ちょこ太郎さん のコメント
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1:報道
9 月 3 日 NEWS ポストセブンは「舛添氏「お台場カジノ潰し」でフジ会長は首相とゴルフで反撃」の標題の下、次を報じている。
・視聴率低迷と業績悪化に歯止めがかからないフジテレビ。同局のドンである日枝久会長が、社運を賭して推進しているのが「お台場カジノ構想」。
・ 同社は大手不動産やゼネコンと共同でお台場を「エンターテイメント・リゾート戦略特区」にする計画を政府に申請。
・安倍首相もカジノ解禁には前向きで、この秋の臨時国会で継続審議中のカジノ法案を成立させる方針。日枝氏が期待を膨らませていたのは想像に難くない。
・ところが、そこに思わぬ難敵。舛添要一・東京都知事だ。
・フジは蜜月関係にあった石原都政、それを継いだ猪瀬都政の下でカジノ構想を推進してきたが、舛添氏は記者会見( 7 月 31 日)で、「日本の法律では賭博は禁止されている。それが(特区なら)法律学的にできると
「ギャンブル依存400万人の実態」
帚木 蓬生 世界2014 7月号
ベストセラー作家でもある帚木 先生は精神科の開業医でもあります。
「世界7月号」が、もし手に入れば精神科医から見たカジノ合法化がいかに危険なものかを知るために
是非読んで頂きたいと思います。
まず筆者は、精神科医として病的ギャンブラーの治療に当たり自院で2005年ー2007年の新患100人の実態調査を行いました。
男性 92名、女性8名
初診時の平均年齢39歳
ギャンブル開始年齢20歳
借金開始年齢は28歳
ギャンブルにつぎ込んだ金額 最低50万円 最高1億1000万円 平均1300万円
現在の負債は自己破産で0になった患者から6000万円の患者もいて平均は600万円
その後20012年ギャンブラーズ・アノニマス(病的ギャンブラーたちの自助グループ)全国大会でアンケート調査をしました。
集まった当事者260名の役半数の123名が回答してくれて
男性111名 女性12名
平均年齢は45歳
ギャンブル開始年齢は男性が18歳、女性が24歳、全体でも19歳
借金開始年齢は男性が27歳、女性」31歳
これまでつぎ込んだ金額は、300万未満(8%)から最高額2億円以上まで様々
しかい、4分の1が1000万から2000万未満を費やしていて1000万以上をひっくるめると58%
債務整理は半数が行っている。
この2つの調査結果から20歳前後で始まったギャンブルは7年から9年後に借金が開始され、更に
精神科受診やGA参加まで、10年から15年要します。その間にギャンブルにつぎ込まれる金額は、
平均すると1000万円から2000万円です。中には1億円以上の例も散見します。
病的ギャンブリングの特徴は借金と嘘ですから、家族は借金地獄の中でとことん苛まれます。
欧米の研究では、1人の病的ギャンブラーの周囲で、8人から10人が精神的、物理的な被害を受けているとされています。我が国に400万人の病的ギャンブラーがいれば、その周りで3000万人から4000万人が、ギャンブル問題で苦しんでいる計算になります。
400万人というのは、2010年厚労省の分担研究の結果発表された推定有病率、成人男性9,6%
女性1,6%という結果から出ており 男女ならしても5,6%で、わが国には病的ギャンブラーが4~500万人はいる勘定になります。
そんなに? と思っちゃいますよね。
公営ギャンブル 年商
農水省 競馬 3兆円前後(中央競馬)、4000億円(地方競馬)
国交省 競艇 1兆円弱
経産省 競輪、オートレース 8000億円(競輪)、1000億円(オートレース)
総務省 宝くじ 1兆円
文科省 スポーツ振興くじ 500億円
どれも、上手くいってるとは思えないのですが・・・。
我が国の病的ギャンブラーがはまっているギャンブルはなにか、
筆者の診療所を初診した100名の調査では、パチンコのみ17名、スロットのみ22名、パチンコ・スロットが43名で、82%がパチンコ・スロットでした。女性はすべてパチンコ・スロット
GAの調査では、パチンコのみ19%、スロットのみ11%、パチンコ・スロットが28%で合計58%
約6割がパチンコ・スロットで逆にパチンコ・スロットがらみでないものは8%しかいなかった、とのことです。
法的にはギャンブルと見なされていないパチンコ・スロットの売り上げはなんと年間20兆円弱なのだそうです。公営ギャンブルと合わせると26兆円になります。
トヨタ自動車の年商20兆円、全国百貨店の年商7兆円、ついでに、合衆国の軍需産業の売上20兆円
すごい金額です。
ちなみに、マカオの4兆円、ラスベガスを中心とした米国6兆円と比較しても巨大です。
日本はもうすでに巨大なギャンブル場になってしまっているといえます。
病的ギャンブリングは長い間、万引きや放火と同じく、行動制御障害の中に入れられていました。ところが昨年出された米国精神医学会の精神疾患診断マニュアルでは、嗜癖障害の中に組み込まれました。
つまり病的ギャンブリングは、酒、タバコ、シンナー、覚せい剤、コカインやその他の麻薬同様、嗜癖疾患なのです。
嗜癖である以上、障害の責任は個人のみに帰せられません。酒やたばこに厳しい規制があるように、警告と予防、環境整備に、国や自治体は腐心しなければならないのです。
カジノが出来るとここぞとばかりにマスメディアも宣伝に専念することでしょう。新奇探求、興奮希求、危険志向を持つ若者は、これまで以上にギャンブルに興味を抱くはずです。病的ギャンブラー400万人は、500万人、600万人と増えていき、負の被害を受ける人たちも増加します。こうした社会的な悪影響を考えれば、カジノの経済効果と雇用創出など撮るに足らない眼先の利益です。
と、帚木 蓬生氏は論じています。
私もカジノなんて百害あって一利なしだと思います。
しかし、パチンコ業界ってすごいんですねw
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