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話題のサウンドセラピー。エナジーチャージに集中力UP、痛みの軽減にも!
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話題のサウンドセラピー。エナジーチャージに集中力UP、痛みの軽減にも!

2020-03-22 18:00
    image via shutterstock

    クラシックでもポップミュージックでも、音楽には心や体にさまざまな反応を引き起こす力がある、というのは誰もが感じているはず。

    現在では、その発想を活用して体に不調を抱える人を助けようとしているセラピストがいます。健康への関心がますます高まるなか、集中力が改善した、身体的な痛みが減ったという声もあり、サウンドセラピーはかなり注目を集めています。

    その証拠に、ニューヨーク市ではマハ・ローズやウームセンターなどのスタジオがオーディオヒーリングのセッションを行っているほか、ロサンゼルスではザ・サウンドバスセンターやLAサウンドヒーリングが少なからず関心を集めており、フォーシーズンズ・リゾード・オーランドやツーソンのミラバルといった保養地においても、サウンドセラピーは成長傾向にあります。YouTubeでも、“サウンドセラピー”のタグがついた数時間の動画が何百万もの視聴回数を獲得しています。

    ではなぜいまサウンドセラピーが人々を惹きつけているのでしょうか。その効果のほどを専門家に聞きました。

    サウンドセラピーとは何ですか?

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    音楽療法からサウンドバス(温浴)まで、サウンドセラピーにはさまざまな種類があります。そのように説明するのは、マサチューセッツ総合病院統合ヘルスプログラムの設立者であるナーダ・ミロサブリェヴィッチ医学博士です。

    触れることで治療を施すマッサージ療法と同様に、サウンドセラピーも感覚的療法の一種で、何世紀もの間さまざまな文化圏で活用されていました。米国でいちばん目立つ形態が音楽療法ですが、個々の音や周波数を使用するセラピーが成長しつつあります。基本的に音と音楽は、体を傷つけずに行うことができる、シンプルでコスト効率のよい治療ツールなのです。

    ほかのセラピーと同じようにサウンドヒーリングにもさまざまな特色がありますが、もっとも一般的な手法のひとつがサウンドバス(音浴)です。

    サウンドセラピストで、サウンドバスと瞑想に関する著作『Sound Bath: Meditate, Heal and Connect Through Listening』のあるサラ・オースターさんによると、サウンドバスでは“深く没入して全身で聴く体験”をするにあたり、クリスタルボウルなどの楽器を用います。

    NYで音の沐浴。セラピストSara Austerの「サウンド・バス」

    また音楽療法は、セラピストの指導のもとで音を利用して、記憶を高めたり苦痛を緩和したりするもの。ほかにバイノーラルビートといって、左右の耳でふたつの異なる周波数を聞き、それが脳の中でひとつの瞑想的な周波数になるという手法もあります。

    それ以外のサウンドセラピーも、似たような作用です。音によって癒され、エネルギーを引き出し、元気になるのです。

    どうやって行うの?

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    施術者や目的によって、じつにさまざまなセッションがあります。多くの場合、心を落ち着かせて聴くことに集中するために、まずは呼吸の練習から始まります。サウンドバスや振動療法では、参加者は楽な姿勢で座るか横になり、ときにはアイマスクや毛布を使うこともあります。そして体や頭の周辺にクリスタルボウルを配置します。

    またヨガや太極拳を取り入れた、より行動的なセッションも行われています。一対一のセッションでは、体のリラックスさせたい部分に音を集中させ、療法士が言葉を使って(あるいは言葉は使わずに)治療を調整していくことが多いです。どのセッションも20分から2時間くらい、もっと長くかかることもある、とオースターさんは説明しています。

    どんな音を使うの?

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    「サウンドバスやサウンドセラピーというのは、ひとつの特定の音や音源についてではなく、聴く人の受容力や意思を高めるものです」とオースターさん。一般的なサウンドセラピーの道具は、チベットの鈴(りん)、クリスタルボウル、どら、音叉、鐘、声など。またホワイトノイズやアンビエントミュージック、指導の音声など、あらかじめ録音されたものを使うこともあります。道具、音色、周波数などは、セッションの目的によって適切なものが異なります。

    「リラクゼーションが目的の場合、いちばんメリットのある音は、深くゆっくりしたメロディーや低周波でスローな変化の歌ですね」とミロサブリェヴィッチ医学博士。雨などの自然の音は一貫したホワイトノイズを提供するので、神経を落ち着かせ、肉体的な苦痛を和らげる助けとなります。反対に安定したアップビートの前向きな音の音楽は、エネルギーを向上させたり集中力を高めたりするのに使われることがあります。

    サウンドセラピーを受けるとどうなるの?

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    サウンドセラピーの目標は「究極的にはバランスと回復なのですが、泣く、高揚する、笑う、さらには怒るなど、あらゆる種類の感情の解放を目にしてきました」と話すのは、フォーシーズンズ・リゾード・オーランドにあるスパのシニアディレクター、デレク・ホフマンさん。

    「この療法は感情を表に出させるので、内部に抱えていた気持ちがセッションのすぐ後に現れることもよくありますね。あるいはこうした感情のインパクトを実感するのに、1日くらいかかることもあります」

    作用のメカニズムは?

    なぜサウンドセラピーがそれほどまでに心を落ち着かせるのか(あるいは悲しませたり、高揚したり、怒りが湧いたりするのか)という問いに対する明らかな答えはありません。しかし施術者たちには持論があります。

    「音の振動が体内のすべての細胞を“マッサージする”ことで作用する」とホフマンさんは述べ、ただ単に音による瞑想的でリラックスさせる効果以上の何かがあるのだと指摘しています。「体の表面の組織を扱うという伝統的なマッサージとは対照的に、サウンドセラピーは肌や筋肉、組織や臓器などすべてに作用するのです

    オースターさんは人生の旅のような体験だと考えています。「サウンドバスで体験する癒しのほとんどは、自分自身がつくりだすものなんです。自分自身が変わるきっかけをつくるのはあなた自身」

    どんなメリットがあるの?

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    サウンドセラピーは肉体的かつ精神的苦痛を和らげると、多くの説得力のある研究が述べているとミロサブリェヴィッチ医学博士は指摘します。カリフォルニア大学で行われたある研究では、チベットの鈴による瞑想を行うことで、特にこの種の実践を初めて行った人々のストレスと怒りが明らかに軽減した結果がみられました。

    線維筋痛患者を対象とした別の研究では、低周波音による刺激によって、患者が痛みを感じずに座ったり立ったりする時間が大いに増加しています。

    また、メタ分析も音が健康にメリットをもたらすことを支持しています。ドイツのボン大学の研究者たちは、不安を軽減する方法としてバイノーラルビートの使用を支持する30もの研究についてのエビデンスを見つけました。

    そして400の研究を分析したマギル大学の科学者たちは、音楽を演奏したり聞いたりすることと精神と肉体の健康全体の向上を関連づけています。確かに、個々の研究のサンプル数が小さいものが多いとはいえ、そのほぼすべてで実際に成果があることを実証しています。ミロサブリェヴィッチ医学博士は「深刻な苦痛やストレスを抱える多くの人にとって、サウンドセラピーは万能薬にはなりませんが、メリットは明らかにあります」と述べています。

    体験するには?

    サウンドセラピーは人気が出てきたばかりで、ここ数年前くらいから見つけやすくなってきました。いちばん簡単な方法は、インターネットで探すことです。チベットの鈴やバイノーラルビート音に近い動画などもありますし、オースターさんやほかの施術者たちも録音をリリースしていて、SoundCloudなどのサイトでも聴くことができるでしょう。

    もっと深くはまりたい、あるいは一対一の体験をしたい場合も、当たってみる場所はたくさんあります。全国組織であるアメリカ音楽療法学会は、近くの認定音楽療法士やサウンドセラピストを探すのに最適なリソースです。

    どの種類のサウンドセラピーが自分にあっているのかは、実際にいくつかためしてみるまではわかりません。この体験は「とても個人的なもので、そのときの気分の状態や、人生経験、記憶などに大きく左右される」とオースターさんは言います。「サウンドバスのセッションの最中にあなたがやらないといけないことは、その場にやってきて、聴くことだけなのです」

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    Jake Smith and Hannah Chenoweth/Inside the Life-Changing Benefits of Sound Therapy /Maya A. Kishida(翻訳)

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2020/03/209715pvn_music.html
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