13歳の少女とその父親が、80年代のスラッシャー映画にインスパイアされたホラー映画を作りたいと考えているらしく、ネットで資金を募っているとio9が伝えています。
「13歳の少女がスラッシャー映画なんて作れるのか?」と思う方の気持ち、分かります。でも、子供には大人に無い残虐性があります。もしかしたら、大人では考えつかないようなアイデアが飛び出すかもしれません。
それに、エミリー・デプリミオちゃんは単なる13歳の少女ではありません。この年齢にして(両親と一緒に)『13日の金曜日』や『ハロウィーン』、『ヘルレイザー』などのスラッシャー映画を見ており、知識もホラーへの愛も十分にあるのです。
では、以下から彼女がKickstarterに投稿した動画と詳細をどうぞ。
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ゾンビやモンスター、殺人鬼、極悪なピエロなどを見て過ごして来た13歳の少女が、満を持して挑む80年代インスパイアのスラッシャーフィルム『CARVER』(カーバー:彫刻家、彫り師の意)。
ホラー少女というと、ちょっとアブない子なのかと思いきや、エミリーちゃんにはバービー人形遊びをしたり(でも、やっていることは『サイコ』の象徴的シーンの再現)、友達とお茶会を開いたり(でも、参加者は『13日の金曜日』のジェイソンや『ハロウィン』のマイケル・マイヤーズ、『ヘルレイザー』の魔道士ピンヘッド)、女友達と遊んだり(でも、『シャイニング』の双子の幻影)もする普通(?)の13歳の少女らしい一面もあるのです。
4歳の時に、アマチュアフィルムメーカーを持っている父親の作品に出演したのをきっかけに映画作りの楽しさを知ったというエミリーちゃん。その後、彼女は足を怪我して12週間もの間、歩くことが出来なくなってしまいます。その時、父親がかねてから暖めていた作品を完成させる手伝いをしないか? とエミリーちゃんに持ちかけたそうです。そこから、二人のスラッシャー映画制作が動き出したとのこと。
Kickstarterの動画で、「CGIゴアは嫌い」と断言する彼女は、自ら『キャリー』よろしく血糊(見た感じ豚の血ではない)をぶっかけられても笑顔。「リアルなスラッシャーを作りたい」というエミリーちゃんのやる気が伺えます。
ちなみに、『CARVER』の大まかなストーリーは以下の通り。
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あるハロウィーンの日、悪ノリしすぎたティーンエイジャーグループが、罪の無い3人を巻き込み死に至らしめる事態を引き起こしてしまう。
それから数年が経ち、3人の命日であるハロウィンの日に、ティーンエイジャー達の家に彫られたハロウィンカボチャが届けられた。不吉な手紙とともに......。どうやら、何者かが復讐しようとしているらしい。しかし、一体誰が...?
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このプロットを読んで、訳者は90年代にヒットしたサスペンス映画『ラストサマー』の原作にそっくりだという感想を持ちました。しかし、80年代テイストが加わると違ってくるのでしょう。残虐な殺人を起こす犯人は誰かと想像するのは、『血のバレンタイン』しかり『スクリーム』しかり楽しいものです。
27日現在、エミリーちゃんと父親のプロジェクトに資金提供したのは370人。目標金額2万5000ドル(約250万円)の内、1万6450ドル(約160万円)集まっています。昨今は低予算ホラーが人気という流れもありますし、何と言っても13歳のホラー少女という話題性も加わります。完成すれば、そこそこの成功を収めることが出来るのではないでしょうか? 少なくとも、訳者は、ホラーの英才教育を受けた13歳の少女が思い描くリアルなスラッシャーというコンセプトに大変興味があります。
資金集めは残す所あと一週間を切っていますが、希望金額に到達すると良いですね。
[via io9]
(中川真知子)
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