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麻雀最強戦2016 女流プロ代表決定戦・下剋上血戦レポート
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麻雀最強戦2016 女流プロ代表決定戦・下剋上血戦レポート

2016-04-08 19:00
    最強戦ガール2人が夢舞台へ

     前田直哉プロの圧勝劇で幕を閉じた麻雀最強戦2015。そこから早や3か月。女流プロ代表決定戦・下剋上血戦より今年も長い最強戦の予選がスタートした。

     最初、タイトルを見て驚いた。下剋上血戦である。決戦じゃなくて血戦かよ、遺恨試合みたいだな、と。とはいえ多くの人は遺恨試合が好きだと思う。プロレスの小川直哉vs橋本真也しかり、ネットで「遺恨試合」を検索したらプロ野球の世界では数え切れないほどの対戦があったようだ。じゃあ麻雀の世界はどうか。実は最強戦でも少なからずあったと思う。ただ、それを今回のメンバーに期待するのは無理な話。

     が、別の期待はある。元・最強戦ガール2人の下剋上だ。対局メンバーの中に菅原千瑛・石田亜沙己の名前がある。

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     数年前、彼女らは最強戦のアシスタントとして女流プロ代表決定戦の戦いを間近で見るだけでなく、アマ最強戦の予選で全国を飛び回っていた。が、今回は選手としてその舞台に立つ。他の配信対局にもしばしば顔を出す2人だが、今回はそれとは違った緊張感で臨んでいたはずだ。



     予選A卓は、菅原・豊後葵・和久津晶・清水の組み合わせ。
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     菅原以外はザ・攻め屋という言葉がピッタリの打ち手だ。解説の荒正義プロをして「この3人に囲まれたくないよね。勝手にボンボンやり合って、自分の出番が回ってこないよ」と言わしめるほどである。
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     だが、いざ対局では和久津・清水になかなか決定打が出ないまま東場が進む。抜け出したのは菅原。3人のハードパンチが飛んでくる前に、コツコツとジャブを決め、気が付けば圧倒的リードを築いていた。

     南1局4本場。菅原の持ち点はすでに47500。決勝の椅子をほぼ手中に収めたも同然だ。
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     その菅原に大物手が入った。
    東家・菅原の手牌
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     打pai_s_4s.jpgで高目三色、安目もドラで最低親マンあるテンパイ。この手に誰が飛び込むかに注目が集まった。だが菅原はここでリーチを選択した。この持ち点なのでアガリ逃しは大した痛手にならない。が、相手に攻め返され放銃するリスクがある。なぜ菅原はリーチをかけたのか?

    菅原「その前にポンテンや役なしドラ1の愚形テンパイも放棄した上で、pai_s_4m.jpgを引いての最高形になりました。すでに2人がpai_s_5s.jpgを捨てていて、ヤミテンなら特に仕掛けている和久津さんからアガれる可能性は高いでしょう。ただ、ヤミの間に他の人にアガられてこの勝負手をかわされるほうが精神的に堪える。リーチで相手に負荷を与えるほうがよいと思いました」

     やりすぎは承知の上でリーチを選んだ菅原。結果、テンパイの入った清水からpai_s_2s.jpgが出てアガりきった。
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      過去の代表決定戦を観戦し、幾多の大逆転劇をみてきた菅原だけに、いいときこそ緩めてはいけないという心理がかけさせたのかもしれない。
     さて、A卓のもう1つの椅子は豊後と南3局の親で満貫を引いた和久津が争った。シバ差の争いを制したのは豊後で、菅原とともに勝ち上がりを決め、A卓では今大会のテーマ「下剋上」の達成となった。

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    経験値の違いを見せる二階堂

     一方、B卓は東城りお・高宮まり・二階堂亜樹・石田の組み合わせでスタート。
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     東パツの親で満貫ツモを決めた東城を、二階堂が東3局の親であっさり逆転。そのまま4万点台を維持し、東場を終了。東城も手堅い打ち回しで局を進めていく。

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     B卓は平穏に上位2人が通過しそうな雰囲気が漂っていた。特に二階堂にはスキがなく、リーチはもちろんヤミテンに危険な牌ならチャンス手からでも躊躇いなくオリている。こうなると石田・高宮は東城から点数を奪うしかない。

     だが、南2局4本場にちょっとした事件が起こった。親の高宮のリーチに、西家・石田がドラのpai_s_haku.jpgを捨てて追っかけた。

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     その2軒リーチに対し、共通安全牌を失った二階堂。
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    ここで二階堂は、親の高宮の現物pai_s_1s.jpgを抜く。
    石田「ロン」

    放銃した。でも、ドラはすでに場に切れて高い手ではないはず…。開かれた石田の手を見た二階堂。予測通り高くない。だが、裏ドラ表示牌がめくられた瞬間、二階堂は少しのけぞった。

    西家・石田のアガリ
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     裏ドラ表示牌はpai_s_1p.jpgで、石田はpai_s_2p.jpgを暗刻持ち。満貫の放銃となる。これで二階堂の持ち点は3万点を割り、全員が1万点圏内の接戦になってしまう。だが、二階堂に焦りは全くない。

    二階堂「点数が減ったとはいえまだトップ目ですし、2着目より断然有利な立場ですから、全然平気でした」

     まさかの裏3にも全くブレない二階堂。すぐさま次の親で6000オールをツモり返す。
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     このあたりは他の打ち手との経験の差、厚みの違いを感じざるを得ない。結局、東城がオーラスの石田の親を流し、二階堂とともに決勝進出を決めた。

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     豊後・東城・二階堂・菅原の並びで始まった決勝戦。
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     序盤は若手3人のアガリ競争が繰り広げられた。東2局、pai_s_ton.jpg・ホンイツを菅原がツモれば、次局はリーチ・ツモ・一通をアガり返す東城。

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     さらにその東城から満貫を豊後が直撃。
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     唯一、二階堂だけがこのやりあいに加わらず静観していた。
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     全員が3万点以下で迎えた南2局。菅原が大物手を決める。
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    西家・菅原のアガリ
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     リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・ピンフ・イーペーコー・ドラ1のハネ満。ツモった菅原がこれで一歩リード。親のない豊後・東城はこれで苦しくなった。

    菅原「すごく嬉しいアガリで優位にたてたのですが、『まだ終わってない! 亜樹さんの絶対にまっすぐくる親番を落とさなくては…』と思ってました」

     残るはひと山。二階堂の親さえ流せば菅原の優勝は目の前だ。
    が、そこから菅原にとって悪夢のような2局が続く。

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    南3局 東家・二階堂の手牌
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     ドラのpai_s_chun.jpgの出アガリに備えつつ、345の三色やイーペーコーの変化を待つ二階堂は、ここで打pai_s_6s.jpgのリーチに出た。

    二階堂「三色にするには結局[3]が必要。ならカン[3]待ちでリーチでいいと思いました」

     このリーチに飛び込んだのが何と菅原。
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     裏は乗らなかったものの直撃は絶対に避けたい相手への7700放銃。テンパイならまだしもイーシャンテンからの放銃では本人も後悔するしかない。

     この放銃のショックが次局にも影響したか。全力で親流しにかける菅原に対し、東城がドラ[八]の暗槓つきでリーチ。
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     目いっぱいに手を広げていた菅原の手は瞬間で手詰まり、東城に満貫の放銃。
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     これで東城がトップめに立ち、菅原は3着まで転落する。普通の人ならこれで冷静さを欠くところだが、菅原は意外にも強いメンタルの持ち主だった。

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    菅原「まだオーラス自分の親番がある、だから気持ちで負けない落ち込まない引きずらない、と思いました」

     迎えたオーラス。親で5800条件の菅原に軽い手が入る。3巡目、pai_s_chun.jpgを仕掛けていった。
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     ここで菅原はドラの重なりをみて打pai_s_8p.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_9p.jpgが出ればポンして1500のテンパイに取るが、狙いはあくまで一局決着だ。すると、すぐにpai_s_5p.jpgを重ね、条件を満たすpai_s_5m.jpgpai_s_8m.jpgテンパイとなる。直後、豊後からpai_s_5m.jpgが出て菅原がファイナル行きのチケットを獲得した。

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    菅原「ファイナルでは鳳凰位の勝又さんと当たるんですけど、今日のような麻雀では申しわけないです。実力をつけて対局に臨みたいと思います」



    二階堂亜樹のすげえ一打

    南3局 東家・二階堂亜樹 8巡目 29700点持ち
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    二階堂 打pai_s_4p.jpg

     ラス前の親番。微差のトップ目で二階堂は出アガリの利くテンパイを崩した。その理由は?

    二階堂pai_s_haku.jpgを一鳴きした高宮に対し、自分がドラを捨ててポンされれば、結局オリざるを得なくなる。ソーズが高い場なので、自分の手でアガれそうなのはpai_s_3p.jpg引きでpai_s_2p.jpgpai_s_5p.jpg待ちになったときぐらいでしょう。場にpai_s_2p.jpgpai_s_3p.jpgは各2枚飛びなので、pai_s_2p.jpg引きのカンpai_s_3p.jpg待ちだと単純にアガリは厳しいでしょうね。そういう事情をふまえpai_s_6p.jpgを切ってテンパイを崩しました。pai_s_6p.jpg先切りなら、厳しいカンpai_s_3p.jpg待ちも多少出やすくなるという期待もありまして」

     この後、pai_s_3p.jpgを引いた二階堂はドラのpai_s_8s.jpg切りリーチ。恐れていた髙宮のドラポンは入らず、高目のpai_s_2p.jpgをツモって勝負を決定づけた。状況を的確に分析する二階堂の冷静さが光る一局だった。
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