日本の文化として世界中のオタク達に知れ渡っているメイドカフェですが、実は北欧にはまだ一軒も存在しません。
コンベンションなどで数日間だけ開かれるメイドカフェなどはあるものの(例えば「ですコン」では「いちご」というメイドカフェが出展する)、メイドコスチュームでの接客を売りにする常設カフェやメイドコスチュームでの営業する日を設けているカフェなどは、未だフィンランドには存在しません。
そんな中で、フィンランドの首都ヘルシンキにあるマンガカフェ、ずばり「Manga Cafe」にて「メイド・マンデー」なるイベントが行われました。その名の通り、メイドさんたちがカフェ内に現れお客さんにご奉仕するというイベントです。これはManga Cafeにとっても初めての試みですが、その初日となった去る3月11日当日は午後4時から午後8時まで、8人のメイドさんたちが現れてご奉仕となりました。
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メイドイベントは4時からなものの、カフェとしては午前10時から開店していることもあり、イベント開始時には店内のテーブルは全て埋まり、お客さんが途切れることはありませんでしたが...来ているお客さんはといえば、ほとんどが若い女性ばかりのようです。
残念ながら私は1時間ほどしか滞在できませんでしたが、メイドさんやお客さんから色々話を聞くことができました。フィンランドの人たちにとって、メイドカフェってどういう風に見えているんでしょうか? そして、日本のメイドカフェとはどういうところが違うんでしょうか?
今回のイベントでのメイドさんの役割は、来店者を席まで案内、メニューを見せ、注文を取り、料理を持ってきたり、話をしたり、ゲームをしたりする、といったもの。用意されていたゲームは『カタン』などのボードゲームから、常備されている『たんとくおーれ』などなど。カフェ内に設置されているPS3で一緒に遊ぶこともできるようです。
8人のメイドさんたちには特にメイドネームがあるわけでもなく、滞在時間でお金がとられるわけでもありません。一緒に遊んだり話したりするのにも追加料金は発生しませんが、メニュー裏にはちゃんと「オサワリ禁止」とか「写真撮影は1ユーロ」などの注意書きが。なお、写真撮影で支払うお金はカフェの収入になるのではなく、チップという形でメイドさんが直接受け取るとのことです。
ヘルシンキ中央駅から歩いて5分、マンガやアニメに特に興味を持っていない方も入って来やすい場所にあることもあり、たまに何が起こっているのか困惑しながら入って来られる方も見られました。でもメイドさんたちはそんな方たちとも気軽に話をされていました。
メイドさんもお客さんも、そのほとんどが日本の「メイドカフェ」については知っているけれども、実際に日本のメイドカフェには行ったことのない人たちでした。そんな「本場のメイドカフェには行ったことはないけれども存在は知っている」という女性客に、フィンランドでメイドカフェが受け入れられると思うか? 質問してみました。
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フィンランド人は、カフェに行っても個人の空間を持つことを好むの。だから世代の高い人達に受け入れられるかはわからないけれども、すでにメイド文化を見聞きしている若い世代には受け入れられるんじゃないかしら。
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バス停でバス待ちをする人たちの間に空いた距離が異様に広い様子が有名だったりと、個人の空間を大事にするフィンランドですが、若い世代は新たな文化も容易に受け入れることが出来るのかもしれませんね。そんなこともあってか、来店していた客の殆どが10代半ばでした。でもそのほとんどが女性客だったことに関しては、メイドさんがこんなことを話していました。
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月曜日は週初めなこともあるし、男性陣は遊びに出ずに学校なり職場なりから帰って休んでいるんじゃないかしら。
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また、「女の子たちはカフェで集まって話をしたりすることに抵抗がないけれども、若い男性たちは、友達の家に遊びに行ったりとかしているんだと思う」、「男の子の中には、漫画とかアニメとかは子供のもの、と思っている輩が多いのよね」なんて語るお客さんもおられました。
Manga Cafeのオーナーであるミッラさんによると、メイド・マンデーイベントの客入り、客受けは共にとても良かったとのことでした。閉店間際の8時ごろには私が店に居た4~5時ごろよりも少し上の世代、「16~18歳あたりから上」のお客さんが来られていたとのこと。ターゲットとしている年齢層は「14から30歳くらいの若い世代、友達と来て過ごして欲しい」とのことでした。
恥ずかしながら私自身日本のメイドカフェに行ったことが無いので、具体的な比較ができず申し訳ありませんが、Manga Cafeオーナーのミッラさんは実際に日本でメイドカフェを訪れたことがあります。そんなミッラさんに、日本のメイドカフェに慣れ親しんだ人がこの「メイド・マンデー」を気に入ると思うか、質問してみました。
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日本のメイドカフェ好きな人にも気に入ってもらえるかもしれないわね。でも、ツンデレ系のメイドカフェが好きな人には気に入られないかも。うちのメイドたちは、みんないつもいい娘たちばかりだから!
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このフィンランドのManga Cafeで行われた「メイド・マンデー」。今のところはまだ試験段階ですが、人気があるようなら今後も続けて行きたいそうです。また、ミッラさんによれば、メイドだけでなく執事コスチュームの日「バトラー・ナイト」も企画しているとのこと。もしフィンランドに来られる際には、是非ヘルシンキのManga Cafeにメイド・マンデーを狙って訪れ、ご自分でその違いを肌で感じてみてくださいね。
(abcxyz)
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