「急いで来い。返事はサー・イエス・サー!しか期待していない」
と、そのままゴミ箱へ送り込んで無かったことにしようかと思うメールが編集長から届いたワケです。僕の危険牌察知能力がこいつはヤクイぜ......。と警鐘を鳴らしているのですが、まぁ、都内に行く用事があったので編集部に顔を出してみました。
今思えば、なぜ「迷惑メール」へと分別してくれなかったのか? Gmailのフィルタリングの弱さを呪います。
「こんにちはー。召喚されました。嫌な予感しかしませんが、何ですか?」
「時に小暮くん。君は『クライシス3』を知っているかね?」
はい来たー。来たよこれ。俺が好きなゲームにお前もハマれ。という圧力。寂しいから一緒にやろうって最初から言えばいいじゃない!
......そんなわけでここから約30分。いかに俺が期待しているか? これはみんなで遊んでみるべきじゃないのか? と、『クライシス3』、スーパー力説タイムが始まったわけです。
でも僕、ぶっちゃけると、FPSって得意じゃありません!
すごく前にちょ~っとだけ海外製FPSに触ったことあるんですが、波動拳の数十倍のチート的な速度で、ガードできない弾が飛び交ってくる戦場に送り出されるわ、「弾幕薄いよ!何してんの!」ってたまたまマッチングした野生のブライトさんからの怒号まで飛んでくるわ、しょうがないから前に出ると、気がついたら四方八方から蜂の巣にされるわ。そうかと思うと「This is HEEEEEEL!(これは地獄ですぅぅぅぅぅ!)」って雄叫びが聞こえてきたり。
そんなファンキーでフリークスなハッピートリガー野郎共が溢れる戦場に行きたくない。怖い。
なにより、1vs多数の戦いは僕の頭脳のコア数とクロック数が全然全然足りません。処理しきれないんです。なので、サーチ・アンド・デストロイの精神で「さぁ、殺されたいやつから前に出ろ!」ってツッコんで行ったところで「ボーナスキャラが出てきたぜ」と、集団でボコられるわけです。卑怯だよ! こんなのってないよ。ぜったいおかしいよ!
......と、力説したところ。
「だったら卑怯になればいい。闇討ち上等! 殺った数だけヒーローになれる」
とありがたいお言葉をいただきました。時はまさに世紀末。
ここからさらに、解説を交えての動画レクチャータイムが始まりました。ああ、余計なこと言わなきゃよかった。
クライシス 3: "ナノスーツ" トレーラー(海外版)[YouTube]
あ、うん。なんか。最近のFPSって。近代的ィ......。
数の暴力ってヤツを覆せるほど安全かつ、卑怯な攻め方できるじゃないっすか。コレ。光学迷彩ってやばくね?
「相手との距離が近いほど難易度は上がる。ナイフは殺しの最上級テクニックだ」って、映画「レオン」でジャン・レノが説いていましたが、そんな難易度なんて関係なくなりますよね。気がついたら喉元を掻っ切られている状況を作り出せる。まさにスニークアタック。
また、近距離戦だけでなく、スナイプでも活躍しそう。姿消したまま、理想的な狙撃場所へと移動して、狙撃して、帰還する。こりゃあ安全。
足音が消せるのもいいね! こっそり忍び寄って大質量弾といえる弓矢でハンティング!
う~ん......。動画を観る限り、確かに興味がそそられる。
チキンプレイと言われればそれまでですが、『クライシス3』堅実なプレイがしやすいところではありますね。FPSをはじめたばかりのプレーヤーだと、動かすだけで精一杯なんです。目標をセンターに入れてスイッチ......を、何度もアゲインしているだけの新兵なんです。って場合でも、目的を絞ってナノスーツの力を借りればある程度立ち回れる気がします。僕がかつて感じたような数の暴力による一方的な虐殺は防げそうな予感。
と、いうか逆に一方的な虐殺をしかけられる感じですね。積年の恨みを晴らす機会なのかも? ぬ~ん、滅殺、滅殺!
...と、うまくのせられた気がする。
なんだかんだで、『クライシス3』に手を出してみようか。ってことになったのですが、僕は冗談抜きで超がつくほどのFPS初心者なので、多分今渡されても「初めて火を目にしたネアンデルタール人」みたいなリアクションしかできないはず。
じゃあまずは環境づくりからアプローチしてみるべきだよね! ということで僕なりに考えてみました。FPSファンからのみなさんから総バッシングを受けそうな甘ちゃん環境かもしれませんが、ぼくがかんがた さいきょうの FPS かんきょう。をどうぞ。
まず環境を整えるにあたって、もっとも重要なのはハードですよね。
PC(Windows)、PS3、Xbox360とマルチプラットフォームに展開する『クライシス3』。間違いなくPC版の方が自由度が高く、画質も綺麗なんですが、ウチのPCは低スペックな上に爆熱仕様なのであまり起動したくありません。まぁ、ブォォォォン! とか言う初代ゴニョゴニョよりは幾分マシですが......。
というわけで、今回はウチのメインゲーム機である薄型PS3でのプレイを想定したFPS初心者が思う、『クライシス3』を遊ぶためにきっと必須なものとなります。
・サラウンドヘッドセット
・応答速度が劇速で入力遅延の少ないモニター
・長時間座ってても大丈夫な椅子
・冷えピタ
・じゃがりこ
Photo by plantronicsgermany
やっぱり優先すべきはAV環境ですよね。これやっぱ重要。
サラウンドヘッドフォンがあると、背後や横からの足音を聞き分けられて激変する予感。臨場感も増すのでぜひ備えておきたいところ。
また仲間と通話しながらプレイしたほうが意思疎通が上手くできるとおもうので、マイクを備えたヘッドセットが理想的ですよね。音質・声質を重視するならヘッドホンとマイクを別々に買ったほうがいいのですが、一個で済むならそれに越したことありません。
応答速度が遅いテレビだと、左右に武器を振った際に画面がブラーっちゃうので、応答速度が速くて入力遅延の少ないモデルをチョイスしたいところ。高解像機能をカットして遅延をギリギリまでなくす「ゲームモード」を搭載したテレビがいいですね!
またパソコン用のモニタもオススメ。特にゲーム向きとして発売されているモデルは低遅延っぷりに定評があるのでオススメです。
というわけで、快適プレイ環境というくくりだとこんな感じ? 椅子はまぁ座り込んでプレイする人も多いと思うのでお好みで。なお、冷えピタは3D酔いする自分へのHP回復用に。じゃがりこは片手で食べられる最強のお菓子なので、ゲーム中は常にそばに置いてあります。チーズ味が最強ですね。こちらもHP回復用です。
うーん......。果たしてこんな装備で大丈夫なのか? と不安になるところもありますが...FPSフリークのみなさん、合ってますか? この僕のFPSプレイ環境像。
あと、考えてる中、絶対無理無理ィ! でもこんなのいいよね! というチート的な環境も思いついちゃったので、せっかくだから無茶を承知でリクエストしておきます。
・バックモニター
・360度モニター
・コンパウンドボウ型コントローラー
・自分の動きのとおりに動くナノスーツ型入力デバイス
お前はどこの未来から来たんだ?
と、総ツッコミを受けそうですが、せめて世界観に準じた専用のコントローラー・入力デバイスは欲しい。切実に欲しい!
正直なところ、ここまでリアルなSFビジュアルで作ったんなら、その世界観に沿ったインターフェースが無いとダメだとおもうんですよ。鉄●を見習いましょうよ、●騎を。あのバカみたいにでかいコックピットコントローラーとフットペダル。本来リラックスして遊ぶためのゲームに、デスクに座して操縦することを強いられるあの環境。でも、アレだから鉄騎は良いんです。
つまり、何が言いたいかというと。ゲームコントローラーに汎用性を求めちゃうとロマン度が下がっちゃうんなんですって。ダンスマットはD●Rを遊ぶものであり、ギタコンはギタ●リを遊ぶものであり、釣りコンはあくまでも釣りをするもの(ソ●ルキャリバーでも使えました)なのです。
百歩譲ってお手軽なナノスーツ型入力デバイスを作るとなると......パワーグローブ的なデバイスで(気分だけ)代用しましょう。その代わり、コンパウンドボウ型コントローラー、ボウコンを開発してプリーズ!! きっとそれがあれば、FPS苦手な僕でも、ガンシュー、ならぬボウシューとして楽しめる気がするんだ!
さらに利点を言うならば、弓を引くのってかなりハードだから、1ヶ月やりこむだけで上腕二頭筋がムッキムキになれますよ。不自然なほどに!
あれ。それはちょっとヤだな......。
FPSなんて大っ嫌いだ! 『クライシス3』の姑息さが極まった戦いにヤられる。[Kotaku Japan]
[プロフェット隊長の秘密基地]
クライシス3[EA Japan]
(小暮ひさのり)