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第14期雀王決定戦 最終日自戦記1
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第14期雀王決定戦 最終日自戦記1

2015-11-22 12:15

    初日観戦記
    2日目観戦記
    3日目観戦記

    第14期雀王決定戦・自戦記

    残り5半荘、2位鍛冶田まで266.7ポイント差、3位阿賀とは400ポイント以上の差
    「普通の麻雀」ならほぼセフティーリードといってもいいポイント差だが――

    決定戦は「普通の麻雀」ではない

    第13期雀竜決定戦最終日400ポイント差がたった1日でひっくり返ってしまった大逆転劇。この日私は解説席に座り、ずっとその様子を眺めていた。

    この雀竜決定戦だけでは無い。
    勝利をほぼ手中に収めていながら、寸前で転落した者を今まで数多く見てきた。

    優勝だけに価値のある決定戦。負けるリスクの無いチャレンジャー。
    通常なら考えられない大逆転劇も、このステージだからこそ起こり得る。

    大量リードだとしても油断も慢心も無い。ただそれでも、普段よりもホンの少しカウンターを警戒しながら打とうかな―― とは思っていた。

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    16回戦、阿賀に24000放銃。
    この時の心境は「鍛冶田にじゃなくて良かった――」だった。

    いや、ホントは全く良くはないのだけれど

    むしろ恐るべくはこの後、阿賀が鍛冶田にまくられてしまう事。
    それだけは避けなければならない。気持ちを切り替え、最悪だけは避けるように――

    この半荘の結果は鍛冶田が2着。トータルの差は200ポイントを切った。かなり傷を負った結果になってしまったが、この差ならまだシナリオを変更することもないか――

    この時はそう思っていた。優勝まで後4半荘。

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    17回戦南3局、鍛冶田の親番。鈴木たろうのリーチを受け、上家から8pが打たれたシーン。この決定戦、道中で点差確認をしたのはこの局が初めてだった。

    既に仕掛けていた鍛冶田が前巡に手の内から1pを抜いた。2pは自分から4枚見え
    鍛冶田の仕掛けは、タンヤオまたはトイトイといったところだった。

    鍛冶田はそれまで鈴木のリーチに押していた。
    それも当然、このポイント差の南3局で親権維持に拘らぬはずがないのだ。

    その鍛冶田が1pを抜いた。もしかしてオリてオーラス勝負??
    オーラス勝負なら鍛冶田の条件は―― というのが第1の確認ポイント

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    鍛冶田は形式テンパイから無筋3pを引き、打1pのテンパイ維持だった。
    てっきりトイツ落としだと思ったのだが、このテンパイ維持は意外と盲点。

    オリたかも?と考えたのが思考のミス。この局面、テンパイを崩すならかなり苦渋の選択のはず。あんなにもすんなりと1pを選択するはずがないのだ。

    オーラスハネマンツモ、マンガン直撃条件なら
    形式テンパイであろうとまだ粘りそうなものだ。「普通の麻雀」じゃないのだから。

    第2の確認ポイントは、鍛冶田がノーテンだったときの点差。
    自分のテンパイまたはアガリ、自分が非テンパイだった時のオーラスの条件比較。 

    第3の確認ポイントは、自分が鈴木に放銃してしまった時のこと。
    ここで鈴木にマンガンを打つと―― どうなるかな?

    この半荘、最悪の結末は自分のラスではなく鍛冶田のトップEND放銃はラス濃厚になるが、鍛冶田の親番を落とすことによってトップを阻む可能性も高まる。

    この日描いたシナリオの一つ。
    鍛冶田以外に点棒をバラ撒きながら局を消化するということ。

    もちろん自分の加点がベストだが、鈴木に放銃することも自分にとっては――

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    5200――

    微妙な点数。どうせならハネマンが良かった。ハネマンなら鍛冶田のトップ条件はかなり厳しくなる。マンガンでも直撃条件が減る分厳しくなるはずだったのに。

    こうなればいっそのこと鈴木のトップをアシストしてやろう。

    それも放銃した後に考えていた選択の一つ。しかしその願いは叶わず、オーラスは阿賀に鈴木が親マンを打ち上げ、鍛冶田が2着に浮上して終了した。

    自分がラスでも良しとする麻雀は
    「普通の麻雀」ではない。鍛冶田のトップを阻止し、3着を押し付けられるのであれば放銃OKといった戦略だった。

    これは・・・少し面倒くさいことになったかも

    と思った。この後トータルポイントを再確認する。もちろんこうなった時のシナリオも用意してある。後はそれを実行するかどうかだが――

    優勝まで後3半荘。


    続く









     

     

     

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