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りゃんさん のコメント

わたしは、ノルド・ストリーム爆破については、まだだれが真犯人か解明されていないという立場だ。例のレポート以後、問題がさらに燃え上がった感はあるが、(わたしが不勉強なだけなのだろうが)むかしピューリッツァー賞を受賞したというだけで、とくに最近の経歴が伝わってこないジャーナリストのレポートではわたしはあまり価値を感じない。

それだけの留保はしたうえで、しかし、わたしはノルド・ストリーム爆破は米国中枢(の意をうけた何者か)がやったことであったとしても、別に違和感を感じない。米国犯人説に賛成はしないが、反対もしない。

以下、米国犯人説から考えてみたい。留保はしたそのうえで、米国犯人説に立ってみて、米国側、ウクライナ側の言い分を考えてみるということだ(点線から点線まで)。

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ほかにもあるだろうが、三点指摘しておこう。

まず指摘しておくべきは、ロシアは8月にはガスを全面的に止めていたということだ。もともとガスパイプラインはソ連・ロシアによる戦略的な面があるものであり、米国はそもそも設置に反対していた経緯がある。そして9月には、ロシア側の決定によってもはやエネルギー供給はされず、爆破時点では単なる戦略物資でしかなかったことになる。おそらくロシアは、2022から2023にかけての冬に、その戦略物資を最大限に使って、ドイツをゆさぶるつもりだったのであろう。一方、米国からすれば、戦争中にロシアの戦略物資を破壊して何が悪いということになる。参考に掲げておくが、第二次大戦では、軍艦だけではなく、民需物資を運搬する数々の商船もまた、各国によって沈められた。商船がパイプラインにかわっただけだとおもえば、別に新しい話ではない。

次に指摘すべきは、2022から2023にかけての冬に、ロシア側はウクライナの民生用発電施設をミサイル攻撃し、まきぞえで民間人の死傷者も多数だしているということだ。ちなみに、ヒトビトのなかでこれを批難したかたがたはいなかったし、あるヒトなどは、民生用施設も軍事目的に結局使われているという理由でロシアの攻撃を肯定すらした(米国による東京大空襲正当化の理屈と同じ)。それはともかくとして、ウクライナ側からすれば、ドイツがほんの多少苦難を分け持っても当然だとおもうだろう。

三番目に指摘すべきは、米国からすれば、平時ならいいが、非常時に西側とロシア側とのいいとこどりは許さないということだ。ハンガリー程度の国であれば、お目こぼしもされるだろうが、ドイツでは許してもらえない(日本も同じだろう)。ドイツはもちろ、米国に反旗を翻し、ロシアと連合してたたかうという道もある。というか、爆破当時、反旗を翻しかけていたとみることもできる。それに対しては、米国は容赦なく攻撃するということだ。ドイツは米国はじめ世界に対して(日本とともに)たたかった国であり、「民主勢力」がつねに監督しなければならないという理屈だろう。その構造は1945年からかわっていない。そのナチスドイツや大日本帝国の「悪さ」をヒトビトは批難していたのではないのか。ショルツは「そこまでするかと震え上がった」かもしれないが、そういうのを平和ボケというのだ。もちろんそこまでされるのである。
なお、ロシアもラブロフが日本に「旧敵国条項」を持ち出したことがある。ロシアも米国も別に変わらない。
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米国はもちろん悪いのだ。わたしはそれを否定したことはない。ただ、米国が悪いと百万回いってもロシアが(中共が・・・)良くはならないとくりかえしているだけだ。

日本が米国陣営からロシア陣営にうつっても、今度はロシアが米国の立場にとってかわるだけだ。

わたしがヒトビトと違うのは、米国にロシアや中共がとってかわった世界が今より良い世界だとはまったくおもっていないところだ。
No.13
20ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。