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本作の原典は、戯言養気集「其の物に付て、その心あらざれば、似たる事を聞き違う事」の章である。
この章には豊臣秀次関連の逸話だけが収録されている。
戯言養気集には話毎に題名がないので、底辺亭底辺がこの仮題を付けた。
秀次卿の御父上である三好武蔵守は立派な髭が自慢であった。
ある日、十人程の客が髭を見に来て褒め称えた時の話。
「さてもさても見事なお髭ですな!
日本ではこんなに立派な髭を見たことがありません!
きっとこれは唐物でございましょう!」
この追従に武蔵守は大いに喜んだ。
散会して皆が帰ると、武蔵守は日頃懇意にしている一人を呼び戻し
「実はこの髭は日本産なのだ。
くれぐれも内密にな!」
と親密に言い聞かせた。
『戯言養気集』
江戸時代初期に刊行された笑話集。
戦後期のお伽衆の小咄を集めてあり、織豊政権関係者の故事が多い。
著者不詳。
『三好武蔵守』
三好吉房。
庶人身分であったが、秀吉の姉を娶っていた縁で引き立てられ犬山城主の地位を得た。
秀次切腹事件に連座して改易され、讃岐に流罪になった。
(豊臣秀次公肖像画)
公人としてのキャリアはその時点で断絶し、余生は行者として過ごしたのだが
孫の豊臣完子の血筋から皇后(貞明皇后)を輩出したので、三好武蔵守は今上陛下の先祖の一人となる。
『鬚』
鬚を表現する文字は様々あるが、この字はアゴヒゲを表す文字である。
戦国期は鬚が大流行したので(強そうに見えるから)、男たちは必死にヒゲを蓄えようとした。
このブームは半世紀後、土井利勝が笑い話のような展開で終止符を打ってしまう。
『同話』
醒酔笑巻の一「貴人の行跡」の章に同話が見られる。
但し、武蔵守の名は伏せられている。
秀吉のお伽衆であった策伝にとっては武蔵守は主家の人間であり
その配慮もあって名を伏せたのであろう。
(策伝は愚話に関しては名を伏せたり・変名している。)
この章には豊臣秀次関連の逸話だけが収録されている。
戯言養気集には話毎に題名がないので、底辺亭底辺がこの仮題を付けた。
秀次卿の御父上である三好武蔵守は立派な髭が自慢であった。
ある日、十人程の客が髭を見に来て褒め称えた時の話。
「さてもさても見事なお髭ですな!
日本ではこんなに立派な髭を見たことがありません!
きっとこれは唐物でございましょう!」
この追従に武蔵守は大いに喜んだ。
散会して皆が帰ると、武蔵守は日頃懇意にしている一人を呼び戻し
「実はこの髭は日本産なのだ。
くれぐれも内密にな!」
と親密に言い聞かせた。
『戯言養気集』
江戸時代初期に刊行された笑話集。
戦後期のお伽衆の小咄を集めてあり、織豊政権関係者の故事が多い。
著者不詳。
『三好武蔵守』
三好吉房。
庶人身分であったが、秀吉の姉を娶っていた縁で引き立てられ犬山城主の地位を得た。
秀次切腹事件に連座して改易され、讃岐に流罪になった。
(豊臣秀次公肖像画)
公人としてのキャリアはその時点で断絶し、余生は行者として過ごしたのだが
孫の豊臣完子の血筋から皇后(貞明皇后)を輩出したので、三好武蔵守は今上陛下の先祖の一人となる。
『鬚』
鬚を表現する文字は様々あるが、この字はアゴヒゲを表す文字である。
戦国期は鬚が大流行したので(強そうに見えるから)、男たちは必死にヒゲを蓄えようとした。
このブームは半世紀後、土井利勝が笑い話のような展開で終止符を打ってしまう。
『同話』
醒酔笑巻の一「貴人の行跡」の章に同話が見られる。
但し、武蔵守の名は伏せられている。
秀吉のお伽衆であった策伝にとっては武蔵守は主家の人間であり
その配慮もあって名を伏せたのであろう。
(策伝は愚話に関しては名を伏せたり・変名している。)
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底辺亭底辺の「今日も底辺!」
更新頻度:
鬱時に長文投下します
最終更新日:
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