従来のほとんどの義足は、軽量であれば活動的で無く、逆に動力を備えていれば重いという難点があるそうです。
人間は、歩く時に腰回りや膝より、足首でエネルギーを供給します。そして、未だ、ほとんどの膝から下の義足は歩く時にエネルギーを消散させる、もしくは貯めて再利用しており、歩行をサポートするだけに充分なパワーを生み出すことができないのだそうです。つまり、義足を付けている人達は接続部分に多大なストレスを受けていることになります。
しかし、この問題を解決すべく、アラバマ州立大学とヴァンダービルト大学、そしてジョージア工科大学の研究者達がチームを組んで、モノプロペラントと呼ばれる酸化剤を含有したロケット推進薬を使用した義足を開発しているそうです。この義足なら、パワフルで軽量、そして、よりリアルに機能するとのこと。次世代人工装置の先駆けとなるかもしれません。詳細は以下より。
この義足に使用されているモノプロペラントは、その名前から想像出来る通り、燃料として使用する際に他のガスなどと混ぜる必要はなく、分解するための触媒反応が必要になるとのこと。
また、アラバマ州立大学のキサンロン・シェン助教授は、このモノプロペラントを使った「スリーブマッスルアクチュエーター」という、より小さく、パワフルで、他の電子モーターを使用したものよりも軽い人工装置の開発も行っているそうです。
研究者達の次のステップは、このデバイスの安全性と信頼性を確実にするために、燃料貯蔵の新しい方法と排出処理、熱の遮断、そして温度の管理に対する新しいアプローチを模索すること。そして、このデバイスが人間の足と同じ機能と見た目になるようにしたいと望んでいるそうです。
文字通り、ロケットスタートが出来るようになるまで進化すると良いですね。
画像:University of Alabama.
(中川真知子)
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