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りゃんさん のコメント

以前から日本人は何人もスパイ容疑で中国で拘束されている。常識だ。
そのなかには、伝えられる話からは冤罪がかなり疑わしいものもある。これも常識だ。尖閣で日本側が船長を逮捕したときも中国は冤罪の可能性の高い日本人を拘束していた。


詳細不明だが、今回の話題の人は、中朝国境付近で北朝鮮の動向や中国側の軍の動向、中国と北朝鮮との商取引の実態についての動向などについての情報を収集報告していたのかもしれない。今回の話題の人は脱北者であり、北朝鮮人民を救いたいとの意思もあったのかもしれない。


そうだとして、こうした情報は半島情勢、ひいては日本の安全保障に大きく関与するのであり、日本にとって非常に重要だ。だから良い情報の価値は高く、民間の報道機関(アジアプレスなど)でも協力者を得て食い込んでいるところがある。日本では韓国あるいは中国を経由した情報は比較的手に入りやすいが、こうした直接情報は手に入りにくいといわれている。われわれの安全のためにいのちがけで働いている人々に感謝したい。


ただし、こうした情報は、自由主義諸国内部では外国ジャーナリストが収集報告することも多い。死刑になっていないということは、このひとが携わっていたのは、その程度の情報であろうとおもわれる。つまり自由主義諸国ではジャーナリストが収集報告する程度の情報でも、中国では5年も拘束されるということだろう。


中国は日本でも、日本が中国にやる何十倍もの工作をしているとおもわれる。秋元司が逮捕されたとき、中国人容疑者も逮捕されたが、こんなのは氷山の一角だろう。日本でも、やられたらやり返すことのできる法整備や体制整備が急務なのだが、ザルもいいところなのだ。そしてこの期に及んで習近平を国賓で招こうという意思を二階が曲げないような自民党が政権与党である限りは、ザルを底に穴のあいたバケツにする程度も無理だろう。


なお、中国当局者の、今回の被拘束者に対するのとその同じ目は、自国民、この場合は北朝鮮国境付近の朝鮮族(中国人)にも、もちろん向いている。


そしてウイグルやチベット、香港にも同じ目が向いているのであり、今のままではいずれその目は日本人にも向くようになるだろう。
No.6
53ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
A-1  事実関係1「中国でスパイ罪の邦人男性、懲役刑終え近く出所・帰国へ」(朝日、3日) ・中国各地で 2015 年以降にスパイ罪などに問われて有罪判決を受ける日本人が相次いでいる。 ・中朝国境の遼寧省丹東市で拘束された神奈川県の 50 代男性が近く、懲役の刑期を終えて出所する見通しになっている。。出所後すぐに帰国する見込み。一連の事件で有罪とされた中で初の帰国者。 ・男性は 15 年 5 月に拘束され、翌年にスパイ罪などで起訴。 18 年 7 月に同市の中級人民法院(地裁に相当)で懲役 5 年の判決。 ・男性の関係者によると、男性は在日朝鮮人の父と日本人の母と一緒に北朝鮮に渡り、後に脱北して日本に戻って日本国籍を取得。 ・中国で 15 年以降にスパイなどの容疑で拘束された日本人は少なくとも 15 人に上り、うち 9 人が懲役の実刑判決。   A-2  「中国から帰ってきた公安スパイ、その過酷すぎる人生」( JBPRESS ) ・公安
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。