記事へ戻る りゃんさん のコメント りゃん マクロンは、いやなら米国と決別してNATOを脱退すればいいのである。しかし、できない。サルコジもなにかブツブツ言っているが、公式的なフランスの立場とはならない。 なぜそうなったのか。わたしはEU防衛をEU軍をつくらず、NATOにまかせたせいだとおもう。 現実にできたかは別だが、もしEU軍をつくっていれば、英国はEU脱退したことだし、EU軍の中心は仏独、そして核兵器をもっているのは仏だけだから、おのずと仏がいちばん指導的な立場になる。ロシアと妥協したい放題になる。 ただその場合、東欧等がEUに加わったか。そもそもソビエトが崩壊したか。 ワレサは最近ワシントン・ポストのインタビューに答えている。 https://www.washingtonpost.com/opinions/2023/08/16/walesa-socialism-ukraine-legacy/ そのなかで、かれは、 「もしポーランドが期限内にNATO加盟に成功しなかったら、どのような状況になっていたか私はよく知っています。そうすれば間違いなくロシアはウクライナではなくポーランドを侵略することになるだろう」「私は今、ウクライナを助けるために全力を尽くしています。ある意味、彼らは私たちの代わりに戦っているのですから。」 と語っている。このNATOはもちろん米国のいるNATOである。 もしも東欧がEUにいなかったら、ということはEUをNATOが防衛していなかったら、EUのいまの繁栄があったのかどうか。マクロンにもわかっているのだろう。 以上の考察は日本もおおいに参考になるとおもう。まあどういう立場をとるにせよ、自国が責任ある範囲を自国で防衛する気がなく、米国(あるいは中共でも同じ)に防衛をまかせてしまうと、「自国」は米国(中共)の臣民ではないかとの疑念を感じることになるのだろう。 ところで、上記のワレサへのインタビューは簡潔でおもしろいので、一読に値する。 また、同じ労組指導者でも、ワレサみたいに立派なひとと、他人のカネで沖縄遠足し、他人を罵倒するしか能のないヒトと、いったいどこで差がついたのか、たぶん10歳も違わないのに、などと考えてみるのもよかろう。 No.14 15ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 本『同盟は家臣ではない』目次紹介① 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
りゃん マクロンは、いやなら米国と決別してNATOを脱退すればいいのである。しかし、できない。サルコジもなにかブツブツ言っているが、公式的なフランスの立場とはならない。 なぜそうなったのか。わたしはEU防衛をEU軍をつくらず、NATOにまかせたせいだとおもう。 現実にできたかは別だが、もしEU軍をつくっていれば、英国はEU脱退したことだし、EU軍の中心は仏独、そして核兵器をもっているのは仏だけだから、おのずと仏がいちばん指導的な立場になる。ロシアと妥協したい放題になる。 ただその場合、東欧等がEUに加わったか。そもそもソビエトが崩壊したか。 ワレサは最近ワシントン・ポストのインタビューに答えている。 https://www.washingtonpost.com/opinions/2023/08/16/walesa-socialism-ukraine-legacy/ そのなかで、かれは、 「もしポーランドが期限内にNATO加盟に成功しなかったら、どのような状況になっていたか私はよく知っています。そうすれば間違いなくロシアはウクライナではなくポーランドを侵略することになるだろう」「私は今、ウクライナを助けるために全力を尽くしています。ある意味、彼らは私たちの代わりに戦っているのですから。」 と語っている。このNATOはもちろん米国のいるNATOである。 もしも東欧がEUにいなかったら、ということはEUをNATOが防衛していなかったら、EUのいまの繁栄があったのかどうか。マクロンにもわかっているのだろう。 以上の考察は日本もおおいに参考になるとおもう。まあどういう立場をとるにせよ、自国が責任ある範囲を自国で防衛する気がなく、米国(あるいは中共でも同じ)に防衛をまかせてしまうと、「自国」は米国(中共)の臣民ではないかとの疑念を感じることになるのだろう。 ところで、上記のワレサへのインタビューは簡潔でおもしろいので、一読に値する。 また、同じ労組指導者でも、ワレサみたいに立派なひとと、他人のカネで沖縄遠足し、他人を罵倒するしか能のないヒトと、いったいどこで差がついたのか、たぶん10歳も違わないのに、などと考えてみるのもよかろう。 No.14 15ヶ月前 Post このコメントは以下の記事についています 本『同盟は家臣ではない』目次紹介① 孫崎享のつぶやき 元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。 » このブロマガへ
なぜそうなったのか。わたしはEU防衛をEU軍をつくらず、NATOにまかせたせいだとおもう。
現実にできたかは別だが、もしEU軍をつくっていれば、英国はEU脱退したことだし、EU軍の中心は仏独、そして核兵器をもっているのは仏だけだから、おのずと仏がいちばん指導的な立場になる。ロシアと妥協したい放題になる。
ただその場合、東欧等がEUに加わったか。そもそもソビエトが崩壊したか。
ワレサは最近ワシントン・ポストのインタビューに答えている。
https://www.washingtonpost.com/opinions/2023/08/16/walesa-socialism-ukraine-legacy/
そのなかで、かれは、
「もしポーランドが期限内にNATO加盟に成功しなかったら、どのような状況になっていたか私はよく知っています。そうすれば間違いなくロシアはウクライナではなくポーランドを侵略することになるだろう」「私は今、ウクライナを助けるために全力を尽くしています。ある意味、彼らは私たちの代わりに戦っているのですから。」
と語っている。このNATOはもちろん米国のいるNATOである。
もしも東欧がEUにいなかったら、ということはEUをNATOが防衛していなかったら、EUのいまの繁栄があったのかどうか。マクロンにもわかっているのだろう。
以上の考察は日本もおおいに参考になるとおもう。まあどういう立場をとるにせよ、自国が責任ある範囲を自国で防衛する気がなく、米国(あるいは中共でも同じ)に防衛をまかせてしまうと、「自国」は米国(中共)の臣民ではないかとの疑念を感じることになるのだろう。
ところで、上記のワレサへのインタビューは簡潔でおもしろいので、一読に値する。
また、同じ労組指導者でも、ワレサみたいに立派なひとと、他人のカネで沖縄遠足し、他人を罵倒するしか能のないヒトと、いったいどこで差がついたのか、たぶん10歳も違わないのに、などと考えてみるのもよかろう。
Post