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テロリズムもしくは天変地異に見せかけた災いが今年7月以降に起きるかもしれないというのは、去年から言われていたことである。実際に起きるかどうかはわかるはずもないが、その可能性を探るゲームに参加したのは去年の9月のことだった。
このゲームはある場所の地下でやっている。私が参加したときは10人ぐらいの人がいた。それぞれの参加者が手持ちのカードを切りながら、そのカードに描かれた絵の意味を説明し、災いが起きるかどうかを占うのである。
そのとき私は、与えられたさまざまなカードのなかから〝秋篠宮眞子内親王〟という1枚を選んで出した。当時、眞子内親王は英国留学に出かけられたばかりで、1年ほど日本を留守にする予定だったからである。現在の皇室で眞子内親王の立場は格段に重要性を増している。したがって内親王が日本を離れている間は注意が必要、と私はカードの意味を説明した。
「ということはいつまで?」と仮面をつけた女性が質問したので「内親王の英国留学が終わる2013年5月までは要注意だろう」と私は答えた。このゲームをやっているときはまだ帰国予定が曖昧で、5月末以降としかわからなかった。そこの説明が弱くなるのはゲームの上で不利だったが、昨年9月当時としてはやむを得なかった。
ちなみに、他の参加者はだいたい〝TPP参加交渉〟〝参議院選挙〟などのカードを切っていた。2013年までに安倍政権が成立することは昨年9月にはわかっていたので、重要案件をドサクサ紛れに進めるショック・ドクトリンは日本版ネオコン政権の性質上あり得るわけだ。だとすれば、TPP参加交渉と参議院選挙の日程が重なる2013年7月に〝ショック〟が用意されるだろうというカード説明が多かった。
そこで私はこう言った。「もしその線で言うなら内親王の帰国日程がやはり目安になるだろう」と。すなわち、2013年5月か6月の時点で、もし内親王の帰国が秋までずれこむような発表があった場合、もしくは7月になっても内親王の帰国予定が発表されなかった場合は、7月あたりは危ないというバロメーターになる、と説明を補足した。
このゲームは最終的にそれぞれのカード説明にジャッジが下される。その結果、私のカード説明はやはり内親王の帰国日程が曖昧という点が弱点とされ、点数をいまひとつ稼げなかった。チップを没収されてしまったが、念のためにいうとチップというのは、ミカンでもリンゴでもいいのである。栗でもイチゴでもいいのである。そんなものを持ってくる人はあまりいないというだけである。
そこで私はこう言った。「もしその線で言うなら内親王の帰国日程がやはり目安になるだろう」と。すなわち、2013年5月か6月の時点で、もし内親王の帰国が秋までずれこむような発表があった場合、もしくは7月になっても内親王の帰国予定が発表されなかった場合は、7月あたりは危ないというバロメーターになる、と説明を補足した。
このゲームは最終的にそれぞれのカード説明にジャッジが下される。その結果、私のカード説明はやはり内親王の帰国日程が曖昧という点が弱点とされ、点数をいまひとつ稼げなかった。チップを没収されてしまったが、念のためにいうとチップというのは、ミカンでもリンゴでもいいのである。栗でもイチゴでもいいのである。そんなものを持ってくる人はあまりいないというだけである。
さてそれから時がたち、今月になって眞子内親王の帰国が7月1日と公表された。いま同じお題でゲームをやっていれば、いい点数が稼げたかもしれない。内親王が7月に帰国される以上は、7月の天変地異はない――というのはもちろんゲーム上のことなので、実際にあるかないかという話ではないことを念のためにいっておく。現実の話でいえば、注意するに越したことはない。安倍政権は失速しているので、ドサクサに紛れるというのは十分にあり得る。
ところで先日、国土交通省の調査委員会が、笹子トンネル天井崩落事故の調査報告書を出した。内容は総じて「やっぱりな」というもので、たとえていえば、エドワード・スノーデンという元CIA職員のニュースのわざとらしさに似ているかもしれない。CIAとNSAの対立劇だが、スノーデンはなぜか既知のことしか暴露しない。世間が驚くような機密は一切いわない。バックにウィキリークスがいるというやらせ臭さも三文芝居ぶりを引き立てている。
ところで先日、国土交通省の調査委員会が、笹子トンネル天井崩落事故の調査報告書を出した。内容は総じて「やっぱりな」というもので、たとえていえば、エドワード・スノーデンという元CIA職員のニュースのわざとらしさに似ているかもしれない。CIAとNSAの対立劇だが、スノーデンはなぜか既知のことしか暴露しない。世間が驚くような機密は一切いわない。バックにウィキリークスがいるというやらせ臭さも三文芝居ぶりを引き立てている。
ただし、報告書には怪談もある。
国交省の調査・検討委員会は、報告書を出してからも解散しないというし、国交省とは別に警察でも事故原因を調べている。今後も調査は続くらしいが、最初から〝トンネルの維持管理上の問題〟しか視界に入れていない以上は、何をしたところで調査の結果は「維持管理に問題があった」というあたりまえの結論にしかならないしくみである。
さて問題はその次だ。原発の問題にしても何にしても、すべて〝ずさん〟で片付けられていくというのは、これが一番楽な儀式になっているからである。この傾向は1990年代から始まって、例のテレビ画面を通じて関係者が頭を下げるセレモニーが定着した。たとえば銀行から顧客情報が漏れましたと。本当は個人情報をやくざに売る商売をやっていても「間違って漏れました。係の者は処分します。ごめんなさい」ですむしくみをこの20年で作ってきた。
国交省の調査・検討委員会は、報告書を出してからも解散しないというし、国交省とは別に警察でも事故原因を調べている。今後も調査は続くらしいが、最初から〝トンネルの維持管理上の問題〟しか視界に入れていない以上は、何をしたところで調査の結果は「維持管理に問題があった」というあたりまえの結論にしかならないしくみである。
さて問題はその次だ。原発の問題にしても何にしても、すべて〝ずさん〟で片付けられていくというのは、これが一番楽な儀式になっているからである。この傾向は1990年代から始まって、例のテレビ画面を通じて関係者が頭を下げるセレモニーが定着した。たとえば銀行から顧客情報が漏れましたと。本当は個人情報をやくざに売る商売をやっていても「間違って漏れました。係の者は処分します。ごめんなさい」ですむしくみをこの20年で作ってきた。
同じ手法でネクスコ中日本もずさんな体質というだけの問題になっているが、単にずさんなだけならば、どのトンネルもろくに検査しないで放置していたはずである。しかし、まともな点検をしていなかったのは、なぜか笹子トンネルだけである。他はある程度ちゃんとやっていたのだから、単にずさんではないのである。
笹子トンネルの点検をさぼっていた理由は、天井が高くて手が届かないから、というものだ。他のトンネルは天井までの高さが2メートル前後だが、笹子トンネルは5メートルあまりと高かった。だからハシゴを使う必要があるので面倒だからやらなかったと。この説明で納得する人もいるらしくて、トンネル管理の実情なんてそんなものだよ、という声もあるのだが、もちろん全国のトンネルがそんな管理状態なわけはないのである。
ハシゴが面倒などといっているのは、ネクスコ中日本だけである。他の管理会社はちゃんと普通にやっていた。笹子トンネルは2000年を最後にまともな点検をされなくなったが、それまでは普通にやっていたのに、なぜ急にハシゴを使うのが面倒になるのか。百歩譲って急に面倒になったとしても、2000年の点検時にボルトの不備が発見されていたにもかかわらず、それを改善しなかったのはなぜなのか。放置すれば事故につながる恐れがあっても、ハシゴの上に長く乗りたくないというワガママが何よりも優先するのか。
そんなわけがないだろう。これは点検をさぼったとかいう問題とは性質が違うのである。不備を見つけることはちゃんとやったが、なぜかそれを直さずに、意図的に放置した。そしてなぜか過去の報告書を残さずに、笹子トンネル以外のトンネルはちゃんと整備した。そして「笹子の方が危ない」という声があったにもかかわらず、なぜかこのトンネルだけ先送りにしてきた。その結果、必然的に天井崩落事故に至った。これはずさんという問題ではない。
そこで国交省の報告書を見てみると、次のことが明らかにされている。
そこで国交省の報告書を見てみると、次のことが明らかにされている。
点検、調査履歴について中日本高速に説明を求めたところ、
以下のことを確認した。
~ 2000年以降2回、点検計画を途中変更。結果的にL断面の天頂部接着系ボルトについては、近接での目視及び打音は12年間未実施であったこと。~ 2009年には「笹子トンネルリフレッシュ計画」として、天井板撤去を含めた換気方式の変更を検討したが、長期間通行止めなどの社会的影響を考慮し、計画を変更したこと。
~ 点検、調査履歴等が、必ずしも、その後の維持管理に反映することを意図しては管理されていなかったこと。たとえば、2001年に実施したボルトの引抜試験(4本)で定着長不足も確認されたが、原因究明がなされず、またその後の点検・経過観察計画にも反映されていなかった。
注:原文ママ。下線は引用者による
以上のことを確認したのはいいのだが、なぜまともな点検を12年もやらなかったのかという理由は書いていない。そして不備が見つかってもそれっきりにしていた理由も書いていない。その点は調査していないのか、したけれども公表しないのか、のどちらかである。それだけでも異常なのだが、私がこの報告書で注目したのは、前回述べた〝謎の補修跡〟の問題である。
ネクスコ中日本は、笹子トンネルをずっと点検していなかったといいながら、天井崩落事故が起きたエリアの近くには652ヶ所も補修工事の跡があった。その付近が危険であることを認識していたから事故前に補修していたのだろう、と思うわけだが、ネクスコ中日本はそうはいっていない。いわないどころか、この補修工事についての記録がない、というのである。
記録がないはずはないから隠しているのではないかと専門家も指摘している。だが、不備を改善したのならその記録を隠す必要はない。隠すというのはバレたらまずい理由がある場合の行為だろう。しかしそんな理由は通常はあり得ない。なぜこういう面倒くさい話になるのか。
とにかくネクスコ中日本は〝記録がない〟といっている。つまり、問題の補修工事をやった覚えがないといっているのである。ならばこの〝補修跡〟は何なのか。本当は補修ではなくて、崩落前に誰かが密かに〝何か〟を仕込んだとでもいうのだろうか。
この点の情報の少なさと不可解さから巷ではテロ説も囁かれているのだが、この怪談について国交省の報告書はどんな見解を述べているのか。
そのくだりを読んでみると、奇怪なことが書いてあった。
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SOHIKO BLOMAGA
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最終更新日:2024-11-20 07:38
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