近代麻雀で麻雀小僧を連載中の押川雲太朗さんの手筋がかっこよかったのでご紹介させていただく。
場面はお正月に行われた30時間対局の著名人代表戦に出るための予選。
八④⑤⑥⑦⑧⑨⑨⑨45南中 ツモ② ドラ中
(左からマンズ1枚 ピンズ ソーズ 字牌)
東1局6巡目南家、自風の南とドラの中が一枚ずつある手、ここから押川さんは未練を断ち切る4ソウ切り。
中途半端に八万を切ると、次に36ソウが来た時に中途半端な手になるからだ。
2巡後、上家の切った③ピンをカンチャンでチー、すぐに南をくいとってこんな形に。
⑤⑥⑦⑧⑨⑨⑨南南中 チー②③④
前の手よりだいぶアガれそうだし高くなった。
ここまででさすがだなーと思ったが、さらにすごかったが、次にツモった③ピンをツモ切ったことだ。
普通東1局ならとりあえずカン④テンパイをとっておいて南が出たらポンでいいはず。
押川さんの判断だとアガれなそうな2600テンパイくらいでドラを切るよりも、他の手順がいくらでもあるということなのだろう。
その狙いの通り、2巡後南が出て、ポン、今度はドラを切ってテンパイにとった。
⑤⑥⑦⑧⑨⑨⑨ ポン南南南 チー②③④
押川さんに合わせてドラを合わせ切る他家2人を見て思った。前の段階でドラを切っていたらテンパイと思われて南も出なかっただろう。
押川さんは数巡後、ゆっくりと④をツモって「南ホンイツ」をアガったのだ。
最初の4ソウ切り、次の③チー、さらにテンパイとらず、すべてがうまくいった押川さんらしい芸術的かつ実戦にも生かせる素敵な麻雀だったと思う。
そんな押川雲太朗さんだから麻雀小僧の神闘牌も描けるのだろう。
1月23日には一冊まるごと押川雲太朗作品でつまった近代麻雀増刊「天才の一打」が発売される。近オリで4話連載したプロの強さにせまった「錆びた刀」を完全収録、また「不敗」単行本未収録の2話、プロのリアルを実名で描いた「頑固なペンチーピン」、近代麻雀連載中の「麻雀小僧」最初の約50ページ、と見所満載だ。
麻雀好きなら絶対満足する増刊なので、コンビニなどで探して手に取ってもらえたらと思う。
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