• このエントリーをはてなブックマークに追加

フレデイ タンさん のコメント

「個人的な自由の無い日本には前途はもう暗闇に見えて来る」と言った小泉八雲の感慨は日清戦争後の日本の浮かれた状況に違和感を覚えたことから来るのでしょう。その後、10年も経たずして日露戦争。ジャーナリスト出身の小泉八雲にはそれがイギリスの実質代理戦争だということがよーく分かっていたに違いないのです。世界中を回って最後の愛すべき国、日本が英米の誘いに乗っている、そして侵略戦争をコミットし始めた。「これはヤバい!」と小泉八雲は思ったのでしょう。

当時の日本の国民性と今の日本の国民性の間には本質的には違いはない、と私は常日頃考えていますから、小泉八雲の著作群の中に在る日本に対する批判的な部分については私ども日本人は真面目に受け止め、反省の材料にしなくてなならないと思うのです。が、これから、褌の紐を締め直して北朝鮮や中国に対して厳しく迫って行こうという自民党の人々には「うるせー!黙れ!」と小泉八雲に八つ当たりしたいのではないですか?

小泉八雲が亡くなると同時に日露戦争が始まり、日中戦争、最後にはあろうことか米国に突撃し玉と砕けた。そして、今、敵だったその米国と日米同盟とか言う好戦的な連合を結び、風雲急を告げつつあるのですから、小泉八雲の警告は無視出来ません。
No.3
69ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
「無謀絶望の戦争をはじめる」ハーン この国のあの称賛すべき陸軍も、軍武すぐれた海軍も、政府の力ではとても抑制のきかないような事情に激発され、あるいは勇気つけられて、貪婪諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ、自らを最後の犠牲にしてしまう悲運を見るのではなかろうか ・(日本の)近代の変転、変化の目まぐるしいばかりのあわただしさー一九八七年の社会の改革から一八九一の第一回国会開設に至るものーを考察いただきたい。一九世紀の半ばに至るまで、この民族は、二六〇〇年前のヨーロッパの族長社会と同じままでいた。 ・ド・クーランジェ(一九世紀のフランスの中世学者)は個人の自由の欠如ということがギリシア社会の紛乱と結局の壊滅を見るにいたった真因であったと指摘している。 ・産業競争に対する能力なども、婦人や子供のみじめな労働力に依存してなされるようなものではありえない。どうあっても個人の知
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。