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【連載物語】『不思議堂【黒い猫】~阿吽~』 第四話第二章「長屋の暮らし」
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【連載物語】『不思議堂【黒い猫】~阿吽~』 第四話第二章「長屋の暮らし」

2022-05-04 18:43
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    第四話第二章 長屋の暮らし  

    著:古樹佳夜
    絵:花篠

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    ■『不思議堂【黒い猫】~阿吽~』 連載詳細について


    ※本作『阿吽』のご感想・ファンアートなどは 
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    [本作に関する注意]---------------------------------
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    ◆◆◆◆◆長屋◆◆◆◆◆

    阿行「ここが長屋と言うものか」
    吽行「なんだか手狭だねぇ?」
    阿行「四畳半に二人だからなぁ。でも、裏店(うらだな)はここよりも狭いはずだ」

    阿行と吽行の二人は、長屋の戸を開け、
    そろりと足を踏み入れた。
    中は片付いていて、新たに居を構える者を
    受け入れる準備は整っているようだ。
    備え付けの茶箪笥に空の行李。
    箪笥の横には文机、小さな行灯が、
    行儀良く寄せられ、並べてあった。

    吽行「確か、大屋さんが裏店は九尺二間(くしゃくにけん)と言っていたっけ?江戸長屋ってのは、せせこましいものだ」
    阿行「確かにな。いつの間にこんなに立て込んだのやら……」
    吽行「人間の住む場所というのは、窮屈だ。こんなところで本当に生活ができるのか?」

    吽行は文句を言いつつも、畳の上に腰をおろして、寝転んでみた。

    吽行「あ……」
     
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