忙しい現代人にとって、毎食バランスの良い食事を作るのは大変。でも「栄養バランスの良い食事」の構成を知っておけば、外食やコンビニごはんでも、体が満足する食事をとることができます。管理栄養士の藤井歩さんが、料理をする時間がないときに役立つ豆知識を教えてくれました。

自然と栄養バランスが整う「食事の基本」

栄養バランスの良い食事の基本は、主食(ご飯、パン、麺、小麦製品などの炭水化物)+主菜(肉、魚、大豆製品、乳製品、卵などのたんぱく質)+副菜(野菜、海藻、きのこ類などのビタミン、ミネラル、食物繊維)の3点セットがそろった食事です。

(「Diet Plus」より引用)

「栄養バランスの良い食事」として、まず目指すべきポイントがこちら。食べる量は下記の通り、自分の手を利用した「手ばかり」で見当をつけましょう。

主食……握りこぶし1個分
主菜……指を含まない手の平1枚分
副菜……生なら両手一杯、加熱してかさが減ったものなら片手に山盛り

外食でもコンビニ食でも、この基本さえ守っていれば自然と栄養バランスが整うと藤井さんは語ります。

おにぎりには「焼き鳥+海藻サラダ」を

コンビニごはんやスーパーのお惣菜は、疲れていて食事を作るのがしんどいときの強い味方。そこで思い出したいのが「栄養バランスの良い食事」の構成です。

丼物、麺類、パンなどの単品メニューは炭水化物に偏りがち。ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足してしまうので、できるだけ主食・主菜・副菜の3点を揃えるようにします。

おにぎり+焼き鳥+海藻サラダ」、あるいは「レタスサンドイッチ+ギリシャヨーグルト+野菜スープ」などが、藤井さんのおすすめの組み合わせです。

食品ストックも「主食・主菜・副菜」の3本立て

在宅ワークの日や休日など、手軽に食事を済ませようとすると、つい栄養バランスが乱れてしまいます。そんなときのために、「少し手を加えるだけで食べられる食品」をストックしておきましょう。

(例)
炭水化物
→時間があるときに、ご飯を炊き1回分の(握りこぶし1個分の量)に小分けして冷凍しておくと便利(小盛りサイズのレトルトご飯に)。
たんぱく質
→豆腐、納豆、ヨーグルト、豆乳、サラダチキン、ツナ缶、ちくわなど
野菜類
→冷凍野菜、カット野菜、サラダ用野菜、カットわかめ、めかぶ、もずく、あおさなど

(「Diet Plus」より引用)

さらに、ワンプレートで満足できる以下のような簡単料理のレシピをいくつか知っておけば完璧です。

・1枚で主食・主菜・副菜がとれる「しらすと小葱のチヂミ
・冷蔵庫の野菜の整理にも大活躍「焼きうどん
・豚肉のビタミンB1+にんにくで疲労回復「豚肉とピーマンのガーリックチャーハン

コンビニごはんでもワンプレートメニューでも、「栄養バランスの良い食事」は十分可能。忙しいときは無理せずに、時短で体のバランスを保っていきたいですね。

大切なのはバランスです

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藤井歩(ふじい・あゆみ)さん
管理栄養士。大学卒業後、給食委託会社・健康関連企業での勤務を経て、現在はフリーランスの管理栄養士としてオンラインでの栄養指導業務、特定保健指導、コラム執筆など栄養関係のさまざまな業務に携わっている。

Diet Plus

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RSS情報:https://www.mylohas.net/2021/04/nutritional-balance.html