「ビタミンKには2種類あります」と栄養士による、栄養情報を提供しているNutrition in Motionのオーナーでダイエットコーチ兼スポーツパフォーマンスコーチのジェン・デウォール栄養士は説明します。
ビタミンK1(フィロキノン)は植物由来でよくみられるもの。もう1種類のビタミンK2(メナキノン類)は発酵食品や動物性の食品にも含まれており、腸内細菌にもみられます。ビタミンK2は体内でも作られるため、ビタミンK1が豊富な食品をより意識して摂るようにすすめています。
image via ShutterstockReal Nutritionの創業者のエイミー・シャピロ栄養士は、「ビタミンKは心臓疾患を減らしたり、骨を丈夫にしたり、動脈の石灰化や血栓を予防してくれたりします」と話します。
アメリカ国立衛生研究所は、女性の場合、一日122マイクログラム、男性なら138マイクログラム摂るようすすめています。「これは、ブロッコリー3/4カップ分、あるいはケール1カップ分で満たすことができるので、たいした量ではありません」とデウォール栄養士は説明します。
image via Shutterstockまた、「ビタミンK不足になることは、まずありません」とデウォール栄養士は言います。緑の野菜1食分で必要量を満たすことができるのです。
デウォール栄養士は、「一般的には、加工食品よりも、自然のままの未加工な食品のほうが不足しがちです」と続けます。「自然の姿のままの食品は、加工せずとも十分パワフルで、元から含まれているビタミンや抗酸化成分が体のなかで相乗効果を満たしてくれるのです」とデウォール栄養士は言います。「自然の食品に含まれる形でビタミンKを摂取していれば、摂りすぎということにはなりませんが、合成ビタミンの形ではまた別です」とのこと。
image via ShutterstockビタミンKは脂溶性なので、摂りすぎたからといってすぐに排出されるわけではありません。つまり、体のなかにたまってしまうのです。ビタミンKのサプリメントを摂るときは、医師の指導のもとにしましょう。
また、血液をサラサラにする抗凝固薬を飲んでいる場合は、ビタミンKサプリメントを飲むのはやめましょう。
でも、このビタミンKを含む10の食品を食べていれば、サプリメントに頼らなくてもよいはず。
01. 納豆(約85グラムで85マイクログラム)
和食の朝ごはんの定番の納豆は、大豆を発酵させているので、腸が喜ぶプロバイオティクスが豊富です。「プロバイオティクスが消化を助け、ビタミンKが骨を丈夫にしてくれます」とシャピロ栄養士は言います。
夕食の副菜としてもおすすめ。サラダ、パスタ、サンドイッチやサラダラップなどに加えてみて。
02. コラード・グリーン(茹でたもの1/2カップ分で530マイクログラム)
アブラナ科の一種であるコラード・グリーンは、ビタミンKだけでなく、食物繊維、鉄分、カルシウムやマンガンもたくさん含んでいます。「コラード・グリーンは悪玉コレステロールを減らす助けをしてくれます。さらに、ビタミンKには抗炎症作用もあるのです」とシャピロ栄養士。
食べるときは、カロリーの高いメニューは避けて、エクストラバージンオリーブオイル少々とみじん切りのにんにく、玉ねぎでシンプルに炒めましょう。
03. かぶの葉(茹でたもの1/2カップ分で426マイクログラム)
アブラナ科のかぶの葉には、炎症をおさえたり、ガンのリスクを下げたりするのに役立つ植物性栄養素がたくさん含まれています。
さらにシャピロ栄養士は、栄養満点の葉は、貧血予防、肌や髪を健康にしたり、血糖値を下げたりする効果があると言います。カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンKの豊富な葉物を食べて、骨粗しょう症のリスクを減らしましょう、とアドバイスします。
04. ブロッコリー(茹でたもの1/2カップ分で110マイクログラム)
小さいころ、お皿のブロッコリーをよけた経験はありませんか? でも、ビタミンKがたくさん含まれているだけでなく、ビタミンCも豊富なので、ちゃんとメニューに加えたほうがいいかも。ビタミンCは免疫を上げるためにも重要な栄養素です。
「ブロッコリーは免疫系を強化して、フリーラジカルや有害物質を体から排出する助けもしてくれます。さらに、肌や心臓を健康に保つ役割もあります」とシャピロ栄養士は言います。
05. 大豆(茹でたもの1/2カップ分で43マイクログラム)
大豆の効能は、ビタミンKだけではありません。
タンパク質が豊富なだけでなく、ビタミンとミネラルがたくさん入っているので、コレステロールを下げ、ガンの予防もしてくれます。
06. にんじんジュース(にんじんを茹でたもの1/2カップ分で426マイクログラム)
にんじんはベータカロテンたっぷりという栄養士のお墨つきをもらっています。ベータカロテンはビタミンAの一種で、目の粘膜を保護し、視力を助けてくれます。
「毎日の朝ごはんに、にんじんジュースをコップ1杯。代謝が上がり、免疫も高まり、肌もきれいになります」とシャピロ栄養士はすすめます。
07. 大豆油(大さじ1杯で25マイクログラム)
オメガ6系脂肪酸の豊富な大豆油。調理油に使ったり、ドレッシングやマリネに使ったりして、悪玉コレステロールやアルツハイマー病を予防しましょう。
天然の鮭やナッツ類などで、オメガ3系脂肪酸もバランスよく摂るようにして。
08. 枝豆(大さじ1杯で21マイクログラム)
枝豆は、おつまみとして食べるだけではもったいない! 「タンパク質源としても優秀で、さらに血糖値を上げない健康的な繊維質でもあるのです」とシャピロ栄養士は言います。
枝豆は、ビタミンK以外にも「コレステロール値を下げる抗酸化成分も含んでいます」とつけ加えます。
09. かぼちゃのペーストの缶詰(1/2カップ分で20マイクログラム)
かぼちゃのペーストは、パンプキンパイ以外にもいろいろ使える食材です。おなかを満たしてくれる食物繊維や、免疫を高めてくれるビタミンAやビタミンCを含んでいます。
ヨーグルト、オートミールやホットケーキに加えてもおいしく食べられます。パスタソースやスムージーに入れれば、手軽に食物繊維を摂れます。パンにねりこんで、とっておきの朝ごはんにしてみても。
10. 100パーセントのザクロジュース(約180ミリリットルで19マイクログラム)
おいしいザクロジュースには、フリーラジカルを退治したり、炎症をおさえてくれたりする抗酸化成分がたっぷり含まれています。
「ザクロジュースは慢性病の予防にもなり、心臓を健康に保つだけでなく、消化も助けてくれ、ビタミンC源にもなります」とシャピロ栄養士は言います。ただし、飲むなら100パーセント果汁のものにして、砂糖が含まれていないものにしましょう。
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訳/Noriko Yanagisawa