ya27817さん のコメント
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1戦目・南4局0本場・南家 僅差のオーラス 、こういう局面で役牌を軽々しく切ってはいけません。 この巡目から絞る?いやいや! アガリだけが大事な局面、アガリの種を簡単に捨てるな ということです。 「いっそ染めてしまったほうがアガリが早いこともあるんじゃよ――」 うちのじっちゃんはそう言ってました。 しかしこの牌姿はかなり微妙です。次の有効牌が何かで決めたいところ。 これでいっとこーなー 天鳳ゲームの最大のタブーは?といえば、オーラスラス目に落ちる放銃に他なりません。 対面リーチに打てばラスはほぼ確定。とはいっても 5 p だけは本当に許して欲しい。 こんな牌を切る位で少し悩むのは本当に天鳳だけです。 2巡目の 8s 、これを頼りに押すことにしようと思います。 つまりカン 6s だったら 7s を持っているはずで、あの巡目のペンチャン落としなら手牌に 7s を持っていて、かつ待ち牌の関連牌になる可能性は通常よりもかなり少ないはず・・・ もちろ
このブログマガジンは、オンラインネット麻雀「天鳳」の最高峰である「天鳳位」を、現役のAリーガープロ雀士である私こと木原浩一が、本気で目指し日々奮闘する様を描いた自戦記、「天鳳」の実戦譜を使った戦術論、麻雀に関するコラム&エッセイ等を、思いつくままに徒然と更新していくものです。
天鳳であれば、期待ポイントとか局収支などといった「期待値」はリターンの話です。
「期待ポイントの最大化」という話はリターンしか考慮に入れていない短絡的な思考法です。
例えば預金の収益の期待値の0.1%ですが、株式の収益の期待値は5%等です。これだけを見て株式に投資する人はいませんね?リスクが違うからです。
リスクは標準偏差・分散等で測ります。標準偏差は((S1-m)^2+(S2-m)^2+…)/サンプル数)^(1/2)あるいは((S1-m)^2*S1の確率+(S2-m)^2*S2の確率+…)^(1/2)で求めます。分散は標準偏差の二乗です。
預金の標準偏差はゼロ、株式はだいたい20%程度です。
預金は低リスク・低リターン、株式は高リスク・高リターンなので、どちらが確実に良いという話ではなく判断の問題になります。追加的にリスクをどの程度負担した場合、どの程度のリターンが必要か、という話については色々な定式化がありますが、答えはありません。つまり低リスク・低リターンと高リスク・高リターンのどちらが良いのかははっきりとした答えはありません。
確実にいえることは、「同じリスクならリターンは高いほうが良い」、「同じリターンならリスクは低いほうが良い」ということです。(これを一般的にリスク回避型といいます。)
「期待ポイントを最大にする考え方」というのは、上記の例で言えば、株式のリターンが高いので株式が良い、という考え方です。リスクの概念が抜け落ちています。
天鳳の話に戻ります。
打牌aは80%の確率で+45、20%の確率で-135とすると、
打牌aのリターン=Ra=9
打牌aのリスク=σa=72
打牌bは64%の確率で+90、36%の確率で-135とすると、
Rb=9
σb=108
打牌bは65%の確率で+90、35%の確率で-135とすると、
Rb=11.25
σb=107.32
打牌a~cのどれを選びますか?
リスク回避型を前提に考えますと、a>b、c>bは確実にいえますが、aとcの優劣は不明です。
例えば正規分布を前提に、打牌aは95%の確率で-135~153ポイントの間で収まる、打牌cは95%の確率で-203~226の間に収まることを比較して判断することもあるでしょう。(-150ポイントだとチャオってしまい許容できないので打牌aを選択、等)
「期待ポイントを最大にする考え方」で言えば、c>a=bとなりますが、リスクを含めて考えますと、おかしい事は明らかです。
もちろん、上記考え方を実践で活かせるかは不明(そんなことを考えている暇はない)ですが、研究レベルではリスクも考慮した理論を展開してほしいものです。
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