10月31日に紀尾井フォーラムで『日本自転車トラック競技の強化育成新体制発表記者会見』が行われました。
新体制では、競輪学校内にハイパフォーマンスディビジョン(HPD)を設置し、ナショナルチームとも連携しながらHPDに選抜された選手の強化育成と、選手の発掘までを担うことになります。
そして、コーチにはフランスのブノワ・ヴェトゥ氏とアシスタントコーチにオーストラリアのジェイソン・ニブレット氏が就任しました。
ブノワ・ブェトゥ氏あいさつ(上の写真、向かって左からブノワ・ヴェトゥ氏、中野浩一氏、ジェイソン・ニブレット氏)
「日本に来れたことを大変光栄に思っています。これからの素晴らしいプロジェクトに向かい進みだしたところです。(私は)海外でコーチをするのは4か国目になりますけど、今回は滝澤(正光)さんや中野(浩一)さんと一緒に頑張っていきたいと思います。すでに、お2人にはサポートをしてもらい、スタートはとてもいいと思います。JKAとJCFが上手くコラボレーションして、このプロジェクトが成功することを願っています」
ジェイソン・ニブレット氏あいさつ
「2010年、2012年に日本で走りました(国際競輪)が、また日本に戻ってこれて嬉しく思います。ベノワコーチと一緒に働けることも楽しみにしていますし、4年間頑張りたいと思います。東京でいい成績をあげたいと思いますし、また、競輪選手の強化にも貢献したいと思っています」
今回の記者会見の中で気になったのは、
囲み取材の中で「10月27日、28日に競輪学校生を見て、彼らは高校トップレベルくらいですが、見ていかがでしたか?」という質問に対し、
ブノワ氏は「6人選びましたが、…正直あまり高くはないですね。特に250を走るテクニックが全くないので、びっくりしました。これから強化していきたいと思います。
でも、日本にはすでにタレント性のある脇本雄太さんや新田祐大さんがいるので、彼らをトレーニングしてもっと強くしていきたいと思います。過去3年間を見ると脇本さん新田さんのレベルの選手はいなかったと思うので、随分よくなったと思います。特に新田さんはもっと伸びると思います。考え方を少し変えるだけでもっと伸びると思います。伸びシロはもっとあると思います」
記者会見を見て率直に思うことは、世界のトレーニングをいち早く、裾野に広げていくことだと感じました。
特に、感じたことはジュニア世代に世界基準のトレーニングをして、エリート世代になった時はセレクションにかかる選手が多数出て来ないと、一握りのトップ選手は育成できないということです。
ブノワコーチがいうには、コツコツとトレーニングをし情熱を持って競技にあたれる気持ちの持ち主が良いと言っていましたが、同時に才能が無ければならないとも言っていました。
まったくその通りだと思います。
結局はタレントがない選手にオリンピックでメダルを獲らせることは難しいのであります。才能のある選手をとにかく見つけなければ、素晴らしいコーチが来ても宝の持ち腐れとなってしまいますよね。
ダイヤモンドの原石のような選手が早く出てくることを期待したいですね。