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p_fさん のコメント

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p_f
RT 7 Jan, 2023

Covidの新しい波に直面し、中国は国境を開放している-北京は他の選択肢を残さなかったのだろうか?
https://www.rt.com/news/569442-china-is-opening-its-borders/

中国は大規模な抗議行動をきっかけに規制を解除し始めたが、それは譲歩の主な理由ではない -

モスクワ在住の国際関係・技術系ジャーナリスト、ヴァディム・ザゴレンコ記

抜粋-

■健康という名の代償

長期にわたる閉鎖、貿易摩擦、世界的な不況にもかかわらず、中国経済は比較的好調に推移している。GDPは上昇し、国家プロジェクトは完成し、大企業は成長を続けている。実際、2022年には「グローバル・フォーチュン500」に掲載された中国企業の売上が、初めて米国の企業の売上を上回った。世界の大企業が生み出したお金のうち、31%が中国に流れたのだ。

とはいえ、状況は以前ほど良くはない。GDPの面では、中国は今、より不安定な状態にあることがわかった。過去30年近く、中国のGDP成長率は年率6%を下回ったことがなかった。しかし、パンデミックによってそれが変わった。2020年のGDP成長率はわずか2%。そして、翌年は8%増となったが、2022年の中国経済の成長率はわずか4.4%であった。

長い間、この国を覆っていたエネルギー危機も、少なくとも一時的には解消されつつある。エネルギー市場の変化により、中国はロシアからより多くの石油、ガス、電力を安価に購入することが可能になった。また、最近のサウジアラビアとの取引は、国のエネルギー安全保障を強化するものである。

世界の殆どの国が不況とエネルギー価格の上昇に苦しんでいるため、すべてが素晴らしいことのように思えるかもしれない。しかし、亀裂が生じ始めている。

7月、中国政治局は2022年に向けた戦略を変更した。それまでの年間成長率目標の達成を目指すのではなく、「可能な限り最高の結果を出す」ことを目指すとしたのだ。経済の急速な拡大から、安定化、そしてこれまでの成果を維持することに重点を置いたのである。

こうした政策転換は、世界的な不況と不安定のせいだけではない。中国経済が直面している大きな根本的な問題の結果なのだ。 

その大きなものの一つが、不動産部門の危機である。中国にとって不動産と建設業は常に重要であり、少なくとも国家経済の15%を占め、社会的にも重要な役割を担っている。中国の男性は、家庭を持つ前に家を持つことを求められることが多いのである。 

一時期、市場は活況を呈していた。需要は高く、価格は上昇し、新しい大規模な建設プロジェクトが開始された。しかし、2020年、すべてが崩れ始めた。 

需要が激減したのだ。新しい住宅が完成しても、誰もそのマンションを買おうとしない。ビルやインフラは完成しているのに、人が殆ど住んでいないゴーストタウンが出現した。

大企業は大打撃を受けた。中国だけでなく世界最大のデベロッパーの一つであるエバーグランデが債務を履行できなくなり、事態は深刻化した。同社とその借入金の規模から、一部の専門家は「中国のリーマンショック」と警告し、米国のサブプライムローン破綻で2008年に起きたような世界的な金融危機が再び起きるかもしれないと警鐘を鳴らした。

最悪の結果は避けられたが、それでも市場は苦境に立たされている。2022年の新築住宅販売数は23%も激減した。しかも、中国のデベロッパーの販売前 資金調達が86%を占めていたのだから、心配になる。 

にもかかわらず、政府は大企業を救済することに消極的だ。デベロッパーは国に助けを求め続けているが、大きな救済措置はない。

10月に発表されたS&Pの試算によると、中国のデベロッパーが計画通りに事業を継続し、義務を果たすには約1000億ドルが必要だという。政府がそのような金額を支出することは可能だが、特に現在の政治・金融情勢では間違いなく負担になる。

また、失業率の増加という問題もある。2018年に3%以下だったのが、2022年には5.5%になり、中国では7000万人以上が仕事に就いていないことになる。特に中国の若者にとっては悲惨な状況で、16歳から24歳までの失業率は18%にも達している。 

長期的な繁栄を脅かすこれらの問題に対する簡単な解決策はないが、1つだけはっきりしていることは、中国に必要なのは、人々がより豊かになり、より多くのお金を使うようになることだ。ロックダウンはこの2つの目標にとって有害なのである。毎年何百万人もの新卒者が労働力として加わる中、大卒者はいまだに本格的なキャリアをスタートできないでいる。

これらの問題やその他多くの経済的課題を政府支出の増加で解決することは不可能に近い。中国が成長を維持し、「中国2035」計画に掲げた野心的な計画を達成するためには、人々がもっと稼ぎ、もっと消費することが切実に必要なのだ。ロックダウンはそれを阻んだ。来週から無期限で家に閉じ込められるとなると、一般人が自分の将来に投資する額はたかが知れている。

このような理由から、人口抑制や政治的利益があっても、ゼロ容認の政策を長期にわたって支持することは正当化されない。予想より早く来たかもしれないが、政府は そのタイミングを待っていたに過ぎない。
No.35
20ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
(ブルームバーグ): 中国国家統計局が 17 日発表した最新の経済指標は、国内景気の最悪期が過ぎた可能性を示唆した。数年にわたる厳格な新型コロナウイルス対策によって圧迫された中国経済は今後回復が見込まれるが、その道のりは平たんではなさそうだ。   中国経済は昨年、 1970 年代以降で2番目の低成長にとどまった。ただ、 10 - 12 月(第4四半期)の国内総生産(GDP)成長率や 12 月単月の経済指標は予想を上回った。   2022 年のGDPは前年比3%増加。 8.4 %成長を記録した 21 年に比べれば大きく見劣りするが、ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値( 2.7 %増)は上回った。政府の成長率目標は当初、「 5.5 %前後」に設定されていたが、コロナ対応のロックダウン(都市封鎖)や感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策の急転換で目標には遠く及ばなかった。    昨年 10 - 12 月のGDPは 2.9 %増 と、予想の 1.6 %
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。