ベレンからやってきた、しびれる郷土料理
image via shutterstock東京・赤坂にある本格シュラスコ専門店「Brasilica Grill(ブラジリカ グリル)」で、2018年5月10日から提供がスタートしたのがブラジル北部の主要都市のひとつ、ベレンの料理。
ベレンとは、ほぼ赤道直下、アマゾン川の河口付近に位置し、大陸部と39の島で構成されています。ブラジル料理といえば、シュラスコだったり、豆や肉の煮込みであるフェイジョアーダなどをイメージしますが、ベレンの郷土料理はそれらとは違い、地元で取れる珍しい食材を使います。実は、ベレンは2015年にユネスコが選ぶ食文化創造都市に登録された、特徴ある料理を提供する18都市のひとつなんです。
日本人にはあまり知られていない、ベレンの郷土料理。その特徴とは、「キャッサバ(CASSABA)」という植物の葉を調味料のベースとして、エビ、牛肉、鴨肉などとの組み合わせるというもの。さらに、この料理に欠かせないのが葉野菜「ジャンブー(JAMBU)」です。
<左>キャッサバ <右>ジャンブー image via shutterstockジャンブーとはキク科の植物で、日本ではワサビや山椒、中国では唐辛子や麻婆豆腐などに使う花椒(四川山椒)、 欧米ではホースラディッシュ(西洋ワサビ)などと同じく、アマゾン地区の料理で“刺激”を担う食材。しびれるような辛さが口の中に広がります。
美容と健康に効果的な食材が盛りだくさん
クプアス image via shutterstockキャッサバは、ビタミンCや繊維質が豊富。ビタミンCは、熱によって壊れやすい成分ですが、ジャガイモのようにデンプンで守られているため壊れにくいのも特徴。美肌効果だけではなく、抗酸化力も高く、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、発癌などを予防する効果や、ストレスに対する抵抗を高めてくれる効果もあるとされています。また、キャッサバの葉には繊維質が豊富なので、腸内環境の改善とデトックス効果が期待されます。
さらに、ベレンはマンゴーが有名で、マンゴーにはβカロテンやビタミンCが含まれていたり、魚料理のソースとデザートソースの2つの料理で味わえる「クプアス(CUPUACU)」は“神の果物”と呼ばれるほどビタミンBやビタミンC、ポリフェノール、鉄分など、美容に効果があるとされる栄養素がいっぱいのスーパーフード。今ではすっかり知られたアサイもアマゾンの食材。ベレンでもキャッサバ粉に混ぜて朝食に食べる人が多く、「ブラジリカ グリル」でもデザートで使われます。
アマゾンの自然をたっぷり味わえるコース料理
「ブラジリカ グリル」ディナーコース / 8,000円(税別)「ブラジリカ グリル」では、ディナーコース料理として7皿8品目を堪能できます。例えば、キャッサバビネガーにドライシュリンプとジャンブーをスープにした「タカカ」や、アヒル肉をキャッサバビネガー、キャッサバの絞り汁を煮立てた黄色いスープ「トゥクピー」で煮込んだ「パット・ノ・トゥクピー」、キャッサバ芋の葉「マニバ」を1週間煮込んだものに、シャルキ(牛肉の塩漬け)や腸詰ソーセージ類を加え、さらに煮込んだ「マニソバ&バタパ」など、どれも聞いたことないメニューばかり! 実際に試食したのですが、どれも新食感。味わったことがない味でした。辛いというジャンブーは、味に良いアクセントを与えてくれました。
タカカとカニのブラジルコロッケ パット・ノ・トゥクピー マニソバ&バタパ アサイとクプアスのデザートアマゾンの自然豊かな食材を使ったベレン料理。ちなみに、日本から行くには飛行機を乗り継いで、なんと約40時間もかかる遠さ。そのベレンの味を、パスポートいらずで味わえます。新しい食体験、いかがですか?
住所:東京都港区赤坂3-10-4 月世界ビル5階
電話番号:03-6459-1234
営業時間:月~土 17:00~22:30(ラストオーダー21:30)
定休日:日曜・祝日