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この時代、何かの症状をちょっとインターネットで調べようとすると、いつのまにかどんどん訳のわからない方向に行ってしまいがちですが、たいていは心配するほどのことはありません。リンパ節が腫れているのは咽喉炎のせいだし、首の吹き出物は新しいローションが合わなかっただけ。

でも、大したことなさそうな症状が重大な病気のサインの場合もありますから、どうもおかしい気がするとか、症状がなかなか消えないようなときは、万一に備えて、医師に診てもらう方がよいかもしれません。

今回は、日常に潜む重大な病気のサインを紹介します。

1. 目の充血

目の充血には本当にたくさんの原因があります。アメリカの名門医療機関、クリーブランド・クリニックの家庭医学医を務めるコリー・フィッシャーさんによると、「結膜炎」という目の表面の感染症に関係していることが多く、鼻水やのどの痛み、咳といった風邪の症状も一緒に現れるそう。

でも、なかなか治らないようであれば、もっと大きな問題かもしれません。「目の充血が1週間以上長引いたら、あるいは痛みや視覚の変化があったら、もっと深いところの感染症や緑内障などの深刻な病気のサインという可能性があります」と、フィッシャーさん。緑内障は、失明にもつながる目の病気です。

2. 吹き出物

少し吹き出物ができたくらいでは、きっと気にもしないでしょう。ちょっとアレルギー反応が起きたとか、皮膚が乾燥しすぎでローションが要るせいとか、確かに何でもないことかもしれません。でも、病気の最初の段階という場合もあるのです、とフィッシャーさん。

ときおり、吹き出物はもっと重大な病気が進行しているサインだったりします。痛みがある、急速に拡大している、最初の治療に反応しないといった場合には、気をつけましょう。症状が吹き出物で始まる病気はたくさんあります。感染症や血液の病気、全身性エリテマトーデスなどの結合組織の病気(膠原病とも呼ばれます)もそうです」

3. ドライマウス

口内の唾液が減ってまるでサハラ砂漠みたいになったら、とりあえずは水に手を伸ばします。でも、水分不足が原因ではないとすると、ドライアイやドライマウスの症状が現れる免疫疾患、シェーグレン症候群」の可能性も。

シェーグレン症候群は何歳でもなりますが、アメリカの有名総合病院、メイヨー・クリニックの情報サイトによると、40歳過ぎの女性に多いそう。

4. 汗をかきすぎる

脇の下でも顔でも、汗をかきすぎるのは、何となくきまりが悪いもの。

「多汗症」というよくある病気(人口の3%くらいの人がかかっています)のせいとも考えられますが、じつはリンパ系を攻撃するタイプのがん、「非ホジキンリンパ腫(NHL)」の症状でもあるのです。

普通、非ホジキンリンパ腫の場合は夜間にひどく汗をかき(寝汗)、体重の減少、吹き出物、リンパ節の腫れが一緒に現れます。

5. 無性に氷が欲しい

ときたま氷を食べるのは別に何でもありません。ガリガリやるのが楽しいことも。でも、いつも無性に氷が欲しいのであれば、「異食症」と呼ばれる病気のサインという可能性があります。

普通は食べ物と見なされないもの、つまり何の栄養もないものが食べたくなる病気です。メイヨー・クリニックの情報サイトによると、この症状は一般的に鉄不足と関連しているそう。

6. 息が苦しい

普段よりも息切れがひどいような気がするなら、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」かどうか医師に診てもらう方がよいかもしれません。

アメリカ肺協会(ALA)によると、COPDになると空気の流れが邪魔されて、以前は苦もなくできたことで息切れするようになってしまいます。

7. 胸の痛み

胸の痛みを感じたら、消化不良から心臓発作まであらゆることをすぐに考えてしまいますが、ショッキングなことに、まれなケースとはいえ、皮膚がんのサインでもあるのです。

UCHealthヤンパ・バレー医療センターの救急医、ネイサン・アンダーソンさんが担当した患者の場合も、「レントゲン、血液検査、モニタリングなど、すべてに異常は見られませんでしたが、何かがおかしいという感覚を捨てきれず、もっと詳しい検査を受けてもらうことにしました。

そして心臓の超音波検査の結果、複数の腫瘍が心臓自体を浸しているとわかり、最も深刻な皮膚がん、メラノーマであるとわかりました。身体のあらゆる組織に転移する恐ろしい力を持っています」

8. 爪に黒い線

ときどきは爪の状態をチェックしていますか? ほぼいつもマニキュアを塗っているなら、たまには休ませてよく見てみましょう。とくに、爪の下に黒い線が見えたら、皮膚がんのサインかもしれませんから。

この場合の皮膚がんは、手のひら、足の裏、または爪の下にできる「末端黒子(こくし)型黒色腫(ALM)」と呼ばれるメラノーマ(悪性黒色腫)。

メラノーマの研究・教育・治療支援にあたる国際基金AIM at Melanoma Foundationの情報サイトによると、どんな皮膚タイプの人でも発生しますが、アジア人とアフリカ系アメリカ人でいちばん多く見られます

9. 爪が爪床から離れている

爪の先端から甲にかけて、爪床(爪の下にある指の皮膚部分)から剥がれてきているようなら、「甲状腺機能亢進症」の疑いがあります。

ミシガン大学付属医療センター「ミシガン・メディシン」の情報サイトによると、これは甲状腺がホルモンを作りすぎてしまう病気。甲状腺機能亢進症ではこの爪の症状(「爪甲剥離」と呼ばれます)のほかに、手の震え、抜け毛、筋力の低下、動悸や不整脈などの症状が現れます。

次回の『Prevention』記事に続きます。

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Tehrene Firman/20 Weird Symptoms That Could Signal a Serious Disease, According to Doctors
訳/STELLA MEDIX Ltd.

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