【Mリーグ】10/14・瑞原明奈の半荘 前半

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牌譜

対面のリーチ、おそらく瑞原プロの第１感も「チートイツ」だったでしょう。



もちろんメンツ手も否定できませんが
「チートイツ成分が高いリーチ」と読めているのなら――

チーを検討してはどうだろうか

とりあえずチーして２枚切れのを勝負
超うまくいったときだけ、チンイツのアガリをみるということ。

読みは放銃を避けるスキルではなく、攻め返すためのスキルでもあります。アガリを諦めても不思議ではない牌姿ですが、少しだけ淡白な選択にみえました。


牌譜

上家は序盤から　ターツ落とし＋役牌ポン
捨て牌相からマンズのホンイツが濃厚というところ。



上家に対して危険なを先に逃がし
場合によっては赤切りリーチも辞さずの構えです。

打点アップはカン裏の偶然にも期待できます。
が３枚切れという状況でもあり、この選択はバランスが良いですね。


牌譜

配牌ドラ２のチャンス手です
門前リーチを強く見るなら、字牌切りの一手です。

しかしこの牌姿であれば、ピンズのホンイツ
も視野に入れて、打から打ったほうがちょっと良さそう。



イーシャンテンの選択、みなさんは何を切りますか？



瑞原プロは打とするイメージでした。
しかし今回はソーズの場況良しとみて打としています。

ソーズが伸びたらピンズのカンチャンを払う構え
なかなか秀逸な選択ではないでしょうか？　ところが――



を引くと打とします。これは手役固定の選択ですね。
おそらく瑞原プロの狙いは、5200～8000のダマテンなのでしょう。



同じ手役固定でも３色のように
鳴ける手役固定ならこのイーシャンテン取りもわかります。

しかしイーペーコーのように門前限定の手役なら
同じく門前限定のピンフを強化するような牌の残し方を

つまりこの場合、ソーズの場況良しとみたのなら、ピンフを狙ってを残し打。門前手役を厚くする構えのほうが若干良い選択のような気がします。


牌譜

親の黒沢プロの仕掛けはポン打
続けざまにをチーしての連打でした。

のトイツよりもピンズのカンチャンを残している
ピンズのカンチャン絡みの手役がありそうな感じですね。



テンパイでをプッシュします。
この盤面だけを見れば単騎に受けてしまいそうですが――



黒沢プロの２副露目はこの牌姿から
左から３番目のと、１番左のをつまんでチーでした。

いかにもピンズの真ん中のターツがありそう・・・



トイツ落とし　＋　カンチャン残し　＋　鳴き方　＋　黒沢Pの仕掛け

実戦では切りテンパイを取ってしまいそうですが
これだけマイナスの要素があると我慢したほうが良さげですね。

結果は最悪、１人置いていかれることになりました。
でもね、競技麻雀って、ここからの選択も大事なんですよ。

マイナスポイントの累積

何とかラスを逃れようと大降りになったりとか
どうせラスだからといって無理目の手役を狙ったりとか

そういう選択ばかりしていると、経験上
傷口を広げてしまって損をしていることのほうが多いですね。

与えられた素材でベストを尽くす

こうした点数状況になったとしても
割り切って最少失点のラスを目指したって良いのです。

「取り返したい！」と思う気持ちは当たり前ですし
対局中に心が折れてしまうことだってあると思います。

苦しい苦しいビハインドといった状況の中
果たして瑞原プロは、この後ベストを尽くせていたでしょうか？


瑞原明奈の半荘　後半　に続きます