少し間が空いてしまいましたが、

前回の子育てテーマに続き、師匠の子育てアドバイス取材から、子どもの"集中力を上げるコツ"をご紹介します。


今回も、子育ては関係ないとシャットアウトせずに、読み進めてみてください。

よく聞くであろうフレーズが登場し、比較的シンプルな実践術です。

子どもとのやりとりの中での師匠の回答の仕方、違うテーマでの活用の仕方に触れることで、新たな気づきがあると思います!


リモートワークなども増え、家で仕事をする際にも活用できる内容ですので、習慣化、勉強法、仕事術、、、

ご自身のライフスタイルにあわせて、改めて取り入れてみてください。


レクチャー1.ランダムノイズ

ママが家事中のリビングが最高の学習空間


DaiGoは、大学受験のとき、自宅浪人していました。

当時、集中力を高める方法を徹底的に研究してわかったのは、「色」と「音」が重要だということです。


色彩心理学では、寒色には集中力を高めたり、時間を短く感じさせたりする効果があるといわれています。

子供に集中力をつけさせるなら、部屋のベッドカバーやカーテンを青や水色に替えてやることです。

机が白ならペン立ては青などインテリアの一部に取り入れてもいいでしょう。


一方の「音」ですが、東大生はリビングで勉強をしていた子がいといわれますよね。

カナダのプリティッシュコロンビア大学が人間の集中力が最も高まるノイズ(雑音)を測定したところ、静けさはかえって集中を下げることがわかったのです。


もちろん工事現場のようなうるさすぎる環境でもだめ。

最も作業効率が高まるのは「ちょっと騒かしい喫茶店」ぐらい、65ー70デシベルだったのです。

この効果を活用するために、喫茶店の雑音を流し続けている「Coffitivity 」というウェプサイトもあるぐらいで、DaiGo自身も、自分で喫茶店のノイズを録音した音源をつくって、集中したいときに聴くようにしていました。


だから宿題をやる場所は、お母さんが家事をしている音が聞こえてくるリビングをおすすめします。


リモートワーク中のご家族が長い時間同じ場所にいることで、イライラと集中力が続かないとの声もありますが、


気をつけてほしいのは、人間には自分に関係する情報や興味がある話題が聞こえると、それに選択的に反応してしまう習性あるということです。心理学で「カクテルバーティー効果」と呼ばれるものです。

だから、近くで家族の会話をする場合は、その子に関係する話題は避けてください。同じ理由から、テレビやラジオのような、意味のある音もだめです。


もうひとつ勉強する環境について付け加えるとしたら、イス選びです。おすすめは背もたれや肘置きがないもの。実際、DaiGoの学生時代は食堂にあるような丸イスで勉強していました。


その理由は、疲れて集中力が落ちてきたら、腕を前後に曲げ伸ばししたり軽い運動をやるため。

肩甲骨まわりの筋肉を動かすと、ポンプのように脳に血液(酸素)が送られてがすっきりするし、肩こりも予防できます。背もたれや肘置きがあったら邪魔になるわけです。人間の脳を働かせるのに一番いい方法は運動することだといわれています。進化の過程で人が頭を働かせてきたのは、狩りや外敵と戦うときでした。

つまり、体を動かすために頭を働かせてきたわけです。だから逆に体を動かすことによって、脳を働かすこともできるのです。

なので、現状は、皆さんもご存知の通り、森の中を散歩しながらの読書やスタンディングデスクの下でステッパーを踏んでますよね!

集中できる環境づくりに関してはこちらの動画がおすすめ



レクチャー2.トリガー&ルーティン化

「顔を洗ったらドリルを5分」をルールに


集中力は出そうと思って出るものではありません。逆に、何が集中を妨げているのかを考える方が効果的です。


たとえば、勉強中に眠くなるのは、ほとんどの場合睡眠に問題があります。だから睡眠の質を上げてやれば、自然と集中力が高まるわけです。

ポイントは起きるタイミング。


おすすめなのが、レム睡眠とノンレム睡眠を記録してくれる「スリープレコーダー」または「活動量計」です。脳が覚醒に近づくレム睡眠が何時に現れるか確認してそこで起きればスッキリ目覚めれます。その際、多くの人は音(アラーム)で起きようとしますが、光を使うほうがいいですね。大きな音が鳴ると、体の準備ができいない状態で急に目覚めてしまいます。


一方、光を感じると10〜15分かけてゆっくり覚醒して体の備を整えるので、起きてすぐに活動できるのです。一番いいのは自然の光ですが、時間になったら通電するタイマーをライトにつけてもいいでしょう。目覚ましを光に変えるだけで、昼間の眠気が解消されます。


さらに昼食後、少なくとも15分前後の昼寝をさせましょう。眠気の原因は、疲れてくると分泌されるアデノシンという脳内物質が脳内のレセプター(受容体)にたまるからですが、短い昼寝でアデノシンはクリーンアップされます。


睡眠だけでなく、生活にリズムをつくることがとても大切です。

勉強も習慣にしてしまうのです。


たとえば、休日に2時間勉強するよりも1日に15分でいいから毎日続けるることのほうが効果的。続けていれば、だんだん集中できる時間は延びていきます。

習慣化するコツは、洗顔や朝ごはん、入浴など、毎日、必ずやることをトリガーとして使うこと。顔を洗ったら計算問題を5 分やるとか、一連の行動としてできるようにするわけです。

ものごとを習慣化するとどんなことが起こるかというと、何も考えなくても行動できるようになるのです。

スボーツを始めたばかりの人は一生懸命集中しなければ動けませんが、プロの選手は何も考えなくても体が勝手に動くようになっています。そうやってオートメーション化してしまえば、極端な話、集中力はいりません。食事洗顔をするように、自然と勉強しているようになるのです。

睡眠の質を高めるためにはこちらの動画がおすすめ



レクチャー3.「ツァイガルニク効果」

中途半端でも時間がきたら勉強をやめよう


勉強などの作業を始めると、集中力は徐々に高まりだして、ピークを過ぎるとグーンと下降します。達成感とともに疲労感がやってきて「もう今日はいいや」となるので「乗ってきた、もうちょっとできる」というところで、あえて休憩を取るようにしています。


そうすると、休んでいる間にも「もうちょっとやりたい」という欲求が保たれますから、再開したときに集中力を高いまま維持することができます。


家で勉強するときは単元ごとなど内容ではなく、時間で区切るようにしてください。時間で区切ると必ず中途半端になりますが、絶対にそこで終わらせる。あともうちょっとと思っても、その場でペンを置いて席を離れるのです。


人間の脳には、中途半端に終わった記憶を残す傾向があります。これは心理学で「ツァイガルニク効果」と呼ばれるもので、「未完の情報」の方が印象に残ることが科学的に証明されています。


全部やりきると「もう終了」と記憶を消し去ってしまうけれど、「未完」だと脳がまだ重要だと認識してるから記憶に残してくれるのです。

昨日覚えたことは忘れてしまうのに、1 週間前に見たドラマのラストを覚えているのは、いつもいいところで終わるからです。


優秀な教師が、授業の最後に面白い話を途中までやって、「続きは次の授業で」と終わらせるのも同じです。このような人間が持っている本能や、心理的な傾向を上手に使うことで、集中力をつけてやることができるのです。


また、「勉強がつまらない」から集中できないという場合、本人に基礎知識が足りなくて「わからない」という意味が隠されていることがよくあります。

そういう子は、直前の単元や学年の内容に戻って、必要な基礎知識をしっかり身につけさせることが大切です。


でも、「知識が足りないからだ」と親が言って易しい参考書を渡したら、子供の自尊心が発動してしまいます。そうではなく、さりげなく机の上に置いておくと、子供は何となく気になって読んでしまう。


大切なのは子供が自分で気がついて、自発的に勉強するようになること。

「普通の先生は科目を教え、いい先生は勉強の仕方を教える。最高の先生は楽しみ方を教える」といいます。楽しみ方をを学んだ子供は勉強だけでなく、スボーツや芸術、仕事や人生での楽しみを自分で探し、夢中になって勉強するようになります。


楽しみ方を教えられるのは親です。そのためには、自分が夢中になっている姿を子供に見せなくてはなりません。

親は子供の気持ちを前向きに導く最高のメンタリストであってほしいと思います。

目の前のことを集中して終わらせるテクニックについての復習はこちらがおすすめ



レクチャー4.感情ノート術

思いのままにカラーペンを使ってみよう


集中力を高めるために文房具を工夫するのもいい方法です。

勉強のときにおすすめしているのは、万年筆やボールペン、フェルトペンのような消せないペンです。普段から消せないペンを使ていることで、自然と集中力が身についてくるからです。


当然、間違えても消すことができません。

だから、一回一回、答えを書いたり、ひっ算したりすることに集中します。そうすると、計算ミスも減るし、答えを書き間違うことも減ってくる。消しゴムで消して書き直すことがなくなりますから、解くスピードも速くなります。


実は大学受験の当日も筆箱を忘れてしまい、胸ボケットに入れていた万年筆一本で乗り切りました。

驚かれるかもしれませんが、普段から慣れているので特別なことではありませんでした。


また、筆圧をかけずともペンの重みだけで書ける万年箪は疲れないので、集中力を切らさずに長時間、書き続けることができます。


なにより格好いいじゃないですか。

だから、使うのが楽しくなる。

使っていて楽しいというの飽きずに勉強するためには大切こと。24色の色鉛筆とカラーペンなども活用しています。


大学時代からノートを取るときに使い始めたのですが、今でも打ち合わせや仕事のアイデアを考えたりするときに使っています。


たくさんの色を使うのには理由があります。ノートにメモをする際、マインドマップ的に思いついたことを、どんどん書いていくからです。マインドマップは線や文字が重なるので、たくさんの色を使わないと何が何だかわからなくなってしまいます。隣の色とかぶると見にくくなるので、色の配置も考えなければなりません。

全体をノートの見開きに収めるためにバランスも考える必要がある。

だから、結構、集中しなけれぱなりません。


もうひとつの理由は、それぞれの色を自分の感情と結びつけて使っているから。感情が強ければ強いほど色味は濃く、赤に近づけていくと決めています。この「自分の感情と結びついた色を使う」ということが大事です。


人間には強い感情と結びついた記憶を残す習性があるからです。

興味があることなら放っておいても集中力が発揮されるのも「面白い」「もっとやりたい」と感情が揺さぶられるからです。

自分の感情と結びつけて楽しみながらノートを取っていると、集中力と記憶力を同時に鍛えることができます。慣れてくれば1 回ノートを取っただけで、その内容を記憶に定着させることができるようになります。

記憶に残るノート術の復習におすすめの動画はこちら



基本的に集中力のない子供なんていない!


一生懸命練習したら、みんなもできるようになるよ」

「マジで?!」「やってみたい!」と目を輝かせる子供たち。


子どもやお母さんたちからの質疑応答取材のやりとりをご紹介します。


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