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美しい姿勢の基本。骨のアンチエイジング、気にかけていますか?【カラダ戦略術 Vol.7】
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美しい姿勢の基本。骨のアンチエイジング、気にかけていますか?【カラダ戦略術 Vol.7】

2017-09-12 23:00
    自分の体をきちんと知ろう!をテーマに、増田美加(女性医療ジャーナリスト)さんによる連載「カラダケア戦略術」前回は「卵巣」を取り上げましたが、vol.7のテーマは、「骨」。自分の骨のこと知っていますか? なんだか背が縮んだみたい!? あなたの骨密度、大丈夫ですか?

    「背が縮んだ気がする」「なんだか猫背になったみたい」と思うことありませんか? もしもそう感じたら、要注意です。猫背や姿勢の悪さ、身長の低下は、若くてもの可能性があります。美しいスタイルや姿勢キープの基本は、"骨"。スタイルアップのために、いい筋肉をつけるにも、骨が大切。猫背の原因は骨粗鬆症以外にもいくつかあって、なかでも女性に起こりやすい病気、症状をあげてみます。

    <こんな症状があったら>
    ・ 身長が縮んだ気がする
    ・極端なダイエット経験がある
    ・ 親が骨粗鬆症気味

    「骨粗鬆症」 
    骨密度と骨質の低下によって、骨の中がスカスカになってもろくなる病気です。わずかな衝撃でも骨折しやすくなります。初期は自覚症状がなく、気づきにくいのが特徴です。

    <こんな症状があったら>

    ・ 首、肩、あるいは背中、腰が痛い
    ・正面から見たときに、背骨が左右に曲がっている

    「側弯症(そくわんしょう)」 
    脊骨が左右に湾曲し、ねじれが加わる病気です。原因不明が多いのですが、習慣的な姿勢の悪さ、腰椎椎間板ヘルニアなどの痛みや骨盤の歪みによるものもあります。

    <こんな症状があったら>

    ・慢性の腰痛や首の痛みがある
    ・同じ姿勢でいたり、長く歩いたりすると腰や首が痛む

    「変形性脊椎症((へんけいせいせきついしょう)」 
    腰椎椎間板があり、後方の椎間関節が老化することによって、退行変性した状態です。椎間板が変性して潰れてしまうと、骨棘が形成されて、それが痛みの原因になることも少なくありません。

    <こんな症状があったら>

    ・猫背だと言われる
    ・ 立ち姿を鏡で見て、気になったことがある

    「悪い姿勢」 
    日常的に姿勢の悪い状態が続くことで、猫背の姿勢になってしまいます。悪い姿勢は、筋肉、骨、関節にも悪い影響を与えるので要注意です。


    女性ホルモンの低下が、骨密度の低下につながります!

    女性ホルモンの減少が骨密度を低下させます。骨粗鬆症は女性に多い病気で、およそ80%が女性です。
    女性の骨密度は、18歳くらいがピーク。その後、40代半ばまでは、ほぼ一定ですが、女性ホルモンが減少する40代から急速に低下していきます。

    こうした生理的な変化は誰もが起こることですが、それに加えて、遺伝的要因や栄養不良、運動不足といった生活習慣も大きく関係しています。
    骨に必要なカルシウムは、腸から吸収されて、骨に取り込まれますが、年齢を重ねることによって腸からのカルシウム吸収が悪くなってしまうのも、骨密度が低下する原因のひとつになっています。

    骨粗鬆症は、進行するまで気づかないことが多く、「猫背になった」「身長が縮んだ」と自覚症状が現れたときには、脊椎の圧迫骨折で背骨がつぶれている可能性もあります。特に40代からは要注意です。

    身長が2cm以上縮んだ場合は、圧迫骨折の確率は、約5割もあります。4cm以上縮んだ場合は、ほぼ確実と言われています。
    骨粗鬆症が最も怖いのは、骨折という合併症を起こすことなのです。

    骨粗鬆症で背骨がつぶれていませんか?

    背骨がつぶれていないかをセルフチェックする方法をお伝えします。
    猫背や身長低下の原因が、単に姿勢が悪いことからきているのであれば、身長低下は2cm以下のはず。身長低下が2~3cm以上なら、背骨の圧迫骨折が起きている可能性があります。特に更年期以降は要注意ですが、若くても骨粗鬆症が増えています。チェックしてみてください。

    ■テスト1 壁後頭部チェック
    壁に背中を向けて立ちます。頭、両肩の背中側、お尻、かかとの4点をきちんと壁につけて立つことができますか? 
    壁につかないところがあったら、要注意です。

    ■テスト2 肋骨・骨盤チェック
    肋骨(あばら骨)と骨盤の間、ちょうどウエストの部分には骨がありません。正常なら立った姿勢では、こぶし1個分弱の隙間が空いているはず。
    しかし、背骨が圧迫骨折していると、この隙間がほとんどなくなって、肋骨と骨盤が接近しています。

    テスト1、2に当てはまるようでしたら、整形外科を受診しましょう。30代、40代なら、婦人科で相談するのもよいと思います。次回後編は、骨密度を上げる方法をご紹介します。

    増田美加(ますだ・みか)さん
    女性医療ジャーナリスト。
    2000名以上の医師を取材。予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/


    ■増田美加(女性医療ジャーナリスト)の「カラダケア戦略術」連載
    <<【女性ホルモン】
    前編女性ホルモンは増やせばいいってもんじゃない!

    <<後編 女性ホルモンのバランスが崩れる原因と対処法
    <<【毛細血管】
    前編今注目されている毛細血管。あなたの血管はゴースト化していない!?

    <<後編 毛細血管の老化=肌老化は「タイツー(Tie2)」作用で若返る!
    <<【卵巣力】
    <<前編 卵子の老化は30代からスタートし、30代後半には加速する! あなたの卵巣力は?
    <<後編 人によって差が出る「卵巣力」の素朴な疑問

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2017/09/064557bodystrategy07.html
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