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木原 浩一さん のコメント

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木原 浩一
いつもありがとうございます。

いや、悪意はないっす(汗)スペースの都合上・・・
No.2
124ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
総評 「麻雀の参考書」としては間違いなく良書です。特に牌理関係の話は、 考え方をしっかり理解する ことによってあらゆる場面で応用が利くようになるでしょう。 押し引きの判断は、自分の中で一度基準を明確に固めてから状況に応じて判断を変えるようにするとうまくいくと思います。うまくいくまで何度も何度もやり直しです。その基準作りの参考文献としても適しているかと思います。 とにかく一度手に取ってじっくりと時間をかけて読んで見てはいかがでしょうか?ちなみに 読むのは相当辛い です。僕は全部読むのに40時間以上はかかったような気がします。 え、木原さん散々ケチをつけてきた様な気がするって? まあそうですね。ではそのことに対する言い訳をこれからしましょうか。 確かにこの本は「麻雀の参考書」としてお勧めします。 ただし―― お勧めする対象者を選ぶ ということです。 ではどのような層にお勧めするとかというと―― これは具体的に言いましょう。 先ずは天鳳。そこそこのキャリアがあって 鳳凰卓未経験者 、または 鳳凰卓在籍よりもが特上卓在籍の方が長い人 。 鳳凰卓のキャリアが長くても安定段位が7段以下 の人 フリー雀荘を基準にするとお店にもよるので難しいですが ゲーム代を除いても負け越している人 は確実に対象者です。 東南戦だと平均順位2.4 を切れない人、 東風戦だと平均順位2.45 を切れない人。 大体 このあたりが対象者になるかと思います。 これは福地誠さんのプレゼン資料をパクりました。 プレゼン資料ですから当然出版社側に大きくアピールしなければなりません。 しかし僕のイメージする実際の購買層は―― なぜ上級者は麻雀本を読まないか? それは当然です。彼らは自分自身の経験から独自の戦略を既に確立し、それを実戦で体現する能力を持っていて、なおかつ結果を出しているからです。 1000人もの人間を集めたらそれはもう 多種多様な考え方があると思います。例えばある会社に在籍しているセールスマン。仕事に向き不向きも当然あることでしょう。 入社すると「営業マニュアル」的な本を読まされると思います。こうした マニュアル本といったものは会社として不向きな人でも「お願いだからこの程度まではこなしてくださいよ――」と、 できない人の足並みを 最低限のラインまで 揃えるためのものです。 では1000人の内、トップ100に入るセールスマンが、このマニュアル本を厳守してその地位まで上り詰めたかというと おそらくは違います。 セールスは対人ですから、それこそ1000人の顧客を集めたら それぞれに違う有効な手段、それぞれに違う最適攻略法があると思って良いでしょう。 マニュアルをベースに「商品を売る手段」の模索、探求、 創意工夫を重ねに重ね、 独自の アドリブ的な 「商品を売る手段」 を編み出してきた 努力家達が到達できる域。 麻雀も対人です。似たようなことがいえると思います。 決して「センス」などという言葉だけで簡単に片付けないで欲しい。 常人では計り知れないほどの無駄もいえるような膨大な時間を 使い 試行錯誤、切磋琢磨してきた マニア、いや狂人といったほうがしっくりきますか。 多少大げさに言いましたが「麻雀の上級者=勝ち組」とはそういった集団なのです。「勝ち組」がマニュアルを完璧に網羅しているということではありません。でも大事なところは大体外さないから「勝ち組」としていられるのです。 一度基本に立ち返るためにマニュアルを手に取る人たちもいるでしょう。 でもその数は極々僅かでしょうね。 リアル麻雀しか打たない、リアル麻雀がほぼメインの人 ネット麻雀しか打たない、ネット麻雀がほぼメインの人で分類しますと 前者の層に麻雀本の需要は少なく、後者の層に 麻雀本の 需要は多い。 それはもう圧倒的大差でです。それはなぜか―― 麻雀というものをどう捉えるかの差だと思います。 前者 の層 はギャンブルとして、後者 の層 は純粋なゲームとして 全員が全員そうだとは思いませんが、そういった傾向はあるでしょう。 実は僕もゲームが好きでして「ドラゴンクエスト」シリーズは9まで 「ファイナルファンタジー」シリーズは13まで、全てクリアしています。 ゲームのヘビーユーザーが手にするのは上の写真のような 攻略本 です。今でこそネットの普及によりニーズは低下しましたが、ネットが普及していなかった時代は必ずといっていいほど ゲームソフトと攻略本をセットで買っていました ね。購入したゲームに対するフルコンプリート欲がそうさせるといえばいいでしょうか。 ゲームをプレイする層にはそのような傾向があり、ネット麻雀を打つ層にも同じような傾向がある。ギャンブルをする層は 瞬間の楽しさを求める傾向があり、リアル麻雀を打つ層にも同じような傾向がある。 麻雀に対しての捉え方の差がそのままニーズの差に繋がっているのだと思います。 特に天鳳だと自分のIDを育成するようなゲーム感覚、ドラクエのレベル上げやダビスタで 強い馬を作るといったような 感覚に近いものがあるのではないでしょうか? ときど本初版12000部で20000部の増刷決定 これは有名プロゲーマーの本の記事です。売れ行きの桁が違いますよね? こうしたことからもゲーマーのコンプ欲、本に対するニーズの違いがわかるのではないかと思います。 論理は結局、情熱にはかなわない―― カッコイイ言葉っすね~。そう思うのは僕の主観ですが 「成功者の言葉には重みがある」それはどの業界でも一緒ですよね。 とつげき東北氏から始まったと思われる「麻雀戦術の体系化運動」は多くの麻雀プレイヤーに共感を得て、多大な影響を及ぼし、今もなおその評価は高いです。 この本が売れるということは、 麻雀本の購買層には戦術の体系化を求める声が多い ということ。それがニーズであり、世論であるということだと受け止めました。 読者を納得させる手法が、 データから得た数字から考察( 数字的根拠)したもの か、強 者の経験則( 感覚的根拠) から成るものかでこのように意見が分かれます。 僕の個人的な意見ですが、 麻雀の正解なんて一生かかっても出ないもの だから、結局のところ数字的根拠であろうが感覚的根拠 であろうが、その 胡散臭さを完全に拭うことはできないと思うのです。 麻雀って状況による部分が予想以上に大きいこと、大きい部分ではこれが正解だって言えますが細かく分けていくとほとんど状況次第だよねっていう。 これは本文中の著者ネマタ氏の言葉です。 数字的根拠の曖昧さについては 前回 お話したかと思います。データの採取方法やデータの活用方法によって導き出される結論は簡単に変わってくるものでしょう。 全体のプレイヤーのデータではなく「厳選した勝ち組の人」と「平均以下の成績の人」のデータの比較。オーラスアガリトップ条件など局地的なデータの比較など。 具体的に言いますと天鳳で、 オーラス3着と9000点差のラス目がマンガンをツモアガる可能性は通常時よりも高い 。それはそうです、少し考えればわかるはずです。 そういった状況設定を無視して「マンガンツモの発生率は――」 と全体のデータを出されても、あまり参考になるものではないということ。 数字的根拠の例は あまりに漠然とした設定が多すぎます。それ に信憑性を持たせたいのであれば、 もっともっと細かな場合分けは必須でしょう。 もっとも その人にしかわからないような 経験則による感覚的根拠の胡散臭さは改めて言うまでもないでしょうけど(笑) 結局のところ正解が不透明な以上、 打牌選択の根拠はその人の信仰に依るところ が大きい のです。 信頼性に乏しい 曖昧な データを信仰するか、信頼性に乏しい 強者の経験則で語られた 曖昧な 戦略を信仰するか―― さてあなたはどちらを選びますか?という話。 本当にいい時代になったなーと思います。ネットの普及、こうした戦術本。基礎雀力を固めるために必要な教材がいとも簡単に手に入るような時代です。 僕が今までに何百万というゲーム代を支払い、そこで得た知識をわずか数千円で。僕が今までに何万という上達に要した時間を圧倒的に短縮できること。 周囲の言動に惑わされずに 、自分のペースで学習することのできる環境。 昔はフリー雀荘に若くて強い人など数える程しかいなかった。それが今や・・・・ こうした研究が進むことによって、良質な 麻雀の参考書が世に出まわることによって プレイヤーのレベルの底上げがなされていくことは間違いないことでしょう。 それでも僕は、 まだまだ麻雀本の内容を盲信している連中には負ける気はしないけど? 論理は結局、情熱にはかなわない―― 多くの人は情熱をもって取り組むトッププレイヤーの凄みを知らない。マニュアルを完璧にこなすだけでは到底あの域には達することはできないと思う。自分はまだその域に全然達してはいないと思うし、一生到達することはできないかもしれません。 そこそこの成績を目標とするならばマニュアル頼みでもいいでしょう。 しかしそれよりももっと上を目指すのであれば―― 戦略の体系化にこだわらずに これからも戦略の試行錯誤を一生続けていきたいと思ってます。 ものすごく長くなりましたが最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。        
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このブログマガジンは、オンラインネット麻雀「天鳳」の最高峰である「天鳳位」を、現役のAリーガープロ雀士である私こと木原浩一が、本気で目指し日々奮闘する様を描いた自戦記、「天鳳」の実戦譜を使った戦術論、麻雀に関するコラム&エッセイ等を、思いつくままに徒然と更新していくものです。