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政府のエネルギー基本計画、脱原発の意思表示のチャンスを逃してしまった
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政府のエネルギー基本計画、脱原発の意思表示のチャンスを逃してしまった

2014-04-16 11:35

    鈴木克昌代表代行・幹事長 定例記者会見(2014年4月11日)


    4月11日、担当大臣から「電気事業法の一部を改正する法律案」の趣旨説明とこれに対する質問が行われた衆議院本会議散会後、鈴木克昌代表代行・幹事長が定例の記者会見を行いました。
    会見要旨は以下の通りです。


    20140411鈴木幹事長会見


    【 冒頭挨拶 】

    今日は色々な出来事のある日ということで、例えばみんなの党の代表選や、維新の会と結いの党の代表同士の話し合いがあるようだが、国会の方も今日は、エネルギー基本計画が閣議決定されたということである。

    安倍内閣が発足して1年4カ月経過し、こういう形で閣議決定されたということだが、これは福島の事故の後、日本のエネルギーをどういう風にしていくのかという意味合いにおいても、非常に重要な閣議決定だと思っている。

    詳細については申し上げるまでもないかもしれないが、ベースロード電源ということで、急遽原発だけではない、他のエネルギーもベースロード電源であると言ってはいるが、基本的には、原発を今後もエネルギーベースとしていくということが暗に示されたということで、やはり私はそうではないのではないか、あれだけの事故を起こし、世界中が日本の今後のやり方という物に関心を持っている中で、やはり脱原発という意思表示を世界に示すいいチャンスを逃してしまったのではないかと思う。

    もちろん、脱原発というのもいつまでで脱却するのかという問題もあるかもしれないが、やはり、ベースロード電源と逆に世界に宣言してしまうのはいかがなものかと思う。

    それから、今日その関連で国会で電気事業法改正案の審議が始まったわけだが、この電気事業法改正案とそれからエネルギー基本計画というのは非常に不可分の関係だから、この法案についても我党はしっかりとエネルギー政策や脱原発というものを踏まえて、国会で議論していきたいと思う。


    【 質疑要旨 】


    国会議員歳費削減について

    Q. 国会議員の歳費削減について、今月末で2割削減が終了するということだが、議員の定数削減が行われていない中で続けるべきだという意見があったり、若手議員の活動のことを考えると、かえって続けるべきではないとも言われている。生活の党としてはどのようにお考えか。(時事通信)
    A. 党できちんと議論をして方向性を出したわけではないけれども、2つの面があると思う。
    一つは、インフレからの脱却で、総理が自ら大企業や大きな組合に対してベースアップと言って回って歩いたり、総理の事務所のスタッフの給料も上げるという流れの中で、国会議員の歳費をどうしようかということである。
    そういう一面と、今話があったように、2割削減の現状の中で、13%については東日本大震災の後、公務員も給与を減らすということで、国会議員もそれにならったという部分。

    それからもう一つは、2割のうちの7%は議員定数削減が出来ていないという部分で、13%と7%合わせて2割というのが現状になっているわけだから、私個人としては、7%は現実に議員定数削減になっていないわけだから、それは戻すという大義はないのではないかと思っている。

    ただ、冒頭申し上げたように、党内で完全に方向性を出しているわけではないので、今議運では相当詰めているようだけれども、小宮山国対委員長からの報告では、我党としてはまだ結論を出しておりませんと議運で答えてあるということなので、いずれにしても、いつまでも許されることではないと思うので、早急に結論を求めたいと思うが、個人的には今言ったように、7%については議員定数削減が出来たときに初めて戻していくべきではないかと思っている。

    2割削減を続行すべきだという意見もあるかもしれないが、それについては少し別の形で考えていくということであって、そもそも論から言えば、公務員の給与を戻すという以上、ここで13%については戻してもいいのではないかと思っている。

    野党再編について

    Q. 維新の党と結いの党に関して、合併部分で動きがあるということである。野党再編で一本にしたいという思惑もあれば、組めるところで組んでいこうということのよう。こうした一連の動きについて、幹事長の見解をお聞かせいただきたい。(朝日新聞)
    A. これも色々な見方があるわけだが、世論の中には一強多弱の状況を脱するために野党が手を組んで、次の総選挙に向けて政権交代の受け皿になれるような、そういうような形を取るべきだという声が国民の皆さんの中にあるのも事実だと思う。
    一方では、結局基本理念、基本的な政策が合わないところで無理やり統一をしても結果的にはまた、ばらけてしまうのではないかという考え方もあるのも事実だと思う。

    我党は前々から言っているように、小沢代表もはっきりとおっしゃっているが、再編ということでやっていこうと思っている。
    ただ、ではその時に、基本的な政策の一致をどこまで一致という風に見るのか、政策が100あって全部合うことは、これはやはり政党間というよりもむしろ人間として考え方が色々あるのだから、したがってすべてが一致するということはないと思うけれども、やはり大きな流れの中で容認できれば、私は手を組んでいく、それが統一会派という形になるのか、合併という形になるのか、段階的な形はあるかもしれないけれども、私はそう思っている。

    そこで、私はかねてより「鎮守の森連合」ということを言っているわけだが、その詳しいことはともかくとしても、大きな流れでは3つあると思う。
    一つは人口減少社会。これは本当に由々しき問題である。30年後、40年後には我国の人口は1億人を切ってしまう。ということは、2200万人くらい減るわけだから、東京都と神奈川県がなくなってしまうのと同じ。それはもちろん、全国の中山間地にしてみれば人口が半減するようなところも出てくるわけだから、私は、この人口問題が今後の日本の課題の中で、最重要ポイントになってくると思っている。

    二つ目には、どういう形で今の地域を維持していくのかということで、かつては町村合併をやってきたわけだけれども、本当に町村合併が良かったのか、悪かったのか、かえってストロー現象で大きいところと小さいところが合併して、結果的には小さいところが切り捨てられているというような現状もあるわけだから、そういうことを考えていったときに、抜本的にこの中山間地問題を含めた、地方主権という問題を考えていく必要があると思っている。

    三つ目には、鎮守の森連合というならば、私はやはり文化だと思っている。その心は、かつて日本という国は、いわゆる「藩」で江戸末期には300余諸侯と言われていた。藩が300あって、言葉も文化も経済もその藩の中で成り立っていたわけである。
    それがダメだということで、中央集権で今日の形で来たわけだけれども、これからは私は、もう一度幕藩体制とは言わないけれども、藩くらいの大きさで文化を共有していく、地域の塊を作っていくべきではないかと思っている。

    もちろんこれは私の私見だけれども、繰り返しになるが、鎮守の森連合の基本は、一つ目は人口問題、二つ目は地域主権、三つ目は文化をどういう風に考えていくかということで、こういうことで例えば他党との話し合いに臨むことが出来れば、ある意味では、与野党を超えて、再編という風に行けるかどうかわからないけれども、志を同じくする人が相集うことは出来るのではないかと思っている。

    そこで、我党としては、常にドアを開いてどの政党から話があっても、前向きに乗っていく、再編の方向に向けて尽力をする。これは小沢代表を含めた我党の考え方である。ドアを開くというよりも、ドアを取っ払っていつでも、どこでも誰とでも話し合いをさせていただいて、一強多弱の状況を抜けるべく努力をしていきたいと思っている。

    みんなの党新代表について

    Q. みんなの党の浅尾幹事長がほぼ新代表に無投票でなられる見込みということだけれども、今後の連携等含めてご意見を。(共同通信)
    A. 色々と新代表のお考えもあるようだが、私どもとしては、かつては民主党で同志でもあったし、その後も個人的には幹事長会談等通じて親しくさせていただいているし、更に深く言えば、大変仲のいい友人なので、そういうことでいつでも胸襟を開いて話し合う仲だと思っているから、機会をとらえて、新代表のお考えも聞いていきたいと思っている。

    いずれにしても、まず新代表になられて、しばらく時間がかかるであろうから、党内の大勢を整えられて、少し落ち着いたらそういったお話をしてみたいと思っている。
    Q. これまで渡辺代表の個人商店の様な運営と言われていたが、渡辺代表と比べるとやはり、付き合いやすくなると思うか。(共同通信)
    A. 別に私も渡辺さんと決して悪かった訳ではないが、確かにどちらかといえば、与党寄りという中でかたくなに地域連合ということをおっしゃっていたので、少し違和感はあったけれども、今度の新代表がどういう基本的な考えで進めていくのか、おそらく挙党態勢ということをおっしゃっているので、渡辺代表の下でのみんなの党と、浅尾代表の下でのみんなの党では、若干進め方、進路も違ってくるのではないかと思っているし、ある意味ではそこに大きな期待も寄せているということである。
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