お米が主食の日本では、毎日のように米を研ぐ習慣があります。

その際、何気なく捨てているお米のとぎ汁500ml。じつは、魚が住める水質に戻すには、バスタブ4杯分(400リットル)の水が必要になるんです。

家庭からの排水は、浄化槽できれいにされてから流される場合もあれば、未処理のまま流されることもあります。水を汚しているのは工場排水と思われがちですが、じつは、排水に関する法律で決められた基準がある工場排水より、家庭からでる生活排水の方が環境を汚染してしまっているのです。

水は繰り返し使われ、雲や雨となり、再びわたしたちのもとへ戻ってきます。水を汚すことは、地下水を含めて水が飲めなくなること、川や海の魚が生きられなくなるので食べられなくなることにつながるのです。

私たちが日々の生活の中でできる対策としては、毎日できることを少しずつでもやること。対策はとってもシンプルです。

台所からの汚濁負荷の削減

・調理くずや食べ残しは、くずとりネットなどで回収して流さないように努めること。
・食器や鍋等のひどい汚れや油は、紙等で拭いてから洗うように努めること。
・味噌汁やめん汁等は、残して捨てることのない量を作るように努めること。
・使えなくなった油は、流しに流さないように努めること。
・台所から出るゴミを粉砕して水に流すディスポーザーを使用しないこと。

洗濯からの汚濁負荷の削減

・洗濯は生分解性の高い石けんや無リン洗剤を適量使うよう努めること。
・洗濯は、糸くずを取る糸くずフィルターを付けるよう努めること。

側溝からの汚濁負荷の削減

・家の前の側溝には、ゴミを捨てないこと。
・側溝の清掃をするよう努めること。

河川への汚濁負荷の削減

・河川には、家庭から出る廃液やゴミを捨てないこと。

また、オーガニック食品・商品は環境を守る生産、製造方法で作られています。そのため、オーガニック食品・商品を購入することは環境を守ることにつながります。オーガニック検定講座では、オーガニックの背景にある環境問題をはじめ、より安心・安全な生活を送るための知識も学べるのでおすすめです。

限りある水資源を大切に使い、守るために今日からできる暮らしの中のエコを実践していきたいと思います。

[東京都環境局/とりもどそう私たちの川を海を(PDF資料)]

(日本オーガニック推進協議会東京校オーガニッシュ代表 杉谷あきの)

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