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マクガイヤーチャンネル 第60号 2016/3/28
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こんにちは。次回のニコ生の準備でヒーヒーいってるマクガイヤーです。や、休みが欲しい!
前回のニコ生放送「最近のマクガイヤー 2016年3月号」はいかがだったでしょうか?

冒頭にて、伊集院光の「おぎやはぎが羨ましい。なぜなら、木曜にラジオをやっているので、木曜発売の文春のスクープを旬のうちにネタにできるから」という言葉と共にショーンK騒動についてお話しましたが、あれから一週間も経ってないのに乙武くん不倫ネタも旬が過ぎそうな勢いに驚いております。どこかで話したいなあ。

今後の放送予定ですが、以下のようになっております。

○4/1(土)20時~

「2時間でわかるアメコミヒーローとアメコミ映画と『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』」

3/25(金)より期待のアメコミ映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』が公開されます。

また、その後も『キャプテン・アメリカ:シビル ウォー』『スーサイド・スクワッド』『X-MEN:アポカリプス』『デッドプール』とアメコミ映画の期待作が続々公開されます。いずれも(『デッドプール』も!)多数のスーパーヒーローやスーパーヴィランが競演する映画だとアナウンスされています。「いっぱいいすぎてわかんねえよ!」とお嘆きの方もおられるかもしれません。

そこで、これまでのアメコミヒーローの歴史、アメコミ映画の歴史から、直近で映画が公開されるバットマンとスーパーマンまでを、ざっくり2時間で語る予定です。これでもう大丈夫!

○4/29(金)20時~
「最近のマクガイヤー 2016年4月号」
いつも通り、最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
・最近のBBQ
『アイアムアヒーロー』
その他諸々について語る予定です。

○5/3(火)20時~
「『シビル・ウォー』と『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』」
4月より『コンレボ』こと『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』の第二期放送『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~THE LAST SONG』が始まります。自分はテレビの前でハァハァいいながら第一期の放送を観ていたので、ちょう楽しみです!
ところがこの『コンレボ』、背景を含めてきちんと理解するには昭和史の知識のみならず、昭和のマンガやアニメや特撮の知識が必要です。
さらには、脚本を務める會川昇が公言している通り、発想の原点には『ワイルド・カード』『マーヴルズ』『ウォッチメン』『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』といったアメコミやアメコミ関連作の影響があります。そして、4/29より公開される『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』とその原作で描かれている「様々な正義」(會川昇がこれまで様々な作品でテーマにしてきたものでもあります)のぶつかり合いを描く作品でもあります。
そこで、『シビル・ウォー』を引き合いにだしつつ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』のやろうとしていることやキャラクターのネタ元、作品の魅力などなどについて解説する予定です。

○5/27(金)20時~
「最近のマクガイヤー 2016年5月号」
いつも通り、最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
詳細未定。


以上、ご期待ください。


ヒロポンマグカップをはじめとする番組オリジナルグッズも引き続き販売中です。

マクガイヤーチャンネル物販部 : https://clubt.jp/shop/S0000051529.html



さて、今回のブロマガですが、先日の土曜日から公開された映画『仮面ライダー1号』について語らせて下さい。

「最近のマクガイヤー」で予告した通り、『仮面ライダー1号』がめちゃめちゃ楽しみだった私は、無事に公開日初日に朝イチで観ることができました。
我が家のルールとして「子供が家にいる間は自由に出歩かない」というのがあります。「ネグレクトすんな」ということなのですが、土日に息子(小3)と娘(小5)が両方とも2時間以上家を空けることがそうそうないので、私が映画を観にいくのは真夜中になります。
しかし、『仮面ライダー1号』がめちゃめちゃ楽しみなので、早く観たかったわけです。ここは息子を一緒に連れていくしかありません。
息子は小3のくせに仮面ライダーやスーパー戦隊なぞ子供っぽいと言い放つ中二病患者なのですが、そのくせ私が『ジュウオウジャー』の録画を観ていると横から覗き見してきます。これはなんとかなる。そう考えた私は、部屋にヤフオクで買ったライダーのおもちゃを並べ、テレビでは『仮面ライダーゴースト』をリピートし、パソコンではYoutubeの東映特撮チャンネルで『伝説!ライダーの魂!』なるオリジナルネットムービーを観まくるという、息子洗脳作戦を発動しました。ショッカーやゴルゴムの作戦にひけをとらないぜ!
作戦は成功。『仮面ライダー1号』のCMのさなかに「これ観たい!」という台詞を引き出すことができました。ふう、手間かけさせやがるぜ。

なぜ『仮面ライダー1号』が楽しみだったかというと、毎年この時期に公開される「春のオールライダー映画」をずーっと楽しく観ていたからですね。

制作費が安いわりにきっちり儲けることができるせいか、ここ十数年、ニ、三ヶ月に一本東映製作のライダーかスーパー戦隊の映画が公開されるという、特オタとして幸せなのか、子持ちとして搾取されてるのか、戸惑ってしまうという状況にあります。当然、面白い映画もあれば、つまらない映画もあるのですが、白倉伸一郎がプロデュースする『仮面ライダーディケイド』の映画版と、それに連なる春に公開されるオールライダー映画は、世間の悪評に反して、すごく面白いなあと思っていたわけですよ、私は。

なぜそう思うかについては、以前ブログで書いたことがあります。

ブログ : 春のオールライダー・オール戦隊絵映画の楽しみ方について

ニコ生でも話しましたね。



簡単にまとめると、異なる世界観を持った作品のキャラクターが競演するクロスオーバーの面白さ、絵ヅラの面白さに加えて、作り手がその時々の状況や考えを様々な形で反映させるメタフィクショナルな面白さに溢れているからです。

たとえば、昨年の春は『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』という映画が公開されました。歴史の闇に葬られた仮面ライダー3号と共に、本来とは異なる仮面ライダーの歴史を修正しようとしつつ、完全に正しい歴史には戻らないというお話です。仮面ライダー3号を演じるミッチーこと及川光博の漫画っぽい格好良さに痺れつつも、「歴史改変ビーム」というそのまんまな武装をもつライダーロボがラスボスだったりすることに、多くの観客はひっくり返りました。
白倉伸一郎は『ディケイド』で昭和ライダーを復活させ、自らが生み出した平成ライダーと競演させることで、コンテンツとしての「仮面ライダー」というシステムを盤石なものとしました。しかし、昭和ライダーを復活させるということは、完結した昭和ライダーの続編を作るということ――昭和ライダーの「歴史」を歪めることでもあります。つまり、仮面ライダー3号とは白倉伸一郎……をはじめとする第一期平成ライダーの作り手たちのことなのです。そんな3号が現役ライダーに仮面ライダーのなんたるかを教える。
……というような見方をして楽しんでいたわけですね。

で、『仮面ライダー1号』です。
テレビ番組終了後も人知れずショッカーと戦い続けてきた本郷猛。だが、長年の激闘が改造人間のボディにダメージを与え続け、本郷猛の命は尽きようとしていた――これは、テレビ番組のプロデュース業を引退した後も陰に陽に現役ライダー番組を支え続け、そろそろ現役プロデューサーとしての限界が近づいてきた白倉伸一郎……をはじめとする第一期平成ライダーの作り手たちのことを、またしてもメタ的に反映している映画なのだと予想したわけですよ。しかも脚本は五年ぶりに番組に関わる井上敏樹です。これはなんとしても観なくては! と思ったわけですね。

しかし、実際にみてみると、私の予想とは若干違う映画でした。
『仮面ライダー1号』というよりも、『仮面ライダー藤岡弘、』と表現すべき改作、いや怪作でした。


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