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業務で使えるオープンソース(100)「ナレッジベース」
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業務で使えるオープンソース(100)「ナレッジベース」

2014-02-18 09:20

    今回のテーマは「ナレッジベース」です。社内で培われる知識、経験を蓄積することは同じことの繰り返しを防止したり、経験則を振り返ることで別な場面で役立てるといったメリットがあります。

    個々人の暗黙知にするのではなく、もっと広く社内の知識を伝搬するためにどういった方法があるか、どういったソフトウェアが活用できるのかを見ていきます。

    やり方

    手法としては大きく分けて、権威型と現場型の二つに分けて考えられます。前者は質問する人と答える人がはっきり分かれています。そのため適切な答えが得られやすいですが、回答する人が分からない問題に対しては弱かったり、回答する人の負担が大きくなってしまいます。

    後者はユーザ同士の相互助け合いになります。幅広い問題に取り組める一方、誰でもできる=誰もやらないになりがちで、回答が得られないこともしばしばです。どちらが自社に合っているか、適切に判断しましょう。

    Wiki

    Wikiは権威型と現場型のミックスと言えます。そのためWikiを導入した当初はナレッジがまとまる、ともてはやされたのですが記法を覚えたりする手間や書くことに対する意義が見いだせずに放置されてしまうケースが多かったようです。

    また、この手のナレッジ蓄積に採用されるWikiエンジンは階層化に対応しているものが多く、どのような階層を構築するのがベストか悩んでしまって書き始められないことが多いです。そのため、最初は権威型で階層を切り、その中で決められた人が責任をもって記述するといったスタイルが企業にはマッチしていると思われます。

    FAQ/ヘルプデスク

    社内FAQもまた浸透しづらいサービスです。権威型の典型であるため、予め質問事項を作る作業が生じます。その手の業務に深く浸透し、熟練している人ですらなかなか初級者、中級者の質問というのは思い浮かばないものです。

    もしやるのであれば社内のヘルプデスク、チケットシステムと連携し、その中から良くある質問をピックアップして予め回答しておくという使い方が良いかと思います。いずれにせよ、この仕組みは企業が十分に大きい(社員が1,000人を越えるくらい)でないと回らないでしょう。

    Q&A

    FAQが権威型だったのに対して、Q&Aは現場型で分からない事項に対してだけ回答すれば良いという疑問駆動型のサービスです。そのため回答する側にとっても負担が少なく、導入する企業が多いようです。

    問題は得てして質問者が「何を質問すれば良いか分からない」という状態になったり、そもそもの前提知識がなさすぎると言う場合があります。また、過去の回答を見返さないために同じ質問が繰り返しされることで回答者のストレスが増える傾向にあります。

    ドキュメント/マニュアル

    最低限の知識を貯える上でドキュメント、マニュアルは便利です。例えば無印良品では徹底したマニュアル化が進められており、どの店舗、どの従業員であっても同じ判断が下せるようになっています。

    分厚いドキュメントを全て書き上げるというのは作成者にとっても大きな負担であるため、なるべく薄く、カテゴライズするのが良いでしょう。そうすることで更新コストを下げ、必要なところだけ学べるようになります。

    SNS

    社内SNSはコミュニケーション促進のために導入されるケースが多いので、その中で普段の業務の中で感じている疑問点や問題が解決される可能性があります。ただしコミュニケーションといっても様々な形式があるため、確実にナレッジ蓄積に働くとは限りません。

    SNSの導入目的をはっきりさせ、そのための場所であると定義することが必要です。それでいてなお、その通りに進むかどうかは従業員次第といったところでしょう。

     
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