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changeさん のコメント

米中貿易額が最高を記録し、歓喜にあふれているのに水を差すようで気に引けるが、指摘できる問題点が多すぎる。

経済は、一つの現象「輸出」をとらえて、好ましいものと捉えることはできない。

GDPは昨年3月ごろ3.5%に落としたが、3.0%の結果に終わったと思っていたら、2.9%という結果に終わった。経済成長する中で貿易特に輸出が増えれば好ましい姿であり喜ぶべきであるが、経済成長が安定的になった中での輸出最高額は、今後下降するということの裏返しである。アジア諸国、インドなど低賃金国が中国の輸出の地位を脅かしていくのでしょう。この現象はどこの先進国も経験してきた道であり避けられない。

輸出以外の外貨獲得の手段を考えていかなければならない。お金が利益を生み出すようにしなければならないが国際通貨にする意図が今のところ見られない。近い将来経常収支が赤字化するのは避けられないでしょう。

中国においては、経常収支が、この2~3年は増えているが、かなり以前から縮小傾向にある。輸入増加による貿易黒字の減少やサービス収支の赤字拡大は経済拡大化の中では避けられない。
為替コントロールは異常な手段であるが元の自由取引を防ぐために必要不可欠になっている。副作用は巨額の対外資産を抱えながら所得収支が赤字にならざるを得ないのです。国際金融構造にマッチしていないため大きなゆがみを抱えているのです。所得収支の黒字化がなければ近い将来に経常収支赤字に転落する。外貨不足に陥るのです。

中国は海外のマネー流出を抑制し、海外からのマネー流入を促進するためには国内証券市場を開放しなければ持続的にマネーを流入させる見込みが立たない。国際金融のトリレンマの原則に則って、先進国がたどってきた為替、資本規制の自由化が避けられない。

貿易不均衡、自国企業を必要以上に優遇する産業政策、信頼性の置かない不透明な規制、資本取引の自由化や人民元為替の変動相場制への移行問題を直視せざるを得ない。
金融の自由を求めないのであれば、中国自身が利益を生まない人民元で満足する国々と別の経済圏を作り出していくべきであるが、そのような経済圏ができるとは思っていない。人間に欲望がある限り不可能です。
No.8
13ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
A-1 米中 22 年貿易額、 6905 億ドルで過去最高を更新 (毎日) 米商務省が 7 日発表したモノの通関ベース(季節調節前)の貿易収支によると、 2022 年の中国との輸出入を合わせた貿易額は 6905 億 9100 万ドル(約 91 兆円)となり、過去最高を更新した。前年に比べて 5 ・ 2 %の増加。ハイテク覇権などを巡る分断が目立つ中、両国間の密接な経済関係が改めて示された。  これまでの米中の貿易額は 18 年の 6587 億 9500 万ドルが最高だった。トランプ前政権時代の制裁関税の応酬や、新型コロナウイルス禍で貿易額は落ち込んだが、輸出入とも復活した。   22 年は米国から中国への輸出が 1 ・ 6 %増の 1538 億 3710 万ドル、中国から米国への輸入は 6 ・ 3 %増の 5367 億 5410 万ドルだった。 A-2 何の冷戦?米国・中国との貿易は過去最高を記録  2022 年、米中の双方向貿易が新記録を打ち立てた。( What cold war? U.S
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。