PL紳士さん のコメント
このコメントは以下の記事についています
私たちが日本の安全保障を論ずるとき、米軍はつねに日本の防衛のために戦ってくれるものだと考えます。そしてその根拠として日米安保条約をあげます。しかし多くの人は驚くと思いますが、厳密に言えば、米国は日本防衛の義務を負ってはいないのです。
この点についても自著『戦後史の正体』で詳述しています。
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この条約(一九五一年締結の旧日米安保条約)がもつ意味について、米国の歴史学者マイケル・シャラーは『「日米関係」とは何だったのか』のなかでこう解説しています。
「アメリカが極東(東アジア)のいかなる場所に対しても使用できるように、『日本国内および周囲に陸海空の軍隊』を維持するよう日本側から『要請』することに決定した。これらの軍隊には日本の防衛は要求されておらず、いつでも引きあげることができ、また日本国内の騒乱にも使用することができた」
ただ、今回の記事に関していえば、確かに日米安保第5条が、厳密な意味で、米国の日本に対する防衛義務を定めたことにはなっていないものの、多くの日本人が信じているのと同様に、諸外国もまた同じように「米国の出動」を定めたものであると受け取め、日本への攻撃を控える理由の一つになっていることは、疑いがないのではないでしょうか?
つまり、日米安保の存在がわが国にとって、それなりの「抑止力」として機能していることは否定しようがないように思います。
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