理化学研究所の研究グループが、とんでもないものを発明しました。
もう1つの現実を体験する「代替現実システム」を開発
私たちが映画館で映画を見ていても、スクリーンの中の世界は私たちがいる世界とは異なるものだ、と誰でも知っています。しかし、この装置を使って映像を人に見せると、その人はその映像が今現実に目の前で起こっていることと認識してしまうのです。
人は夢を見ている時、その夢で起きている出来事が現実に起きているものだと錯覚します。この装置は、いわば起きている人に夢を見させることができるわけですね。
つまり、映画のマトリックスみたいな体験ができてしまうんです。
この装置を心的外傷の治療に応用することが検討されているそうです。洗脳装置としても、これ以上のシロモノは無いでしょう。カルト教団に悪用されると問題になりそうです。
でも、一番の使い道としては、エンターテイメントになるでしょう。バーチャルであらゆる体験ができてしまうからです。
たとえば、昔のギャグ漫画でよくあるパターン。夢から覚めたと思ったら、その世界もまだ夢で、その夢から覚めてもまだ夢で、その夢から....なんていう、どれが現実なのか仮想空間なのか区別をつかなくさせることも可能です。
また、イチローのような超一流の野球選手として一生を終えたいと思う人は、人生ゲームソフト「イチロー」を購入し楽しむこともできるようになるでしょう。
実際にはただぼーっとしているだけなのに、自分がメジャーリーグで毎年200安打を打つ野球選手として活躍している夢を現実のものとして体感し、一生を終えることが可能になるのです。
もちろん、独裁者やハリウッド女優や世界的経営者まで何にでもなれてしまいます。
TVゲームですら、現実逃避のツールとして中毒者を生み出すほどですから、この超バーチャルリアリティーゲームが普及した際には、多くの人が現実世界を捨てて、ゲームの世界を選ぶようになるのは想像に難くありません。
そのときが、人類の終わりの始まりなのだと思います。
★クマムシ研究日誌「パワーエコロジー」
神奈川大学を無事に卒業し、北海道大学大学院地球環境科学研究科の修士課程に入学した。指導教官は、東正剛教授。この東教授、風格のあるコワモテタイプの教官である。
当時、東研究室には全部で20人以上のメンバーが在籍しており、みな特定の動物についての生態学的研究を行っていた。
対象とする動物は、アリやハチなどの社会性昆虫、スズメやタカなどの鳥類、テンやクマ、そしてテングザルなどのほ乳類と多岐にわたっていた。
僕がクマムシを研究対象に選んだことで、東研究室のモットーは「クマムシからクマまで」となった。多様性に富む研究対象動物を扱う、東研究室の特徴をよく表すモットーだ。
対象動物以外の研究室の特徴としては、野外でのフィールド調査を重視していることが挙げられる。とにかく外に出て動物を追いかけまわす、そういう研究スタイルだ。頭ではなく、まずは体を使え。そういうことである。