こんにちは。マリアージュカウンセラーの斎藤芳乃です。
大人になると、自分自身の良さを自由に表現するよりも「周囲が評価してくれやすい自分」として、周りに合わせることを優先する......、そんなシチュエーションが多くなります。
そして、感受性が豊かで、人の心の機微に敏感な人ほど、こうしたシーンで無意識に自分を抑えることが上手にできたりします。
その結果、そつなく人間関係を築くことができるようになっていくのですが、肝心の恋はちっとも始まってくれない......。上手に振る舞える大人だからこそ、こうした葛藤を持つ女性も多いんですね。
それではなぜ、こうしたことが起きてしまうのでしょうか?
本物の愛が訪れない理由実は、私たちが自分を抑えて人に合わせているときは、「自分の良さ・才能・感性よりも、他人の基準を優先する」ということが起きています。
つまり、一見他者を喜ばせたり、受け容れてもらうことができたとしても、自分を抑えていると本当の才能や魅力とは異なるため、「個性的で美しいから好き」ではなく「自分にとって都合がいいから好き」という誤った愛情関係になってしまうことがあるんですね。
人は愛に対して、それほど深く考えて生活をしているわけではありません。だからこそ、こうした犠牲に基づいた「一方的に心地よい関係」を、愛と錯覚してしまうこともあるのです。
自分らしく生きている人こそ、人を惹きつける一方で、人が誰かを魅力的に感じる瞬間はどんな時があるのでしょうか?
人が誰かを魅力的だと感じるときとは、「その人が自分らしく輝いている瞬間」であることが多いのです。
例えば陸上競技のスポーツ選手が、自分の限界を超えて競技している場面は、私たちの心を捉えます。
あるいは、アーティストが素晴らしい曲を演奏している瞬間や、研究者が知識の素晴らしさを人に伝えている......、このように、「その人が本来持っている能力」は、条件を超えて人に伝わり、他者を魅了することができるんですね。
そこには、「その人の命が最大限生きているからこそ価値がある」という、個性への感動が存在しているのです。
「当たり前にしていること」があなたの個性や魅力だからと言って、なにも人と比べて素晴らしい能力や、特別な才能や資質を持とうとする必要はありません。
個性を認める上で大切なことは、「あなた自身がすでに持っている個性を、あなたがせいいっぱい喜び、感じること」です。
例えばそれは、美しい一輪の花に感動できる感性を持っていることかもしれません。また、誰かに対してどこまでも誠実に接することができることかもしれません。
あなたが生まれながらに持っていることや、すでに今まで「当たり前だ」と思ってしてきたこと、そこに価値を感じて、受け取り、喜びでいてあげるだけで、あなたの魅力や個性は輝くんですね。
他人に対して過剰に合わせたり、特別な素晴らしい自分になろうとする努力は手放してみましょう。
あなたがあなたの持っている才能に気づき、あなたでいることに喜びを感じられたとき、その瞬間、あなたの存在は何にも変えがたい美しいものへと変わり、犠牲を必要としない本当の愛と引き合うことができるでしょう。
(斎藤芳乃)