• このエントリーをはてなブックマークに追加

りゃんさん のコメント

孫崎さんの考える望ましい方向と同じではないかもしれないが、日本政府は、今後かなり本気で地方への人口分散をはかるだろうとおもっています。
根拠というほどのものではありませんが、自分なりには次のような根拠を考えています。

1,もともと限界集落をどうするかが社会インフラ維持にかかる費用との関連で問題だったが、今回の能登半島地震で議論の方向性が完全に定まった。今後インフラ維持のむずかしい小集落は消滅し、その分、地方の都会が拡大するだろう。
2,武見厚労大臣が「日曜討論」で、「医師が都市部などに偏り、地方の病院で不足する偏在の問題をめぐり、地域ごとに医師の数を割り当てることも含めて検討すべきだという考え」を示した。厚労省内ではかなり煮詰まっているはなしだろうとおもいます。医療は重要なインフラであり、今後医師を地方に誘導し、医療用のAI普及とあいまって、地方暮らしのデメリットを少しでも解消するつもりでしょう。
3,NHK地上波では、田舎暮らしはこんなに良い、というすりこみ的な番組が目立つ(注)。

(注) うちはTVを持っていませんでしたが、2022年の露宇戦争開始後に主にNHKBSをみるために、導入しました。導入してみるとNHK地上波もわりとみるようになりましたが、こども時代TVを見ていたころと比べて感じるのは、①LGBT、障碍者や外国人などとの共生をさりげなくすりこむ番組が多い。ドラマでは同性どうしのキスなども放送されている。②再放送が多い。NHK職員は良い労働条件で新しい番組をつくるために集中できるのだろう。③その再放送でときどき10年以上前の番組をやるが、少しバラエティがかった番組だと、大学でたてくらいの美人な女子アナが、結婚式の二次会のような恰好をして出てきていたりして、今と比べて違和感を感じる。
こういうなかに、田舎暮らしはこんなに良い、という番組があるわけです。

4,大学も無償化してゆく方向のようだ(わたしは愚策だとおもっていますが)。これは地方の私立大学(地方の有力者が設立したものが多い)を存続させるとともに、地方で一生暮らす若者を増やす効果があるだろうとおもいます。

なお、地方への人口分散をはかったとしても、日本が統一国家である限りは、田舎から優秀な生徒をリクルートしてくる必要性は官庁・大企業ともかわらないだろうとおもいます。こういう生徒は、生活や住居が保障される一方、厳しい競争にさらされるような仕組みが、10年後くらいにはできていくと予想しています。
No.6
5ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
2024 年 2 月次の様な報道がなされた。 「東京は可処分所得の多さでは 3 位( 1 位:富山県、 2 位:福井県)。東京では高額所得者が存在し実像を歪めておるので、中央値をとると東京は 12 位。東京は物価が高く基礎支出(食費、家賃、水道光熱費等)、東京は 1 位、よって中央世帯の所得から基礎支出を差し引いた額でみると東京は 42 位。通勤(奪われる機会費用)を考慮すると東京の豊かさは最下位」 この数字を見て、私は一つのエピソードを思い出した。数年前、高校の母校、金大付属高校に呼ばれて講演をした。この高校はかつて、東大に20名位の合格者を出し、全国でも 20 位の時もあった。高校の先生は次の依頼をした。「最近高校生が東大を受けようとせずに、地元に残るんです。何とか東京に出る魅力を生徒に話していた開けませんか」 私は東京に出て、外務省に入り、ロシア、イラク、イランなど日本の価値観と異なる国に勤務し、ものの考え方は、仮に私が石
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。