• このエントリーをはてなブックマークに追加

りゃんさん のコメント

ところで歴史的にみて台湾は中国なのでしょうか。

かなり以前の孫崎さんの放送で、「中国はどこまで拡張するのか」という質問に孫崎さんが「清の領土まで拡張すればおさまるのではないか」とこたえたことが記憶にあります(わたしの記憶なので間違っているかもしれません。孫崎さんがそんなことを答えたことはないとおっしゃるなら、訂正してこの段落は取り消します)。

たとえば南シナ海は清の領海ではありません。そもそも清は騎馬民族ですから、もともと海に興味はありませんでした。ですから南シナ海を領海として経営したこともありません。今の時点で中共は清の領土よりも外に向かって侵略しているわけです。

台湾は、ウイグルの歴史について書いたときに少しふれましたが、清は台湾が自国の辺境という意識はあっても、開発経営したことはありません。はじめて全土を開発経営したのは大日本帝国でした。清ですらそうなのですが、漢族が台湾全土を支配したのは蒋介石政府が敗走してくる前までは歴史上一度もありません。何度も例えを出しますが、中共がいまの領土を維持するのは、イスラエルが中東全体を支配するのと同じです。

また、蒋介石がやってきたとき居た人々は、漢族だけではありません。原住民や、東南アジア系の人々など多様な人々がいました。蒋介石はかれらにテロをおこない、長期間の戒厳令をしいた、というのがはじめのころです。流れはウイグルと同じで、ただ、ウイグルのようなまとまった民族が住んでいたわけでは無いという点が違うだけです。民主化以後、李登輝にいたり、李登輝はそういう台湾の歴史を振り返った結果、中共とは別の独立国家をめざすという台湾の基本路線が定まります。現在漢族が多数住んでいますが、米国も当初英国人が多数すんでいたけど独立しました。

これが「台湾の側の論理」であり、どうも本多勝一ファンが多いらしいこの場で、大国の論理しか問題にならないのはなげかわしい限りです。
No.30
23ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。