• このエントリーをはてなブックマークに追加
女性の人生を1日とすると、更年期はランチ後のお茶の時間。怖がらないで大丈夫
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

女性の人生を1日とすると、更年期はランチ後のお茶の時間。怖がらないで大丈夫

2020-11-06 18:00
    自分の体をきちんと知ろう! がテーマの連載「カラダ戦略術」。ピンクリボン強化月間だった10月は「乳がん」についてお伝えしました。11月からは数回にわたり「女性ホルモンと更年期の基本」について、女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

    昔の女性も現代女性も、ホルモンのサイクルは変わらない

    「更年期になるとつらい症状に見舞われる」「怖いけれど、どうしたらいいの?」と不安に感じている女性が多いと思います。

    でも、「更年期とは何か」を正しく知れば、恐れるに足りません。そんなにつらく感じずに、乗り越えることもできますし、予防することも可能です。原因やメカニズムへの理解を深めることで、不安を払拭することもできます。

    女性は男性と異なり、妊娠、出産という体の機能が備わっているため、一生のうちに体の状態が大きく変化します。

    この変化は、妊娠する、しないにかかわらず、同じです。この変化をつかさどるのが、女性ホルモンです。女性ホルモンのサイクルは、現在女性も昔の女性も変わっていません。

    女性の一生のうちで更年期はどこ?

    この世に生まれ、成長して、「小児期」を経るとやがて初潮がやってきます。女性ホルモンの分泌が始まって、女性ホルモンの働きが増してくる年代、これが「思春期」です。

    次に、女性としての体の働きができあがり、女性ホルモンの働きが活発になって、妊娠、出産が可能な20代から40代が「性成熟期」。

    性成熟期が終わると、徐々に女性ホルモンの働きが衰え、排卵と生理が止まり、閉経する時期に入ります。これを「更年期」といいます。

    更年期は、女性ホルモンが減る「ゆらぎ世代」

    性成熟期(リプロダクティブ)のあと、女性ホルモンの分泌が低下し、閉経を迎える45歳から55歳を目安にした時期が「更年期(メノポーズ)」です。閉経の平均年齢は50.5歳ですが、その前後5年ずつ、計10年間が更年期とされ、体調がもっともゆらぐとき。

    また最近、この女性ホルモンの変化の中で、性成熟期から更年期に向かう間を「プレ更年期」と呼ぶ人もいます。医学的な分類ではありませんが、45歳以下でも、早く更年期と同じような症状を感じるという女性たちがいるため、“プレ更年期”という言葉が使われるようになりました。

    更年期(メノポーズ)が終わった70代以降の世代は「ポストメノポーズ世代」と呼ばれています。

    女性ホルモンは「一気に」減少。男性ホルモンは「徐々に」減少

    女性ホルモン(赤線)は閉経前後で急激するのに対し、男性ホルモン(青線)は変化が少なく、徐々に減少することがわかる(縦軸はホルモンの分泌量、横軸は年齢)

    更年期の始まりは、ちょうど女性ホルモンの分泌が減少しかけた微妙な時期。女性は、45歳からの更年期世代に一気に坂道を転げ落ちるように女性ホルモンの分泌が減少します。

    一方、男性の男性ホルモンは変化が少なく、ゆっくりと減少します。これが男女の差、性差です。

    ですから男性には、女性のような更年期障害はほとんどありません。もちろん、男性ホルモンも徐々に減少するのですから、50代後半あたりから不調を感じて、それを「男性更年期」と呼ぶ人もいます。

    ライフサイクルが大きく変わった! だから起こること

    女性の一生の中で、女性ホルモンの変化は、今も昔も大きく変わっていませんが、とても大きく変わってきたものがあります。それは、女性のライフサイクルです。

    まず、とても長寿になりました。昔は寿命50年時代、閉経するころに人生が終わっていました。

    戦後、女性のライフスタイルがすっかり変わり、栄養と衛生状態がよくなり、今では日本は世界でもいちばんの長寿国です。

    女性の平均寿命は、87歳を超えています。高学歴になり、仕事をもつようにもなりました。

    また、妊娠、出産回数が減ったことで、生理の回数が多くなりました。それによる病気や不調も増えています。

    こうしてみると、現代女性は、閉経後に長い人生があることがわかります。女性ホルモンの分泌が減少する閉経の時期は、45歳から55歳くらいまで。平均が50.5歳です。

    長い人生のおよそ半分。大人になってからの折り返し地点が、閉経といえるのです。

    閉経は人生の折り返し。更年期の対策が、人生の後半戦を決める

    ところが、生物学的には、ピークはだいたい20代後半から30代です。それを過ぎて40代に入ると、徐々に女性ホルモンが減ってきて、40代後半からの更年期になると体調の変化を感じてきます。

    ここからが、まだまだ人生の長い道のりです。だからこそ、更年期の対策が大事です。人生の後半戦をどう生きるかに大きくかかわってきます。

    ほとんどの哺乳類は、閉経とともに亡くなります。しかし、現代女性は、閉経で女性ホルモンがほぼなくなって、哺乳類(生物)としての役目を終えたあと、40年近く生きるのです。

    更年期は、新たな人生のスタートです

    更年期は、女性であれば、誰もが通る人生の通過点です。わかっていても、何となくさびしく思ってしまうのは、更年期に人生の黄昏時というイメージがあるからかもしれません。

    でも今は、人生100年、長寿の時代です。人生を1日の時間の流れにたとえると、更年期はランチの後のティータイム。人生の午後みたいなもので、楽しいこともたくさんありますし、充実した仕事ができるのはこれからです。

    また、今の50代、60代、70代の女性は、いきいきと美しく、自分らしく人生を楽しんでいる人がたくさんいます。家事、子育て、仕事との両立と、時間に追われた忙しい生活を送ってきた人も少なくありません。更年期はひと息入れて、自分の心と体を見つめて、ねぎらってあげる時期。それもまた、楽しいことです。

    更年期には、このあと始まる人生の後半戦を、どう充実させていくかの作戦を練りましょう。人生の後半戦は、これまで以上に楽しくなり、新しい自分に出会えると思います!

    更年期は怖くない!

    気づきにくい「更年期の冷え」対処法

    そのぽっこりおなか、もしかして。更年期太りを解消する方法

    増田美加・女性医療ジャーナリスト
    予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ

    image via Shutterstock

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2020/11/strategy83.html
    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。