛人との旧正月のウラガワ
    4月「春の喜怒哀楽のウラガワ
    5月「韓国人夫の失踪届けを出したら……のウラガワ
    6月「ホラー作家まわりの怪異のウラガワ

    ※上記以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ====

     私は自由業だから、決まった休みというものはない。週一でレギュラーのテレビ番組もあるし、そんな長期に渡る休暇は取れない。それでも七月が近づくと、もうすぐ夏休みだ~!とわくわくしてしまう。

     もう十四年も続いている、ベトナムの愛人V。彼と出会ったのは、日本では真冬だった。だけどホーチミンはいつでも真夏で、私はそのことにも感動した。

     岡山の温暖な瀬戸内海側で生まれ育った私はかなりの寒がりで、15℃以下になるとたちまちしょんぼりして動きが鈍くなる。子どもの頃は熱烈に、常夏の国に憧れた。

     大人になって本当に常夏の国に行けたとき、ベトナムそのものに恋をした。私にとっては、いつでも夏休みの国だと。

     どの季節でも、彼に会いに行くのは夏休みの旅行となる。愛人はいつも日焼けしていて、私達は薄着でビールを飲む。彼のバイクで少し郊外に出れば、日本には咲かない極彩色の花や巨大な椰子の葉が揺れている。

     そんなふうにベトナムに通うようになってから、近隣の国にも足を伸ばすようになった。そうして、常夏の東南アジア全般が大好きになっていった。

     今月は、そんな真夏の国々の話を書いてみる。そのとき日本では冬だったり春だったりしても、かの国々では常に夏の話となる。そうして現地の人達には日常であっても、私にはすべてが非日常的な夏休みの話となる。

     今月ここに書くのは、私と同じく異国の永遠の夏休みを求めた日本の人達だ。まずは色恋やエロ話関連の男達ではなく、現地で会った女の話から始めたい。
     どれも実話なので、特定されないよう多少の設定の変更と脚色はさせてもらう。

                        ※

     シェリーと名乗る日本の女とは、ホーチミンのどこかの食堂で会った。十年近く前のことなので、店の名前や場所までは覚えていない。

     シェリーは色黒で目や鼻や口が大きく、最初は現地の女かと思った。しかしシェリーは日本の中部の地方の人で、私に日本語で話しかけてきた。
    「テレビで見ましたよ、岩井志麻子さんでしょう」
     日本語をしゃべりたかった私は、誘われるままに彼女のテーブルに移った。

     私の隣には当然、愛人のVがいた。そしてシェリーも、ベトナムの男を連れていた。しかしVは、あまり彼とはしゃべらなかった。

     陽気なVは人見知りも物怖じもしないのだが、そのときだけは同国人の男に対して何やらテンション低めだった。彼の方も大人しかった。

     シェリーは客観的には美人ではないが、自分を強く美人だと思っている女だというのは端々に見て取れた。それよりも私がちょっと虚を突かれたのは、

     
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