夏の野菜はやわらかくて食べやすい
ベジ刺身をご紹介してくれるのは、伊勢丹新宿店本館地下1階フレッシュマーケット、青果専属シェフの鈴木理繪さん。鈴木さんによると、夏の野菜は水分をたっぷり含んでいるので、やわらかくて食べやすいし、春の野菜に比べると甘みが多くておいしいのだとか。
さらに、「色の配置や切り方の工夫で、野菜はとっても豪華なごちそうになります」とのこと。たしかに、ホームパーティーでも主役になれそうな華やかさです。
美しく盛れる野菜の切り方
鈴木シェフ直伝の「美しく盛れる野菜の切り方」を「FOODIE」より紹介します。
野菜の刺身の切り方(左手前から時計回りに)
・野辺地の葉付きサラダ小かぶ
茎をつけたまま皮ごと3~4mmにスライスする。厚みの中央に1本切り目(隠し包丁)を入れると食べやすくなる。葉の部分もやわらかくておいしいので、大葉のかわりに仕切りに使うとよい。
・すずかぼちゃ
皮も種もわたも食べられるので、皮つきのまま丸ごと縦にスライスする。
・丸ズッキーニ
横にスライスして切り目を入れ、レモンのように蝶々の形に盛る。
・水なす
食べやすい大きさに乱切りにする。
・サラダビーツ(キオッジャともいう)
紅白の渦巻きが見えるように横にスライスする。
・UFOズッキーニ
花形になるように横にスライスして、さらに半分に切る。
・ズッキーニ
ピーラーで縦にスライスしてひらひらと盛り付ける。
(「FOODIE」より引用)
ベジ刺身の盛り付け方のコツは、主役の野菜を決めること。あとはその主役の野菜たちを引き立てるように、スプラウトや大根のつまを上手に使えばよいそうです。サラダビーツや、すずかぼちゃの色彩がほどよく引き立てられているし、ひらひらしたズッキーニの可憐さにもキュンときますね。
ベジ刺身をもっとおいしくするタレ
見た目だけではなく、選ばれた食材にも驚きが。たとえば、水なす。浅漬けではなく、生でも食べられるのですね。それに、すずかぼちゃは皮も種もわたも食べられるとは。なんて便利な食材なのでしょうか。
食べるのがもったいないような美しいベジ刺身ですが、わさび醤油や、めんつゆにオリーブオイルを混ぜたタレで食べるのがおすすめのよう。「刺身」感はなくなりますが、バーニャカウダソースでもおいしそう。 また、彩り野菜を千切りして冷やし中華に乗せたり、角切りにしてコブサラダにすれば、いつものメニューがより美しく仕上がります。生野菜は切り方ひとつで風味も見た目も変化するから、いろんな切り方にチャンレンジしたいものです。
[FOODIE ]