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生かされたのは初来日時の感覚。映画『47RONIN』キアヌ・リーブスにインタビュー
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生かされたのは初来日時の感覚。映画『47RONIN』キアヌ・リーブスにインタビュー

2013-12-02 21:30
    キアヌ・リーヴス


    忠臣蔵』をハリウッドでファンタジー時代劇にリメイクした映画『47RONIN』。今回は本作の主人公である「カイ」役を演じた、キアヌ・リーブスさんにインタビューさせていただきました!
     


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    ――本作に出演しようと思ったきっかけは何ですか?

    キアヌ・リーブス(以下、キアヌ):まず、僕は「名誉」をテーマにした物語が好きなんです。他にも、自分の良い信念に基づいた、何かを取り戻すための旅や、理想にあふれ、純真なんだけど叶うことのないラブストーリーも好きです。そして、サムライ映画も好きですからね。

    ――今作で初めて長編映画に挑戦したカール・リンシュ監督と一緒に仕事をしてみていかがでしたか?

    キアヌ:彼はすでに素晴らしい経歴の持ち主で、僕は『ザ・ギフト』というショートフィルムで名前を知りました。素晴らしいビジョンを持っていて、ストーリーボードを作るのも上手いです。

    今回の映画は原作があり、ファンタジーでもある作品ですが、日本の文化に敬意を払っていて、「麒麟」や「大蛇」なども登場させています。監督は熱心に日本への敬意を示すトーンを持たせながらも、映画全体を独自の世界にしようとしていましたね。そして、彼は非常に協調性のある人物です。


    ――一番好きなサムライ映画は何ですか?

    キアヌ:うーん......ヒロ(真田広之)と共演したこともあるので、今回は『たそがれ清兵衛』を挙げましょう。

    ――今作での着物や鎧の着心地はいかがでしたか?

    キアヌ:着物はすごく着やすかったし、今回は特に素晴らしい衣装だったので、着るのは楽しかったです。そして鎧は、着て剣を振り回すと、その動きが自然と相手の鎧の弱点を突くような動きになることに気がつきました。

    ――剣術のトレーニングは大変でしたか?

    キアヌ映画で使う剣術でも、技術は要求されます。僕はまだまだ初心者なので難しかったですが、同時に楽しかったです(剣を振る動きをするキアヌ)。

    ――今作では日本語でしゃべるシーンもありました。聞いた話によると一度、全編日本語で収録したそうですが?

    キアヌ:そうですね。日本語のコーチがついてくれて、できるかぎり頑張って勉強しました。そして、監督の希望通り全部のシーンを日本語のセリフで撮ったんです。もし、監督たちがその気になったら、日本語版も公開できると思いますよ。実際、そのバージョンでは僕のセリフも80%は日本語で撮りました。機会があれば自分でも見てみたいですね。

    ――今回は沢山の日本人のキャストが出演していますが、一緒に仕事をしてみていかがでしたか?

    キアヌ:会う前から浅野(忠信)は『座頭市』や『モンゴル』で知っていたし、(菊地)凛子は『バベル』で見ていたし、ヒロ(真田広之)は『たそがれ清兵衛』や『ラストサムライ』で知っていました。キャスト全員がこの映画を撮ることにとても興奮してたし、みんなオープンで互いに協力しあって、本当に仲良く共演できました。

    ――日本に住んでいる外国人のキャラクターを演じるにあたって参考にしたことはありますか?

    キアヌ:僕は1991年くらいに『ハートブルー』で初めて来日しました。当時の僕にとっての東京は今とは違う印象の場所で、「外国人」であることを実感したんです。でも同時に、僕にはアジア人の血が流れているので、アウトサイダーでありながらも繋がりも感じました。あの時のそんな感覚を、今回の役には活かしてますね。

    ――過去にたくさんのアクション映画に出演していますが、アクション映画に出るのは楽しいですか?

    キアヌ:楽しいですね。ただ、素晴らしいキャラクターが描かれるドラマのあるアクション映画が好きです。スタントマンたちに支えられて演じているわけですが、アクションの独特な世界で演じられて僕は幸運だと思います。

    ――またサムライの役をやりたいですか?

    キアヌ:もちろん。同じキャラクターでもいいですが、やっぱり全く別の役にも興味があります。可能なら、もう一度ヒロと浅野と一緒にやりたいですね。二人ともアクションが素晴らしいので。

    ――今後はどんな映画に出演される予定ですか?

    キアヌ:聞いてくれてありがとう。今は、『ジョン・ウィック(John Wick)』という、ニューヨークが舞台のドラマアクション映画を撮っています。僕は愛する人のために仕事を辞めた元暗殺者を演じるんですが、彼女が死んで、いろんな事が起こって、元の仕事に復帰する話です。大暴れしますよ(笑)。

    あと、『パッセンジャーズ(Passengers)』というSF映画も撮る予定です。僕は巨大な宇宙船で地球に似た星を目指す男を演じます。船には男の他に5000人の乗員(Passengers)がいるものの、彼は予定より90年早く(コールドスリープから)目覚めてしまい、たった1人で数年を過ごします。そして、遂に女性を1人起こしてしまう――といったラブストーリーですね。

    『ジョン・ウィック』は来年公開予定で、『パッセンジャーズ』は3月くらいから撮影できたらと思っています。


    ――『ジョン・ウィック』を含め、「ジョン」や「ジョニー」という役名は通算で何回演じていますか?

    キアヌ:多いですよね(笑)。多分7回だと思います。「ジョン・プロクター」(舞台『るつぼ』)、「記憶屋ジョニー」(『JM』)、「ドン・ジョン」(『から騒ぎ』)、「ジョン・ウィック」...あとはなんだっけな......

    ――コンスタンティン?

    キアヌ:それだ! 「ジョン・コンスタンティン」(『コンスタンティン』)、「ジョナサン・ハーカー」(『ドラキュラ』)あとは...「ジョニー・ユタ」(『ハートブルー』)ですね!

    映画で見るイメージとはだいぶ違い、明るく元気なお方でした。SF映画『パッセンジャー』や、キアヌの新たなジョン伝説を刻む『ジョン・ウィック』も非常に楽しみです。

    そして何より、『47RONIN』での『マトリックス』をも彷彿とさせるCGを使ったアクションとカール・リンシュ監督の生み出した独特の和風ファンタジー世界に溶け込むキアヌは必見。キアヌは着物姿が非常に似合っていたので、これからもこういった作品にどんどん出ていただきたいところです。

    映画『47RONIN』は、12月6日(金)より全国超拡大ロードショー。


    『47RONIN』公式サイト

    傭兵ペンギン

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    RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2013/12/47ronin_keanureevesinterview.html
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