• このエントリーをはてなブックマークに追加

tako2008さん のコメント

解っていない方々がいるようなのでもう一度言う。

今後、我が国が、南シナ海の平和と安定のために、積極的に発言し、
関与していくことは必要になります。それは事実です。

しかし、方向性が間違っている。

米国と一緒になって監視活動のような軍事的対立を煽るのではなく、
南シナ海共同宣言に基づく、対話による解決を目指していくべき
だと言っている。

ロイターでさえ、米国の現在の行動に疑問を持った記事を書いている。

<ロイター:南シナ海めぐる米国の「危険な賭け」>
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0O70E220150522#1

 「しかし、このやり方は間違いだ。カーター国防長官もシアー
  国防次官補も、そしてハリス司令官も、中国が暴力的に反応する
  可能性を真剣に考えているようには見えない。過去の例からも
  明らかなように、中国を追い詰めすぎることのリスクは大きい。」

 「より賢明なアプローチは、外交努力を強めることであり、
  6月に行われる米中戦略経済対話や、それに続く習近平国家主席
  の訪米を最大限に活用することだ。中国はすでに、米国のアジア
  重視戦略を中国囲い込みの遠回しな表現だと考えている。その考え
  をさらに強めるであろう軍事行動は愚かと言わざるを得ない。 」

米国は意図的に、関係国を対立に扇動しようと、アジア防衛省会議の
直前という、上手いタイミングを狙って仕掛けており、今回の米国の
行動は明らかな政治的意図を持って行われている。

当然中国側は、その「米国の隠れた動機」を理解している。

<CNN:南シナ海問題には「米国の隠れた動機」>
http://www.cnn.co.jp/world/35065082.html

 「ある特定の国が中国を至近距離から偵察する頻度が高まっており、
  それが問題を引き起こしている」「意図的に、繰り返しこの話題を
  誇大に取り上げる者もいる。その目的は、中国軍をおとしめ、
  地域の緊張を際立たせることにある。特定の国が将来的に行動を
  起こす口実を見つけるためにやっている可能性も排除しない」

それから、米国の一極覇権を終わらせようという動きは、決して
中国だけに限った話ではないのです。

<グローバル貿易で米ドルを拒否>
http://jp.sputniknews.com/infographics/20150505/295666.html

途上国はこれまで、国際機関の欧米独占による不平等を押し付け
られてきました。AIIBの設立にしても、ASEAN統合にしても、
時代の要請に沿ったものなわけです。

<英FT:米国はアジア投資銀を敵視するな>
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO87077660R20C15A5000000/

<英FT:中国主導のインフラ銀行を拒絶する愚 >
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO84833360V20C15A3000000/

何度も言いますが、我が国は、アジアの時代を切望している
彼らの足を引っ張るこっとに加担するべきではありません。

ASEAN諸国では今、ロヒンギャ難民が問題になっていますが、
こうした問題についてこそ、積極的に協力していくべきです。

なぜ、我が国は、中国との対立を煽ることばかりには熱心で、
こうした人道的な問題に関しては無関心なのでしょうか。

アジア諸国への貢献の方向が間違っている。
No.6
116ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
多くの人は、「日本は昔から尖閣諸島の主権を唱え、中国が石油があるという調査の後、尖閣の主権を主張した」と思っている。 苫米地真理氏は、世界2014年10月号に『「固有の領土論」を超え、解決の道を探る』を発表した。 苫米地真理氏は国会答弁をとうして、日本は尖閣諸島にどのような領有権主張を行ってきたかを丹念に分析した。 1950年代の国会答弁では、島の名前すら明確に認識しておらず、領有権主張は実に曖昧である。 沖縄返還の可能性が出るにつれて、この島の存在が論議され始める、 1968 年東郷省アメリカ局長は、尖閣諸島周辺の海域が領海だとの認識を示す。 閣諸島の帰属については 1970 年の 4 月、山中貞則総理府総務長官が「明らかに石垣島に属する島でございまする」と初めて答弁した 中国や台湾の領有主張は、石油が出てからの後出しジャンケン」的な表現は、日本領有の根拠として巷間に流布
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。