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中庸左派さん のコメント

 Moon of Alabama、12月4日付記事はウンザリするというか、憤りを禁じ得ない内容であった。

「ハマスが攻撃する直前、誰かがイスラエルの株や資金を空売りした」

 つまり、ハマスの軍事力を事前に掴んでいた筋、ヘッジファンドとか?がイスラエル株の空売りで大儲けした、という内容であった。EISというニューヨークにあるイスラエル専門の投資信託会社の取引の状況を分析した記事を引用している。

https://archive.md/2023.12.04-152917/https://www.haaretz.com/israel-news/2023-12-04/ty-article-magazine/.premium/did-hamas-make-billions-betting-against-israeli-shares-before-october-7-massacre/0000018c-348d-d5f2-a5cc-769d7bea0000

「最近の研究によると、知識のあるトレーダーが上場投資信託(ETF)などの経済的にリンクされた証券の取引をますます偽装していることがわかっています。その研究を軍事紛争に対する金融市場の反応に関する長年の文献と結び付けて、10月7日のハマス攻撃の数日前に主要なイスラエル企業ETFの空売りが大幅に急増したことを記録した。この日の空売りは、金融危機後の景気後退、2014年のイスラエル・ガザ戦争、新型コロナウイルス感染症のパンデミックなど、他の多くの危機の時期に起きた空売りをはるかに上回った。
同様に、テルアビブで取引されている数十のイスラエル企業でも、攻撃前に空売りが増加していたことを確認した。あるイスラエル企業だけでも、9月14日から10月5日までの間に443万株の新株が空売りされ、追加の空売りで32億NISの利益(または回避された損失と概算)がもたらされた。米国取引所でのイスラエル企業の空売りの総増加は見られないが、攻撃の直前に、攻撃直後に期限切れとなるこれらの企業のリスクの高い短期オプションの取引が急激かつ異例に増加していることを確認した。」

 私は素人だが、「空売り」という手法は、株価が下がっても大儲けできる、アメリカ帝国の金融資本主義のカラクリを象徴するような手法と思っている。株価下落という、ある意味で「不幸」をネタに、大儲けするみたいなカンジだろう。これが出来るのは、リスクを取れる資金力に優れたハイエナだか、ハゲタカファンドだろう。

 もっとも、引用元の記事は、ボロ儲けしたのはハマスだろう、と見ている。戦費にするためだろうという見立て。

 勿論、Moon of Alabamaの著者は異なる見解だ。「利益を得たのはハマスではなく、おそらく別の誰かである。」

「10月2日の月曜日、誰かがイスラエルに何か「悪いこと」がすぐに起こると確信していたのは間違いなさそうだ。 その誰かは、莫大な利益を得る可能性と引き換えに、誤報のリスクを取るだけの十分な市場知識と資金を持っていた。

その人物やグループが誰であったかは、誰にも想像がつく。」

 私はMoon of Alabamaに同意する。
No.1
12ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
イスラエルはハマスの攻撃計画を 1 年以上前に知っていた。 Israel Knew Hamas’s Attack Plan More Than a Year Ago タイムズ紙がレビューした青写真には、 攻撃の詳細が記載 されている。イスラエル当局はこれを野望的なものとして却下し、具体的な警告を無視。 文書、電子メール、インタビューによると、イスラエル当局は 10 月 7 日のテロ攻撃に対する ハマスの戦闘計画を、発生の 1 年以上前に入手 していたことが明らかになった。しかしイスラエル軍と情報当局は、ハマスにとって実行するには難しすぎるとして、この計画を野心的なものとして却下した。 イスラエル当局がコードネーム 「エリコの壁」と名付けた約 40 ページの文書には、約 1,200 人の死者を出した壊滅的な侵略の具体的な内容が点ごとに概説されていた。 ニューヨーク・タイムズ紙が精査したこの翻訳文書には、攻撃の日程は明記されていなかった
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。