小原信治さん のコメント
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年末、仕事帰りに横浜にある妻の実家を訪れたときのことだ。クリスマス前から帰省している妻と娘の顔を数日ぶりに見ようと胸躍らせて部屋に入った僕の目に飛び込んで来たのは小さなひざこぞうに滲む瘡蓋だった。娘のおむつを替えていた妻に「どうしたの?」と聞いていた。返ってきたのは「昼間、散歩をしていた時に転んで擦り剥いたの」という聞くまでもなかったような答えだった。確かにちょっと考えれば想像がつく。にもかかわらず思わず聞いてしまったのはそれが初めてのことだったからだ。
早いですね。もう傷も跡形もなく消えつつあります。残したくないですね。自分で転んで傷が出来たことが記憶に残らないうちは特に。
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