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KUBOTAさん のコメント

良心的な独立・市民メディアの「IWJ(岩上チャンネル)」が,2014年7月1日の官邸前の人々の抗議行動を取材して,ユーチューブに投稿している映像インタビュー(確か夕方時刻の映像)の中で,若い女子学生が同じ学生仲間の中で「集団的自衛権」が無いと ”自分の国が攻撃を受けた時に反撃をすることが出来ないのではないか(そうしないと反撃をする権利が奪われる?の意に聞けた)と思っている学生が多い” 要旨の話をしていた.

この件,しっかりと話をすれば理解をしてくれるとの事でしたが,その話を聞いて「集団的自衛権」と「個別的自衛権」が分離されず漠然と受け止められている,もしくはそのように理解をさせられている傾向がうかがわれました.機会あれば話の中に意識的に「集団的自衛権」と「個別的自衛権」の違いの説明も,20代の若い世代の方々だけではなく幅広い世代にも繰り返し説明が必要と痛感.

また,「北朝鮮が恐い」との発言をメディア映像などからだけではなく,よもやま話の中で女性の口から直接聞いたことがあります.どうやら日本人の意識の中の「北朝鮮が恐い」と言う受け止めが「集団的自衛権」が必要との意識へ引っ張られている一因ともなっている印象を受けます.

疲弊をして瀬戸際外交をしている国なので充分な注意は必要ですが,北朝鮮国内の人々の疲弊した生活実態を知れば,北朝鮮政府は強がりを言い張ってはいるものの,それがメデイアなどによって過大に伝えられ日本人の危機意を煽り,「集団的自衛権が必要」として利用されているような印象を感じています.初歩的なのですが,機会あれば北朝鮮と日本の防衛装備などの戦力比較も入れ,「北朝鮮が恐いの実態評価」と北朝鮮との対話の方法など具体的な話をすることも良いのかと考えています.

「アメリカが日本を守ってくれている」などは個人的には全く信じられないのですが、そのような人が多いらしい事に驚きます.いずれにしても他国に頼ることなく自分達の国土は自分達で守るが基本だ.

2014年6月23日放送の「大竹まことのゴールデンラジオ」の番組の中で,阿川佐和子さんがイラク北部の紛争激化に関係して ”今回のイラクの問題でも,日本の石油が上がるのは困るから,そこを収めてもらいたい.でも日本は行きたくない.だからアメリカ兵にそれを収めてもらって,それで日本の石油の価格を安定化させて欲しいと言うのは,いつまで続けてどうなのかね?・・と言うのが集団的自衛権の根本にあるのでしょ!“ 要旨の発言をしていました.

この発言には二重・三重に問題と誤りがありますが,このような意見を言う人が最近案外に多いことを感じています.大きな問題のひとつは他国に日本の軍隊(自衛隊)が日本の資源確保のためなら乗り込むことを厭わないと言う土足感覚が平気と言うのが問題.

また,もうひとつは日本の生命線を握る量の石油をイラクに頼っていると言う誤認識です.イラクから日本に輸入している石油は,確か日本全体の石油輸入量の数%程度(3%程度?)と多くはない筈ですが,ままこのような誤った認識(意図的?)が横行しているように思えます.このエネルギー確保と関連しますが,岡崎久彦氏がTVインタビューの中でインド洋におけるシーレーンの確保が日本の「集団的自衛権が必要な理由」と述べていましたが,石油(エネルギー)と「集団的自衛権」の関係,このあたりの具体的な話も折りにつけて解説いただけるとありがたいと考えます(2014年7月8日).
No.7
126ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
本当は政治が最も影響を与える世代は若い世代である。  だから多くの国で政治闘争が起こる際には若い世代が中心になる。日本でも1960年安保闘争が起こった時には大学生など若い世代が中心だった。  その後日本は世界第2の経済大国になった。  若い世代はその果実を、努力なしに手に入れることが出来た。  しかし、今、確実にその基盤が崩れ始めた。  労働環境は正規雇用の減少で現れた。この傾向を促進するのは、非正規の幅を拡大し企業利潤の幅を増大させようとする労働法等の改定による。   TPP であれ、原発再稼働であれ、本来的に最も影響を受けるのは若い世代である。  しかし、概して若い世代の政治関心は相対的に低い。  今、集団的自衛権の問題が出てきた。  本質は隠されているが、集団的自衛権は米国の戦略(先制攻撃を含む)のために自衛隊を使うことである。そして戦闘が起こる。
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。