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シリーズ最新作となる実写映画版『ミュータント・タートルズ』は評判はそこまで高く無いものの、初登場1位に輝き興行成績的には成功しているようですね。
そんな本作に登場するリアルなカメ型モンスター系ヒーローのVFXを担当したのはILM。そのILMがVFXメイキング映像を公開し、WIREDがDESIGNFXで紹介したとio9が伝えました。
『ミュータント・タートルズ』を実写化するにあたり、ILMは可能な限り俳優の演技を元にしていこうと考えました。そこで、特にフェイシャルのキャプチャーパイプラインを特に強化したのだそうです。
ILMのVFXスーパーバイザーであるパブロ・ヘルマン氏曰く、カメニンジャを演じるパフォーマーたちにオンセットで演じさせて技術を開発しつつ、監督の指示を反映させてパフォーマンスをキャプチャーし、それをデジタルアセットにリターゲットしてアニメーターにアートとしてより見映えする動きにさせていったのだそうです。
新しいシステムでは、俳優の動きを細部までキャプチャーするだけでなく、フェイシャルは顔のマーカーの他に、ふたつの高解像度のヘッドマウント式ウィットネスカメラでも捉えています。
モーションキャプチャーシステムは、キャプチャーしたデータを個々のキャラクターのリグにリターゲットしていくのでアニメーターがアニメ付けし易い精巧なリグがとても重要です。
パフォーマンス・リターゲットの第2ステージはフェイシャルです。タートルズたちの顔は人間のそれとは随分形状が異なります。例えば口は大きく広く開いており、鼻は低く両穴は離れており目は小さく上に位置していて、人間にとっては普通である鼻と口で作る三角地帯に宛は非ない顔かたちをしています。
なので、フェイシャルのリグはキャプチャーデータの一部しか使うことが出来ません。それが分かり易いのが、映画に登場するエレベーター内でのアカペラシーンでしょう。
ちなみに、このシーンは元々脚本に書かれていてものでは無く、アクターが撮影の最中にしていた遊びのようなものなのだそうです。偶然それを見かけたヘルマン氏が気にいって、シーンに加えてはどうかと提案したことから急遽採用されたものなんだとか。
パフォーマーのモーキャプデータは骨格の異なるタートルズのモデルにそのまま当て込んで使えるわけではなかったので、リマップする必要がありました。パフォーマーの表情にしても、頭蓋骨の形が異なるタートルズにリターゲットすると、本来伝えたい表情とは違ったものになるということも。それをILMの高い技術を持つアニメーター達が、違和感無く見えるようにしていったのだそうです。
Watch How The Monstrous Teenage Mutant Ninja Turtles Were Created[via io9]
(中川真知子)
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