ふだんより睡眠時間が長くなり、朝起きられない。
イベントに参加すると不安感が高まる。ひとりになりたいと思う時間が増える……。これはすべて、夏のうつ。
季節性大うつ病性障害(MDD-SP)は、かつては季節性感情障害(SAD)と呼ばれていたもので、日照時間が短くなる冬に発症が増えるうつ病ですが、これは夏にも発症します。
前回に引き続き、今回も季節性大うつ病障害の主な症状とその対処法を説明します。
1. テンションが上がらず、集中力が落ちている
多くの同僚が夏休みを取って長期不在になると、仕事にストレスを感じたり、仕事量に圧倒されたりしてしまうのは、よくあること。しかし、けん怠感や、以前はこなせていた仕事や家事をうまく処理できなくなったと感じていたら、季節性大うつ病障害のサインかもしれません。
米国国立精神衛生研究所によれば、気力がわかなかったり、けん怠感があったり、頭がぼーっとしたり、イライラを覚えたりするのは、大うつ病の主な症状なのだそう。うつ病は、気力を低下させ、記憶力や集中力にも影響を及ぼします。
2. 気分が落ち込んだり、イライラしたりする
普段ならどうにも思わないような些細なことに対して、イライラしているのに気づきませんか?
夏場の暑さでイライラが起こりやすくもなりますが、もし些細なことに対して怒り狂ったり、キレたり、気分の落ち込みが容易に回復しなかったりする場合は、それは季節性大うつ病障害の危険信号かも。
もし治療の必要性を感じていたら、医師の診断を受けるか、セラピストに相談するといいかもしれません。
3. 食欲が減退したり、逆に過食に走ったりする
うつ病を患うと、悲しみを紛らわして気分をよくするために、食べて気を紛らわせる人が多くいます。
毎晩ぼーっとテレビを見ながら、大量のアイスをペロリと平らげ、ポテトチップスをむさぼるように食べてしまう。心が安らぐように感じるそのような食べ物は、脳内のセロトニンのレベルを高め、瞬間的には気分を高めます。
しかし、それが体重の増加へとつながり、後悔の念にさいなまれるように。その一方で、うつ病は食欲を減退させ、体重を減らす場合もあります。
4. 自殺願望があったり、死について考えてしまう
うつ病は、人をとても消耗させる病気で、深刻なケースになると、自殺することを考えるようになります。現に、うつ病の患者は、自殺念慮をもたらす精神病の発症リスクが高いことが研究で示されています。
もし、自殺を考えているようなことがあれば、セラピストにあなたの病気の治療にはなにが必要か、診てもらってください。ネガティブな思考パターンや行動を特定し、それに対処する心理療法など、あなたに最適な治療方法をみつけ、健全な対処法を一緒に考えてくれるはずです。
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