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乳がん検診で良性の病気! と言われたら…どうしたらいいの?
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乳がん検診で良性の病気! と言われたら…どうしたらいいの?

2019-08-30 05:30
    自分の体をきちんと知ろう! がテーマの連載「カラダ戦略術」。前回は「セカンドオピニオンの利用の仕方」について、お届けしました。今回は、「乳房の良性の病気」を女性医療ジャーナリストで乳がん経験者の増田美加がお伝えします。

    乳房の良性の病気にはどんなものがあるの?

    乳房の病気と言えば、“乳がん”が真っ先に思い浮かぶのではないかと思いますが、乳がん以外にも乳房にはさまざまな病気があります。

    検診で、良性の乳房の病名を言われ、「どうしたらよいのか?」と不安や心配に思っている人も少なくないと思います。

    よくある一般的な乳房の良性の病気とその対策についてまとめました。

    01.乳腺炎(にゅうせんえん)

    Q.どんな病気? 

    授乳中に多く起こります。乳管にミルクがたまりすぎたり、細菌が乳首の小さな傷から乳房の中に入って起こります。

    Q.どんな症状が? 

    乳房が赤く腫れて熱くなり、痛みもともないます。ときに、発熱することもあります。

    授乳期以外で乳房の腫れや赤みがあり、あまり痛みをともなわない場合は、がん(炎症性乳がん)の可能性もありますので、注意が必要です。

    このほか授乳期以外で、乳輪の下に膿がたまり、赤く腫れて膿が出る場合は、「乳輪下膿瘍」という病気で、慢性化することもあります。

    Q.どんな治療を? 

    乳腺炎なら、抗生物質などで感染や痛みを抑えます。炎症が強くて、膿がたまってしまったときには、切開して膿を出すこともあります。

    02.乳腺症(にゅうせんしょう)

    Q.どんな病気?

    乳腺の病気の中で、最も多い良性の“症状”です。

    病気ではなく、女性ホルモン、おもにエストロゲンの影響によって起こる女性特有の乳腺の変化で、生理的なものなので心配はいりません。

    乳房の腫瘤(しこり)、硬結(硬くなる)、疼痛(傷む)、または、乳頭分泌などの症状をともなう乳腺の良性疾患の総称です。

    乳腺症のほとんどが、乳がんとは無関係です。おもな症状の多くは、自然に軽快するので心配はいりません。

    Q.どんな症状が? 

    特に、生理前の時期(PMSの時期)に、乳腺が硬く腫れて、痛みを感じます。生理が始まると、徐々にやわらいでいきます。

    乳腺が張って、しこりのように感じることもありますが、乳腺症の張りなら生理が始まって2~3日すればなくなります。

    Q.どんな治療を?

    病気ではないので、治療の必要はありません。ただし、自己判断でしこりや痛みを乳腺症と決めつけるのは、危険です。気になる症状があったら、必ず乳腺の専門医を受診しましょう。

    カフェイン、ニコチン、脂肪は、乳房痛の原因となることがあるため、生理前の時期だけ摂取を少し控えることで、症状の緩和が期待できます。

    また、自分の体に合った締めつけすぎない、適切な下着の着用も大切です。

    03.のう胞(のうほう)

    Q.どんな病気?

    乳腺の中に、液体のたまった袋ができることがあり、しこりのように感じることがあります。乳腺症の仲間です。

    Q.どんな症状が?

    生理前にしこりができて、生理が始まると小さくなることもあります。

    Q.どんな治療を?

    のう胞であれば、安心です。特に、症状がひどくなければ治療はしません。

    大きなのう胞で痛みがあったり、しこりが気になる場合には、中の液体を注射針などで吸い取って、小さくすることもあります。

    乳腺症と同様に、しこりが良性か悪性かを専門医に見極めてもらう必要があります。超音波検査ですぐ診断が可能です。

    04.乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)

    Q.どんな病気?

    10代後半~30代の若い世代の女性にできる良性の腫瘍です。

    Q.どんな症状が?

    しこりを触ると、硬くてクリクリとよく動くのが特徴です。

    通常は、2~3cmになるとその増殖は止まり、多くは閉経後、自然に退縮していきます。自然退縮しない約5%だけが増大します。

    妊娠、経口避妊薬、その他のホルモン剤の刺激の影響を受けて、大きくなる傾向があります。

    Q.どんな治療を?

    しこりが小さいときは、特に治療の必要はありません。

    線維腺腫が疑われた場合、しこりが3cm以下で、40歳未満であれば、まず細胞診を行います。そして、線維腺腫と確定診断されれば、経過観察でOKです。

    しこりが3cm以上の場合には、針生検(組織診)を行う必要があります。つまり、3cmを超えているかどうかで診断方法や治療法が変わってきます。

    また、しこりが急に大きくなったり、痛みなどの症状が強くなったときには、しこりだけを切除する手術が必要なこともあります。

    しこりが自然に消えることはありませんが、閉経を迎え年齢を重ねるにつれて、小さくなりわかりにくくなります

    05.葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)

    Q.どんな病気?

    線維腺腫とよく似た、若い世代に多い、良性の腫瘍です。

    しかし、葉状腫瘍は、組織学的に良性、境界型、悪性に分類され、50%以上が良性ですが、約25%に悪性があります。

    Q.どんな症状が?

    しこりが急に大きくなることが特徴です。しこりが20cm以上になることもあります。

    Q.どんな治療を?

    基本的には良性の腫瘍ですが、なかには悪性化することもあるため、葉状腫瘍と診断された場合は、良性でも手術で切除する必要があります。

    06.乳管内乳頭腫(にゅうかんないにゅうとうしゅ)

    Q.どんな病気?

    ミルクが通る管が乳管です。乳房には15~20本の乳管が通っていて、この管にできるポリープのような良性の腫瘍が乳管内乳頭腫です。

    Q.どんな症状が?

    乳首から血液の混ざった分泌液が出たり、乳房のしこりを感じたりすることもあります。

    Q.どんな治療を?

    詳しい検査をして、がんでないことがわかれば、乳頭腫が大きくならないか経過を見ていきます。

    血の混じった分泌液が多い場合は、乳管内視鏡で切除することもあります。また、がんとの鑑別がむずかしい場合も手術で切除します。

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    増田美加・女性医療ジャーナリスト 予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/

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