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ポルトガルでは雄鶏のことを「ガロ」と言い、幸せを呼ぶ鶏とされています。その昔、無実の罪で死刑を言い渡された巡礼者が裁判官に「私が無実なら聖母マリア様がテーブルの上の鶏の丸焼きを鳴かせて奇跡を起こすだろう」と訴え、刑の執行前に雄鶏が雄叫びをあげたことで巡礼者は一命を取り留めたという伝説に基づくそう。
それからいつしか、雄鶏はラッキーアイテムとなり、置物やワインコルク、アクセサリーなどの民芸品として代表的なポルトガルみやげのモチーフとして知られるようになりました。
先月、京都を旅した際、長崎のカステラの老舗「松翁軒」や、ポルトガルで修行を重ねた店主が北野天満宮近くに開いたポルトガル菓子専門店「カステラ・ド・パウロ」へ立ち寄りました。
カステラ・ド・パウロの店頭には、カステラの原型と考えられる数種類の「パォンデロー」や、ポルトガルの伝統菓子や惣菜が並んでいます。造り酒屋を改装した店にはカフェもあり、旅や散歩の途中にひと休みする人も。
私は、ミーニョ地方のパォンデローを友人へのおみやげに、自分用には、ポルトガルビスケット「雄鶏ビスケット」を求めました。
雄鶏ビスケットは、卵、バター、砂糖、トウモロコシの粉、シナモンパウダー、小麦粉が入った、平たいビスケット。表面には雄鶏の焼印が押されています。トウモロコシ粉のふくよかな風味から大地の風景が浮かびます。酉年の今年には縁起もののおやつです。
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