あなたは、どんな経験が人生で役に立つと思いますか?
今回は、大人が今からでも大学に行く価値があるのかという相談をもとに、よりよい人生のために少しでも早めにしておくべき行動についてまとめさせてもらいます。
「Q. 今40代ですが、今から大学に行く価値はあると思いますか?」
全然あると思います。
40代を過ぎてからの一番いい習い事としては、音楽や楽器に関する勉強と語学学習だと言われています。
大人になってから新しいことを学ぶというのは、人生の幅を広げるというだけでなく、それまで過去に学んだ様々な経験や体験が新しいことを学ぶことにより活かされます。
ですから、子供の頃や若い時に学んだり勉強するよりも、大人になったり社会人になってから自分に何が必要なのかということを理解したり、もっとこれを勉強したいと思ってから学んだ方がちゃんと頭に入るような感じがする人も多いと思います。
ほとんどの人は社会に出てからの方が学ぶことが捗ります。
多くの人は高校を出てからすぐに大学に入りますが、高校を出てから1年から2年ぐらいワーキングホリデーのような形で海外に出たり、自分が興味を持ったところでインターンのように働いてみたり、ある程度社会での経験をした方が良いのではないかと僕は思っています。
やはり、一度でも社会に出てある程度の経験をしないと、社会に出てから何が必要なのかということが学べないと思います。
そのせいか、立派な大学を出ていても、Word と Excel と PowerPoint 以外は特に社会で役に立つ能力が何もないという学生は少なくありません。
そういう意味では、実践的な情報を知っている状態で大学で学ぶというのは、とても価値のあることだと思います。
僕自身も自分を振り返ってみて思うことですが、大学で勉強していた時よりも今の方がはるかに勉強しています。
これは何が必要なのかということが明確にわかったからで、そこからマネタイズする方法もわかっているので、今の方が勉強に対する自分が感じる価値がとても高いです。
ですから、今から大学に行くというのはとてもいいことだと思います。
ただ勉強の仕方は変えた方がいいです。
若い人たちと同じようにゴリゴリと勉強しても成果が出づらいので、効率的に学ぶ方法について知っておいてほしいと思います。
こちらは僕の本ですが、オーディオブックであれば今なら1人1冊無料で聞くことができるキャンペーンの対象になっています。
これで勉強法について学んでいただければ、若い人にも負けないインプットの方法も使えるようになると思います。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
より良い人生のためにできるだけ早いうちにしておくべき行動とは?
今回は、若いうちにしておくと人生が変わる8つの行動として解説していきます。
これは大人になってから行なっても効果がないわけではありません。
出来る限り人生の早めの時期に始めておくと、自分の人生において非常に有利な状況になる行動について紹介させてもらいます。
今皆さんがこの瞬間から人生をより良い方向に変えたいと思うのであれば、まずは何から手をつければいいのか、あるいは、皆さんにお子さんがいるとか、皆さん自身がまだ人生の序盤の段階だというのであれば、今何をしておけば人生の後半で有利になるのかということを解説できればと思います。
1. 読書
まず、皆さんの人生を変えたりより良い方向に進めるために、できるだけ人生の初期に行っておくべき行動、それは読書です。
実は、僕たちが人生で抱える問題のほとんどを、その読書による知識ではなく、読書という行動をとったことにより得ることができる副産物がたくさんあり、それが解決してくれます。
読書は筋トレと同じで、最初から難しい本や分厚い本を読めるわけではありません。
ですから、子供や今まであまり読書をしていなくて苦手な人は、最初は別に無理をする必要はなく薄い本から始めればいいです。
誰でも集中力や忍耐力を少しずつ身につけながら、徐々に徐々に難しい本や分厚い本も読めるようになり、専門書や哲学書などいろいろな本も読めるようになります。
読書により僕たちの人生の質が上がります。
読書をすればするほど人生の質は上がるし、社交性も身につき、自分だけでなく家族まで幸せになるということが示された研究があります。
読書をすることにより年収が上がるとか、年収が高い人ほど読書をするといった研究はたくさんありますが、香港大学の研究で、過去に行われた読書と子供の発達に関する研究から質の高い19件の研究をピックアップしたメタ分析があります。
これは家族単位で行われた研究で、子供だけでなく、その親や兄弟に対してもどんな影響が与えられるのかということまで調べています。
その結果わかったこととして、子供が本を読めば読むほど、子供の問題行動はどんどん減っていき人生の質も高まり、問題解決能力も高まり、対人コミュニケーションが上手になることで人間関係も良くなっていたということが確認されています。
3歳から6歳の子供が対象になっていますので、親が一緒に読書をしたり親が読み聞かせをするということもあります。
一緒に本を読むということをした親や、子供に読み聞かせをした親は、なんと自尊心が高まるという効果が確認されています。
子供が夢中になっている本や子供の課題図書をバカにせず親も一緒に読んでみるというのは、親にとってもプラスになるわけです。
子供と一緒に読書をした親は自尊心が高まり、子供との関係もより良くなり、さらに人生の質も向上していました。
さらに、子供や家族との関係も良くなるというだけではなく、なんと毎日のストレスが減少してうつ症状まで軽くなったということも確認されています。
忙しい人ほど、しんどい人ほど、仕事で疲れている人ほど、ママ友との関係や学校での関係や親戚との関係でストレスが溜まり悩みを抱えている人ほど、子供と一緒に読書を楽しんだり子供に読み聞かせをしてあげるべきです。
これを毎日した方が、親は自分の行動や自分の人生に自信を持てるようになるし、当然子供との関係が良くなるだけでなく、周りの人との人間関係も良くなり人生の質も高くなる上に、ストレスが減って鬱になる可能性も減ります。
読書とは家族みんなですべきことです。
子供向けの本や絵本からでも十分です!
絵本も、子供の頃に読んだことがある絵本であっても大人になってから読むと、深いストーリーを感じたりすることもあると思います。
例えば、『100万回生きたねこ』という絵本がありますが、これも大人になってから読むと考えさせられることも結構あります。
ですから、絵本に限らず子供向けの本だからといってバカにせず読んでみるのも良いのではないでしょうか。
読書のメリットは万人が得られる!
読書のメリットは文化や収入や育ちに関わらず得ることができるものです。
どのような育ちであっても、どんな文化圏で生まれたとしても、収入の高い人であってもそうでない人でも、変わらず読書のメリットは得ることができるということです。
読書や昔ながらのアナログなおもちゃなどは言語能力を鍛えてくれますし、普段から読書をしている子供の方が創造性が高くなるという研究もあります。
オリジナリティを発揮して価値ある人生を歩みたいのであれば、できるだけ早いうちから読書習慣を身につけてください。
一冊を読み通す力をできるだけ早いうちに鍛えておくことが大切です。
人生を考えるために役に立つおすすめ本
今回のおすすめの本としては、人生の初期の段階でしておくべき事や自分の人生や子供の人生を考えるために役に立つ本をいくつか紹介しておきます。
これは若いうちの行動が人生をどれぐらい決めるのかということを教えてくれる本です。
若い人は今のうちに何をしておけば人生がイージーモードになるのかということを理解できますので、ぜひこちらを読んでみてください。
すでに20代を超えてしまったという人も、読んでもらえれば自分の若い頃に何が足りなかったのかということを理解して、今からでも追いつくのも遅くないと思います。
人生は20代で決まる――仕事・恋愛・将来設計 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
瞑想は注意力のコントロールのためのものですが、瞑想は読書ととても似ています。
瞑想では自分の注意が余計なところにそれたらそれを戻すトレーニングですが、これは読書も同じで、読んでいて関係のないところに注意が逸れてしまった時には、それを本の内容に戻すことにより読書力を鍛えることができます。
ですから、この瞑想と読書を一緒に学ぶということを行うと、効率よく読書継続力を高めることができると思います。
そのためにもこちらの本はおすすめです。
この本は運動をすることによって脳細胞を増やすという内容になっていて、運動を習慣にして頂けると、本を読むスピードも読んだ内容を記憶に残す力も、本の内容をまとめる力も格段に上がります。
脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方
いくら読書を頑張ったところで、それでもやはり天才には勝てないとか、生まれつきの優秀な人には勝てないというようなことを言う人もいると思います。
そんな人はぜひこちらの本を読んでください。
もちろん成功している人の中にはいわゆる本当の生まれつきの天才もいます。
ですが、成功している人を見ると決してそんな天才ばかりではありません。
では、どのようにして彼らは天才と呼ばれるような成功を成し遂げたり、生まれ持っての天才を超えるような成果を成し遂げたのかということを理解できる本です。
才能の科学 人と組織の可能性を解放し、飛躍的に成長させる方法
大人になってからもこのやればできるという感覚がなければ、読書もなかなか続かないということもあると思います。
1冊読み通したことがないという人や難しい本を読もうと思い何度も挫折したという人は、やはり、本を読みきった経験自体がないので挫折しやすくなります。
この本は、やればできるという感覚を正しく持ち、自分の可能性に挑戦するにはどこから始めればいいのかということを学べる本です。
2. ソーシャルスキル
早期教育や英才教育というものは、実は、子供の IQ に関しては全く何の関係もないということが言われています。
早めに教育を始めても遅く教育を始めても、子供の IQ レベルについては何の違いもないということです。
早期に教育を始めるより、人生の初期の段階で必要なのはソーシャルな関係を周りと作れる環境です。
早期に良い友達を作るチャンスを与えてあげた方が、子供の将来にとってはプラスになるということです。
複雑な環境が子供たちの知性を伸ばします。
この複雑な環境というのは、そこにいろいろな人がいて多くの人間関係があり日々移り変わっていく環境のことです。
つまり、毎日同じ場所で同じ勉強をするというようなことではなく、時には勉強してもいいし遊んでもいいし、いろいろなイベントが起きて、その中に人間関係があるといった複雑な環境で自分でソーシャルな関係を作っていくということが子供の知性を伸ばすことにつながります。
ですから、家庭では家族みんなで読書する時間を大切にして、子供には早いうちから読書習慣を自然と身につけるようにしてもらい、家庭の外では複雑な人間関係で学べるようにしてあげてください。
ただ、親が子供に対してソーシャルスキルを誤解していることが多いです。
これは周りに合わせる協調性ではありません。
親は子供に対して外向性と協調性を期待しますが、これはソーシャルスキルではありません。
外向性は大切ですが、協調性は別になくても構いません。
ソーシャルスキルは、自分が仲良くなりたい特定の人と関係を深めることができるスキルです。
それと同時に、付き合うべき相手を選ぶスキルです。
付き合うべき相手を選んで、その相手と関係を深める能力がソーシャルスキルです。
若い人たちが人生をより良くするためには、できるだけ人生の序盤において複雑な人間関係に触れておく必要があるということです。
お子さんがいる場合には、そのお子さんのために参考にしていただけたらと思いますし、もうすでに大人になって、今更だと考える人もここから学んでもらいたいと思います。
複雑な人間関係に触れておくことが重要なわけですから、今まで自分が会ったことがないような人たちや、関わったことがないような業種の人たち、今までなかった上下関係や横の関係がある環境などに自ら身を置いて、新しい経験をしてみるのも良いのではないでしょうか。
仕事やバイトを選ぶ際にも、今まで自分が全く関わったことがないような業種を選んだり、今まで触れたことがないような人間関係がある趣味や習い事を選んだ方が未来のためにはなります。
同じような業界ばかりを経験するのではなく、全く違う業界や全く違う上下関係や違う組織構造を持っている業界、全く違うジャンルの経験をした方が将来のためになります。
複雑な人間関係の中に身を置けば、当然誰でも失敗することはあります。
大抵の人は、子供の頃に人間関係がうまくいかなかったり、引っ込み思案になってしまうと、コミュニケーションは技術なのに学ばなくなってしまいます。
学ばないからうまくいかなくなりますし、うまくいかないから学ばないので、ソーシャルスキルから得られる様々なメリットが得られなくなります。
これが人生の後半で大きな差になってしまいます。
良い人間関係を作ることは、良い運動習慣を身に付けることや肥満を克服することよりも健康にとって重要です。
運動習慣を身につけたりダイエットしたいという人も多いでしょうが、健康のことを考えるのであれば、それよりも大事なのは良い人間関係です。
子供の頃にソーシャルスキルを学ぶことが重要だと言われると、周りに大人ばかりがいる環境では、周りに合わせて大人びた態度をとることだと勘違いしてしまう人もいるかもしれませんが、あくまで子供の頃に重要なのは同世代と一緒に過ごすことができる複雑な環境です。
子供の頃も学生の頃も、子供じみたことに夢中になって構いません。
バージニア大学の研究を見てみると、年齢にそぐわないような大人びた行動をすることによって、若い頃には周りからの人気を集めることができる場合もありますが、年齢を重ねるにつれて、逆にその人気は失われていくということが確認されています。
若い頃は大人びた人が人気になることが多いですが、年月が経つにつれ、いずれイタイやつになってしまいます。
子供の頃は子供っぽくて構いません。大人から見ればバカバカしいことに夢中になっていても構いません。
若い頃から大人びた行動ばかりをしていると、子供の頃でなければできないことを犠牲にしてしまいます。
自分が大人だと思うと周りの子供を見下すようになってしまいます。
それによって人間関係も学べるはずのソーシャルスキルも失ってしまいます。
3. 運動
どんな運動でも効果はあります。
心肺機能を鍛えて疲れづらい体を作るためにはHIITが効果的です。
できるだけ若い頃にしておいた方がいい運動についてまとめておきます。
6歳から8歳の子供たちを対象に、普段の身体活動のレベルと座位時間の長さ、読書能力や計算能力について調べた研究があります。
その結果、中程度以上の身体活動を行なって座位時間が短い子供は、読書能力も計算能力も高かったそうです。
つまり、普段から体をしっかり動かして座っている時間が少ない子供は、読書能力も計算能力も高くなるということです。
さらに、勉強をしている際に体を動かすことの効果について調べた研究を見てみると、体を動かしながら学んだ方が学習効果が高くなるということが確認されています。
日本では座って勉強することが良しとされたりしますが、動ける状態で勉強した方が、明らかに学習効果は高くなるようです。
もちろん、個人差はありますが、全体的に成績も向上したそうです。
ステッパーを踏みながら読書したり、歩きながら読書したりする人も多いでしょうが、勉強の合間にルールを決めてスクワットなど簡単な運動を取り入れるのも良いのではないでしょうか。
①格闘技
格闘技が好きな人もいるでしょうし、女性でもキックボクシングなどをしている人も結構いると思います。
総合格闘技で、自分をコントロールしたり注意力をコントロールする機能である実行機能が改善するという研究があります。
この実行機能は、その能力が高ければ人生がイージーモードになるとも言われる能力です。
カリフォルニア州立大学サンマルコス校の研究で、アスペルガーとか自閉症の問題を抱え、実行機能が低いために苦労している人を対象にした研究があります。
それらの診断を受けた8歳から11歳までの子どもたち43人を集めて、総合格闘技を習うグループと何もしないグループに分けて、13週間でどのような違いが現れるのかということを調べています。
その結果わかったこととして、総合格闘技を習った子供たちは、自分の行動をコントロールする行動抑制能力が高くなって、自己コントロール能力にも繋がるワーキングメモリが向上していました。
さらに、認知的柔軟性も高くなっていたので、物事に対する柔軟な思考も改善していたということです。
この研究では、その子供たちの両親にもインタビューを行っています。
子供の感情や行動をコントロールする能力が、格闘技を習った後に改善していたという報告もありました。
ということは、お子さんがアスペルガーなどで悩んでいる方は格闘技を習ってみるのも良いのではないでしょうか。
これは総合格闘技を対象にしているので、他のどの格闘技でも同様の効果が出るのではないかと思われます。
目の前のことに集中してマインドフルな状態になるということから、自分の注意力をコントロールするトレーニングになるのではないかと考えられます。
目の前のことに集中してマインドフルな状態になれるという点で考えると、ボルダリングやキックボクシング、ヨガも同様の効果が期待できます。
②チームスポーツ
チームスポーツで記憶力が上がります。
ワシントン大学セントルイス校の研究で、9歳から11歳の子供4191人のサンプルを分析して、チームスポーツに参加した場合と参加しない場合の脳の違いを調べています。
チームスポーツでは、人間関係を作りながら運動による様々なメリットを同時に享受することができます。
この研究では、チームスポーツに参加している子供は男女問わず脳の海馬が大きくなっていました。
脳の海馬が大きくなっているということは、瞬間記憶能力も高くなっていますし、自分をコントロールする能力が高くなっているということです。
チームスポーツを行うことによって、人間関係の学びを得て、感情をコントロールする力や集中力が鍛えられるわけです。
さらに、6歳から10歳の頃にチームスポーツに参加していると、思春期になった頃に思春期独特の問題が少なくなるとか、自分はチームの一員としてみんなに認められているという感覚を持つことができて、必要とされているから自分はこのままでも大丈夫だ、そんな適切な自尊心を養うことができるという研究もあるくらいです。
自己主張を行う能力も向上するというデータもありますし、チームスポーツに取り組むことによって、自分の感情を上手にコントロールしながら複雑な人間関係の中で学ぶことができるようです。
ここから先は残り5つについて解説していきます。
いずれも子育てにも、自分の人生にも役に立ちますし、遅いということはありません。
自分の、大切な人の人生を考えるのであれば、ぜひチェックしてみてください。